クッキングシートとワックスペーパーの違いは?特に耐熱性!

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クッキングシート ワックスペーパー 違い

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、クッキングシートとワックス
ペーパーの違いはというお話。

管理人はこれらの紙に
関わったことはありません。

しかしクッキングシートについては
よく似た製造に関わったことがあります。

両者は見た目はよく似ているんですが
製造方法は全く違います。

そして、耐熱性も違う。

ワックスペーパーは高温では使用不可ですが
クッキングシートの方が高温でも使用できる。

ではなぜそうなるのか?

ということで。

この記事では、クッキングシートと
ワックスペーパーの違いについて

管理人の調べたことを
お伝えしたいと思います。

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クッキングシートとワックスペーパーの製造方法の違い

まずはクッキングシートとワックス
ペーパーの製造方法の違いについて。

どちらも原紙はグラシン紙を使うので
ココはだいたい同じです。

グラシン紙というのは非常にパルプ繊維を
細くして製造した緊度の高い紙のこと。

緊度というのは密度みたいなもので
目が詰まっているという感じです。

クッキングシートの場合は
このグラシン紙にシリコーン塗工。

紙の表面にシリコーンという
薬品を塗るわけです。

一方のワックスペーパーは
グラシン紙にワックスを含浸させる。

この場合ワックスというのは
だいたいろうそくですね。

火をつけるろうそく。

あれと同じ成分のものです。

化学的にはパラフィンワックスと
呼ばれることもありますね。

それでこのパラフィンワックスは
物によって違うんですが

80℃程度で溶けて液状になるので
その中にグラシン紙を通すわけです。

すると、グラシン紙の中に
ワックスが染み込んでいく。

これを含浸といいます。

パラフィンワックスの液の中に
グラシン紙を浸け込む感じです。

こうすれば紙なのに水に強い
というワックスペーパーが出来ます。

ここまで製造方法の概略を
お話させていただきました。

それでお気づきかと思いますが
ワックスペーパーは溶けたワックスに

紙を含浸させて製造するわけで
その時の温度がせいぜい80℃程度。

実際にはもうちょっと
温度が高いと思いますが

それでも天ぷらのときに使う
200℃近い温度よりは低い。

当然、200℃とかの温度では
ワックスが溶けてしまうわけです。

だからオーブンや天ぷらには使えない。

溶けたワックスが食品に移るし
下手すると燃えるかも知れない。

一方のクッキングシートは
シリコーン塗工なんですよね。

このシリコーンも物によるんですが
耐熱温度は200℃~400℃。

だから天ぷらに使っても
溶けたり燃えたりしません。

じゃあ紙の方は?となりますが
これも結構耐熱性がある。

実は紙の発火温度は450℃程度。

新聞紙なんかだと約290℃だそうです。

いずれにしても200℃程度で
どうこうなることはありません。

だからクッキングシートは耐熱性があって
オーブンや天ぷらにも使える。

クッキングシートとワックスペーパーは
この部分が全く違うわけですね。

クッキングシートとワックスペーパーの類似点

ここまではクッキングシートとワックス
ペーパーの違いについてお話してきました。

最も大きく違うのは耐熱性でそれは
製造方法を考えれば分かる、と。

しかし両者は類似点も多いです。

まず、見た目が似ています。

これは当然でもとになるグラシン紙が
同じですから見た目も似ている。

ただ、ワックスペーパーのほうが
カラフルなものが多いですかね。

用途としてお菓子の包み紙とかに
使われることが多いからでしょう。

機能としてよく似ているのは
水や油をはじきやすいこと。

耐水性というとちょっと違いますが
紙として濡れにくいということです。

シリコーンもワックスもくっつきにくい
物質であるというのがその理由。

たとえば、ろうそくはよく滑りますよね?

あれは表面がくっつきにくいから。

表面エネルギーが小さいとか
密着性が低いという言い方もします。

もうちょっと身近なことで言うとろうそくに
テープを貼ろうとしても剥がれます。

粘着剤でさえまともにくっつかないので
水や油はもっとくっつかない。

これはクッキングシートでも同じことで
シリコーンとい言うのもくっつかない。

実はシールの捨てる方の紙、剥離紙と
言いますがあれもシリコーン塗工。

ワックスペーパー以上にくっつきません。

だから油でベタベタするお菓子とか
チョコレートの包み紙とかに使う。

そうすれば手が汚れずに済みますから。

クッキングシートならケーキを
焼くときの敷物とかに使いますよね。

そうすればケーキがくっつかずに
キレイに取ることが出来ます。

耐熱性があって剥離性があるから
そういう用途に使えるわけです。

この、水や油をはじくというのが
両者の類似点というわけです。

管理人のまとめ

今回は、クッキングシートとワックス
ペーパーの違いについてのお話でした。

両者が大きく違うのは耐熱性。

クッキングシートは天ぷらとか
オーブンとかでも使えますが

ワックスペーパーは熱が
かかる用途には使えない。

理由はクッキングシートに塗工している
シリコーンは耐熱性が200℃以上だが

ワックスペーパーに使っているワックスは
耐熱性が80度程度と低いから。

原紙はどちらもグラシン紙なので
見た目は似ているのですが

加工している薬品の違いで
耐熱性が全く違うということでした。

ただし、水や油をはじくとか
テープがくっつかないのは同じ。

ここは類似点ということになります。

用途としてはワックスペーパーは
お菓子の包み紙でよく見ます。

クッキングシートは料理のときに
敷物として使うと便利という感じ。

使える範囲はクッキング
シートの方が広いと思いますが

ワックスペーパーのほうがカラフルで
値段も安いという感じですね。

なお、間違ってもワックスペーパーを
加熱調理に使わないこと。

よく似ている紙だけにこれは要注意です。

この記事が、クッキングシートとワックス
ペーパーの違いの参考になればと思います。

クッキングシートとワックスペーパー、
うまく使い分けて下さいね!

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