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管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。
今回は、服に挟む薄紙の名前は?というお話。
管理人もたまに服を買うんですが。
ワイシャツとかカッターには
白い薄い紙が挟まってますよね。
あの紙の名前は薄葉紙。
ただし、薄葉紙といってもは種類があって
白くて薄くて片面がツルツルで
反対面がザラザラしたやつは
片艶晒クラフト紙といいます。
もしくは純白ロール紙。
自分が服を購入するときは
気にしないかも知れませんが、
もしも自分でメルカリやヤフオクで
服を売るときには気になる紙でしょう。
個人が入手するなら通販がいいですかね。
「純白ロール紙」で
検索すれば色々出てきます。
なかにはお試し用、というのもありますから
不安であればそれを購入するといいですね。
安いですから。
ところで。
管理人は元製紙会社社員なので
純白ロール紙がどんな紙か興味があります。
ということで。
この記事では、服に挟む薄紙の名前ついて
管理人なりに調べたことをお伝えします。
服に挟む薄紙の名前は薄葉紙の一種の純白ロール紙
すでにお話したとおり、服に挟んでいる
薄紙の名前は薄葉紙の一種、純白ロール紙。
この純白ロール紙、実は
他にも色々使われています。
たとえば、カバンや靴の型崩れ防止。
いわゆる「アンコ」と呼ばれるものです。
特に高級ブランド物なんかには
よく使われている印象ですね。
正直、アンコなんて型崩れさえしなければ
いいんですから新聞でも良さそうです。
しかし、見た目が良くないですよね。
しかも、新聞紙は経時変化で
退色することがあるし。
保存されるための紙ではないので
文句は言えないわけです。
その点、純白ロールは晒クラフトパルプ
100%ですからそう簡単には劣化しない。
それにもしも酸性紙だと金属を
酸化する可能性もありますが
中性紙で硫酸バンドを使っていないので
相当長期保存でも大丈夫です。
そんな理由で純白ロール紙を使うようです。
それから、もともと純白ロール紙は
ラッピング用紙ですから
色々な柄を印刷されて
贈答用にも使われます。
ちょっと高級な感じがしますね。
最近は減ってるような気がしますが。
服に使う薄紙の純白ロール紙について
ここからは余談です。
純白ロール紙は晒片艶クラフト紙なんですが、
これの製造方法についてです。
この紙って、片面がツヤツヤで
反対面がザラザラなんですよね。
実は普通の印刷用紙は
大抵表裏差がありません。
というか、表裏差が無くなるように
努力をし、品質改善しています。
しかもその表裏差は微妙な違いで
明らかに表裏が違うのではありません。
当然、上質紙のような印刷用紙と
片艶晒クラフト紙では
製造方法が全く違うのですが
何がどう違うのか?
答えは乾燥工程の違いになります。
上質紙などの場合は多筒ドライヤーという
ドライヤーを使うのですが、
これは通常表裏を同じように
乾燥させる方式です。
だから、乾燥工程での
表裏差はそれほどありません。
しかし、片艶晒クラフト紙の場合は
ヤンキードライヤーを使います。
ヤンキードライヤーというのは
巨大なロールというか金属の筒です。
この筒に紙を押し当てて
水分を蒸発させるというのが
片艶晒クラフト紙の
乾燥方法になります。
こういう乾燥方法にすると
金属面に接触している紙は
金属面の鏡面を写し取って
ツルツルになるんですね。
一方、反対面はフリーですから
特に平滑になることもない。
それであんなに極端に表裏差が
発生するというわけです。
ちなみに、この乾燥方法だと常に紙が
金属ロールに触れていることになります。
そうなると紙が切れにくいんですよね。
特に、純白ロール紙は米坪が低い
紙が多いので断紙しやすい。
だから、マシンの構造的に
断紙しにくいヤンキードライヤーがいい。
一応そういう感じです。
なお、ティッシュ、トイレットペーパーも
同じ形式のマシンを使います。
というか、もともとヤンキードライヤーで
ティッシュペーパーを作っていたんですね。
それから、塗工紙のキャストコート紙も
ヤンキーマシンと同じ乾燥をします。
コート紙なので塗工層の乾燥ですから
そこは全然違うのですが
乾燥工程に使うのが
大径のドラムドライヤーなんですね。
キャストコート紙の場合は
塗工層をキャストドラムに押し付けて
その金属光沢面を写し取ることで
光沢度の高い表面にしています。
ヤンキードライヤーもキャストドラムも
金属光沢面で乾燥させるというのは同じ。
キャストコート紙のほうはコート紙の
表面性のためにドラムドライヤーを
積極的に使うのが
片艶晒クラフト紙と違うところですね。
ここはコンセプトの違いになるでしょうか。
キャストコート紙の場合は紙は厚いので
断紙の有無は関係ないですから。
管理人のまとめ
今回は、服に挟む薄紙の名前は?
というお話でした。
答えは薄葉紙。
その中でも純白ロール紙。
純白ロール紙は片艶晒クラフト紙の一種。
入手するなら通販が便利でしょう。
包装紙は色んな物があるんですが
服に挟んだり包んだりするなら
純白ロール紙が見栄えが良くて
長期保存にもいいですね。
特にメルカリやヤフオクで
個人が服を売る場合など
新聞紙なんかよりも
印象が良いんじゃないかと思います。
この記事が服に挟む薄紙の
参考になればと思います。
純白ロール紙を使って好印象に
なるように出品して下さいね!