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管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。
今回のお話は、
名刺を自作する時に使う紙の種類について。
名刺って会社で働いている人は
会社が作ってくれますけど、
会社とは別に趣味で活動する人は
自分の趣味用の名刺がほしいですよね。
コスプレやる人だったら、
コスプレの写真を入れるとか、
釣りが趣味の人なら、
魚を釣り上げた写真を入れるとか。
せっかく自分用の名刺を作るのですから、
特徴のある写真を入れたいもの。
ではそんな名刺を作るとき、
紙の種類は何がいいのか?
この記事では名刺用の紙の種類について、
自分なりにお伝えしたいと思います。
名刺用の紙の種類 写真を入れるなら光沢インクジェット用紙
結論から言います。
名刺を自作して写真を入れるなら、
光沢インクジェット用紙がおすすめです。
枚数が少ないときは特に。
名刺用の光沢インクジェット用紙が
市販されています。
たとえばこんなやつですね。
エーワン 名刺 マルチカード フォト光沢紙 厚口 80枚分 52271
特にこだわりがないのなら、
それを使うのも良いと思います。
光沢インクジェットをおすすめする理由は、
写真がキレイだから。
それ以外の紙では
写真がキレイに印刷できないんですね。
まず普通紙やマット調インクジェット用紙では、
光沢感のある写真にならない。
印刷自体はキレイに出来ますが、
写真のような質感が出ません。
マット紙はビジネス名刺では定番ですし、
光の反射も抑えられるので落ち着いた印象になります。
ただ、人物写真や風景写真を
鮮やかに見せたい用途になると、
どうしてもフォト光沢紙のほうが
発色やツヤ感で有利なんですよね。
レーザープリンタに専用のコート紙で印刷、
というのもありますが、
カラーレーザープリンタは
インクジェットプリンタと比較して高価で、
まだ家庭では馴染みがないでしょうから、
自作するなら光沢インクジェットというわけ。
名刺でよく使われるケント紙は、
文字とロゴだけ印刷ならいいんですが、
カラー写真は光沢インクジェットのような
印刷品質にはなりません。
逆に言うと、
文字中心のシンプルな名刺なら、
ケント紙やマット紙のほうが
「きちんとしたビジネス感」が出ることもあります。
紙は印刷品質だけではなく、
相手が指で触れた時の印象もかなり大きい。
ツルツルした光沢紙は
華やかで目立ちますが、
業種によっては
「写真用紙っぽい」と感じる人もいます。
一方でイベントや趣味の交流会では、
写真入りの光沢名刺が会話のきっかけになることも多い。
だから結局は、
どんな場面で使う名刺なのかが大事なんですよね。
それから、自作がいいのは、
ちょっと写真を修正したいとか、
そういうことを自分で出来るので、
融通がきくところでしょう。
特にコスプレなんかする人は
たくさん写真を撮影するでしょうから、
パソコンでサッと修正出来るというのは
都合がいいですよね。
明日名刺が必要だと言う場合でも、
夜のうちに作れるわけだし。
こういうのを名刺屋さんに頼むとなると、
データのやり取りとか時間がかかる。
それにたとえば名刺を30枚作るとして、
A4で1枚に10面取れたらA4で3枚。
この枚数を名刺屋さんに頼むのかと
いうことになるんですよね。
だいたいA4で3枚の印刷なんて一瞬。
こんな枚数では頼む方も頼まれる方も
割に合わないと思うんですよね。
会社のように何百枚単位で作るならともかく
個人が趣味で作るんですから、
枚数も少ないわけですし、
どう考えても自作するほうがお得。
こうやって色々考えてみると、
趣味用の名刺を写真入りで自作するなら、
光沢インクジェットで作るのがいいだろう、
と思うわけです。
ちなみに厚みも結構大事です。
名刺用紙には「180kg」「220kg」などの
表記がありますが、
名刺らしいしっかり感を出したいなら、
220kg前後をひとつの目安にすると分かりやすい。
180kgくらいだと薄めで、
郵便ハガキに近い感覚。
220kgくらいになると、
指で持った時の硬さや存在感がかなり変わります。
実際、たった0.05mm程度の差でも、
受け取った時の印象は意外と違うんですよね。
趣味用でも、
「ちゃんと作ってる感」を出したいなら、
厚口タイプを選んでおくと
失敗しにくいと思います。
また、自作名刺では
ミシン目タイプとクリアカットタイプがありますが、
見た目を重視するなら
クリアカットタイプがおすすめ。
ミシン目タイプは手軽ですが、
切り離した跡がどうしても残ります。
趣味の交流用なら問題ない場合もありますが、
写真入りで仕上がりを重視するなら、
断面が滑らかなタイプのほうが
完成度は高く見えます。
名刺用の紙の種類インクジェットにコート紙は使えない
ここからは元製紙会社社員の本音を
お話させて下さい。
名刺に写真を入れる場合。
光沢インクジェット用紙がおすすめと
説明してきました。
しかし、光沢インクジェット用紙も、
一般のコート紙も見た目は似ていますから、
コート紙にインクジェット印刷すれば
いいと思う人がいるかと思います。
ところがそうはいかない。
コート紙はオフセット印刷用の紙。
光沢インクジェット用紙は、
インクジェット用の紙。
両者は見た目こそ似ていますが、
紙としては全く違うものです。
コート紙をインクジェットで印刷すると、
インクがにじんで印刷になりません。
理由は両者では印刷方式が全く違うから。
特にインクが違う。
オフセット印刷用インクは
顔料と樹脂分で50%程度。
一方インクジェット印刷用インクは
約8割が水。
インクの組成が全く違いますから、
紙の方もそれに対応しないといけない。
特にインクジェット印刷では
インクに含まれる水の吸収と、
インクがにじまないように
色を定着させることが重要。
これらの対策をせずに
インクジェットで印刷するとにじみます。
そのことが分からずにチラシの裏や
土産物屋で買ったハガキなんかに、
インクジェットで印刷出来ないのかと
言う人がいます。
そんなことをしても印刷できないし、
プリンタを汚すだけですから、
やめて下さいと言うのですが、
分かってくれない人が多いです。
とにかくコート紙と
光沢インクジェット用紙は全く別の紙。
コート紙にインクジェット印刷できれば
光沢インクジェット用紙を開発しません。
インクジェットインクに対応するための
吸水性や定着性をどうするのか。
写真のような印刷にするために
どんな塗工層にすべきなのか。
光沢インクジェット用紙は
こういうことを研究して開発された紙。
この部分は一緒にしてほしくない、
というのが本音です。
インクジェット専用紙が写真をキレイに出せるのは、
インクの水分だけを素早く吸収しながら、
色材を紙表面にとどめやすい構造に
なっているからなんですよね。
逆に普通紙や上質紙は、
紙の繊維方向にインクが広がりやすい。
だから細かい文字はともかく、
写真になると輪郭が甘くなりやすいんです。
名刺屋さんがオフセット印刷で
4色印刷する時に厚手のコート紙を使う。
それは品質的に理にかなっています。
しかしインクジェットプリンターで
写真入りの名刺を自作するなら
光沢インクジェット用紙を選ばないと
うまく印刷できませんよ、ということです。
それから、自作名刺では
印刷後の扱いにも少し注意が必要。
特に濃い色をベタ塗りしたデザインは、
指紋が目立ちやすいです。
光沢紙は写真がキレイな反面、
光の反射で指紋や擦れが見えやすい。
また、インクジェット印刷は
水濡れにもあまり強くありません。
印刷直後に重ねたり、
湿気の多い場所に置いたりすると、
インクが擦れたり、
裏写りしたりすることもあります。
家庭用プリンタでは、
厚紙対応枚数を超えると紙詰まりすることもあるので、
厚口名刺用紙を使う場合は、
プリンタ側の対応厚みも確認しておくと安心です。
あと、意外と見落とされがちなのが
「紙の目」です。
紙には繊維の流れる方向があり、
曲がりやすい方向があります。
名刺を軽く曲げた時に、
スッとしなる方向が紙の目。
この方向を無視して裁断すると、
角が傷みやすかったり、
名刺入れの中で反りやすくなったりします。
細かい話ですが、
こういう部分で持ちが変わるんですよね。
管理人のまとめ
今回は、名刺に使う紙の種類として、
光沢インクジェット用紙がよい、
写真入りで枚数が少ない場合は
特におすすめとお伝えしました。
管理人も考えることなんですが、
会社を辞めた後は趣味でもないと
だんだんと人と会う機会が減って
孤独になっていきます。
逆に趣味のサークルなどがあれば
人と出会う機会もあります。
そんな時に趣味用の名刺があれば
挨拶もしやすい。
そういう意味で名刺は結構大切だし、
個性のある名刺を作るのもまた楽しい。
特に写真入り名刺は、
紙選びでかなり印象が変わります。
写真を鮮やかに見せたいのか。
落ち着いた質感を重視したいのか。
趣味仲間との交流用なのか、
ビジネス寄りなのか。
このあたりを考えながら選ぶと、
自分に合った紙が見つかりやすいと思います。
また、実際に紙を選ぶ時は、
画面だけで判断しないほうがいいです。
紙は厚みや白さ、
表面のザラつきなど、
触った時の印象がかなり大きい。
無料サンプルを取り寄せられる業者も多いので、
迷ったら実物を触ってみるのがおすすめ。
特に「スノーホワイト系」の青白い紙と、
少しクリーム寄りの紙では、
人物写真の肌色の見え方も結構変わります。
自作名刺は、
少部数なら修正もしやすいし、
今日作って明日使えるのが大きな強み。
その代わり、
紙選びを間違えると、
「写真がにじむ」
「安っぽく見える」
「指紋が目立つ」
みたいな失敗も起こります。
だからこそ、
用途に合った紙を選ぶことが大事なんですよね。
自分の輪を広げるためにも、
かっこいい名刺を作って下さいね!













