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微塗工紙とはどんな紙?コート紙よりも塗工量の少ないもの!

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、微塗工紙とはどんな紙かというお話。

管理人は元製紙会社社員。

入社して数年間微塗工紙に関わりました。

一応は開発担当ということで。

実際には既存品のコストダウン係でしたが。

品質悪化がばれないように
薬品をどこまで減らせるかとか、

いわゆるチキンレースをやるようなもので
それで問題が起きたら謝りに行くと。

そんなことをやってましたね~

紙の場合はそういうごまかしながらの
コストダウンでも結構な金額になる。

生産量が多いですから。

今思えば、よくもまあ、あんな
いい加減なことをやってたなと。

とはいえそれもバブルがはじけるまで。

景気が悪くなるとクレームが増える。

気がつけばイケイケの時代は終わり。

管理人も担当から外れてましたね~

それはそうとして。

そんな微塗工紙とはどんな紙なのか。

これにはちょっと思い入れがあるんですよね。

ということで。

この記事では微塗工紙とは
どんな紙なのかについて

管理人の調べたことを
お伝えしたいと思います。

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微塗工紙とは両面塗工量12g/㎡以下の紙

結論から言うと、微塗工紙とはコート紙よりも
塗工量が少なく、両面塗工量12g/㎡以下。

上質コート紙の中で最もグレードの低い
A3コート紙は両面塗工量が15g/㎡前後。

それよりも塗工量が少ないのが微塗工紙。

そういう感じですね。

用途としては大きく2分野。

出版分野の書籍用紙、雑誌、文庫本用紙と
商業印刷分野の格安のチラシ用ですね。

出版用はマット系、チラシはグロス系でした。

微塗工紙がいつから始まったのかは
管理人はよく知らないんですが、

平成6年位に角川書店の人にどの分野から
始まったかを聞いた記憶があります。

その記憶では、教科書用紙とか文庫本用紙
のような紙が最初だったみたいです。

教科書や文庫本はだいたいクリーム系で
中質紙と呼ばれる紙が多かったんです。

そこにほんの少し塗料を塗れば
印刷品質がちょっと良くなる。

そういうことで開発されたんだとか。

それも、本格的なコーターを持ってなくても
ゲートロールサイズプレスで塗工できる。

ゲートロールサイズプレスというのは
抄紙の乾燥途中で表面強度対策として

デンプンを塗るところがあるんですが
そこで塗料を塗っているんですけど

この設備は元々抄紙機にあるものなので
設備投資費が少なくて良かったわけです。

そういうことで、中質紙の品質改善として
微塗工紙が始まったということでした。

塗工量が少ないのは品質的に
そんなに高品質を求めないのと

設備的にそんなに多量の塗料を
塗れなかったからなんでしょう。

もともとデンプン液を塗るための設備で
塗料を塗るわけですから量は塗れない。

また逆に、昔は一般のコート紙でそんなに
薄い塗工量を塗工する技術がなかった。

だからサイズプレスで塗工する
微塗工紙になったみたいですね。

これが拡大していって今では
相当微塗工紙が増えています。

本屋で見かける雑誌でも
微塗工紙は多いです。

ただし、最近は品質が向上してゲートロール
塗工するケースも減っているようです。

ショートドゥエルタイプの薄く濡れる
ブレードコーターも増えてますし。

印刷品質を考えれば同じ塗工量だったとしても
サイズプレスよりブレードコーターが良い。

各製紙会社は色々やりくりしながら
製造してるんじゃないかと思いますね。

微塗工紙の製造方法

それでこの微塗工紙の製造方法なんですが。

かつてはゲートロールコーターがメインでした。

しかし徐々にゲートロールも減ってきて
シムサイザーなどに変わっていると思います。

サイズプレスの部分での
塗工は同じなんですけど。

あとは、新マシンの場合はショート
ドゥエルのオンラインコーター。

オンラインコーターというのは抄紙から
塗工まで一気に製造する設備です。

微塗工紙でも高品質が求められる場合
使われているのではないかと思います。

あとは紙の光沢の付け方ですね。

これは大きく分けてマット系と
光沢系があります。

管理人が担当していた頃、光沢系は
スーパーカレンダーを使ってました。

スーパーカレンダーというのは
金属ロールとコットンロールを

何段にも積んで並べてその間に
紙を走らせて加圧してこする装置。

キンキンにこすって光沢をつける。

それでも微塗工紙というのは塗工量が
少ないので光沢は出にくいんですよね~

グロス系の微塗工紙はイマイチ下品な
なんだかギラギラした感じのものでした。

白紙光沢は高く見えるんですけど
印刷してみると光沢感がない。

よく、印刷が沈むと言われたものです。

でも、安売りのチラシには
使われてましたね~

いかにも安っぽく見えるからだとか。

紙も安いし商品も安い。

技術担当者としては喜べない評価でした。

一方のマット系の場合。

これは、マシンカレンダーと呼ばれる
金属ロール同士の間を通す場合と

スーパーカレンダーの段数を減らして
若干光沢をつける場合がありました。

このあたりはその製品の設計というか
ユーザーの要望に合わせてましたね。

というのもマット系は出版分野が多いので
紙に対するこだわりが結構あるんです。

出版社というのは内容だけでなく
本、そのものが好きな人が多いので。

だからユーザーがこうしてくれと
言えばそれに合わせるというわけ。

チラシだと、だいたい1日勝負なので
細かい品質よりも紙の値段が大事ですが

書籍は何年も残るわけですから
それなりの紙が必要になるんです。

だから、マット系の中質微塗工紙は
〇〇向けというのが多かったですね。

下手をすると一般品より数量が多い
特抄品があったりしましたし。

そうそう。

それで担当者として理不尽だと
思ったことがありました。

それはマット品より光沢品の方が
販売単価が安かったこと。

製造工程を考えれば光沢品のほうが
スーパーカレンダー工程が多い。

当然製造原価は高い。

なのに、販売単価は逆転する。

需要と供給のバランスとか業界の違いとか
そういう問題があるので仕方ないんですが

手間を掛けているのに売値が下がる
という現実は理不尽だなと思いました。

多分こういうことは色んな所で
起こっていることなんでしょうけど。

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管理人のまとめ

今回は、微塗工紙とは
どんな紙というお話でした。

定義は両面塗工量12g/㎡以下の塗工紙。

マット系は文庫本や書籍、雑誌、
光沢系はチラシに多く使われる。

ということでした。

最近の文庫本とか教科書は
ほとんど微塗工紙だと思います。

管理人は会社に入社してすぐに担当した
紙なので結構思い入れがありますね。

紙に関する基本的な知識は
微塗工紙で覚えましたので。

安価に製造できてそこそこの品質になる
というのが便利な紙だったのでしょう。

今も相当使われていると思います。

文庫本や教科書はほぼ微塗工紙ですので。

この記事が、微塗工紙の
参考になればと思います。

雑誌や文庫本を見たら
微塗工紙、思い出して下さいね!

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