管理人の紙コンサルこと、
べぎやすです。
このカテゴリでは紙の工作アイテム、
特に糊についてお話したいと思います。
紙で工作することってありますよね。
ちょっとした折り紙とか、
何かに紙を貼り付ける程度のものから
本格的なペーパークラフトまで
レベルは様々だと思います。
紙の種類は用途や好みに合わせて
選ぶことになりますが、
何かに貼り付けるときの糊も
上手く選べば作業がはかどるはず。
ということで。
このカテゴリでは紙の工作アイテム、
糊やペーパーセメントについて
管理人なりに調べたことを
お伝えしたいと思います。
【紙の工作に使う糊】
紙の工作の中でも一番単純な
ただ貼り付ける場合。
この程度のことでも何に貼り付けるのか
ということで使う糊が変わってきます。
貼り付ける相手を被着体といいますが、
被着体が紙なのかブラスチックなのか
金属なのか発泡スチレンなのかなど、
それぞれ糊の種類が違うんですね。
また被着体の面積によっても
使い分けが必要です。
面積が小さければスティックタイプや
両面テープが便利でしょうし、
面積が大きければスプレータイプや
刷毛で塗るタイプの方がいい。
小さな面積にスプレータイプや
刷毛を使うと無駄が多くなりますし、
大きな面積にスティックタイプを使うと
手間がかかって仕方がないし、
両面テープを使うと大量にゴミが出て
これも手間がかかる。
また、作業の内容にもよりますが、
仮止めや位置決めが必要なときは
貼って剥がせるタイプを使えば
やり直しが効くので便利。
いずれも当たり前のことですが
適当にやっていると失敗します。
たとえば溶剤系のスプレー糊を使って
発泡スチロールの板に紙を貼ると
発泡スチロールが溶けてしまう
可能性があります。
ポリカーボネートも
溶剤に弱いので注意が必要です。
それからポリエチレン(PE)、
ポリプロピレン(PP)、シリコーン、
テフロンなどは、難接着材料なので
普通の糊や接着剤では貼れません。
貼れているように見えても
時間が経つと剥がれたりします。
そういう場合はPP用とか、PE用の
接着剤を使わないと上手く行きません。
材質がPPで身近なものとしたら
透明衣装ケースはPPが多いです。
これは普通に紙を貼ろうとしても
すぐに剥がれてきたりします。
剥がれてもまた貼ればいい
というのならいいのですが、
どうしてもきっちり貼りたい
というなら専用の接着剤が必要です。
セメダインとかコニシのボンドに
該当品があります。
ちなみに。
PPやPEは分子に極性基がないので
接着しにくい材質なんだそうです。
極性基というのは電気的な偏りだとか。
ちょっと説明が難しいですね。
そのままでは接着しないので、
プライマーと呼ばれる液を先に塗って
接着しやすいようにしてから
接着剤を塗るようになっています。
プライマーの成分は塩素化PPと
呼ばれるものだそうです。
PPの部分が被着体のPPと、
塩素の部分が接着剤とくっつく。
理屈はこんな感じ。
プライマーは正しく扱わないと
効果が出ませんから、
使用上の注意をよく確認して
使うようにして下さい。
【紙の工作 ペーパーセメントを使う理由】
普通は紙と紙を貼るときは
水系のりを使うと思います。
しかしペーパークラフトのように
精密なものを作るとき水系は不都合。
理由は簡単で
紙が水を吸って波打つからです。
じゃあどうするか。
このときにペーパーセメントを使います。
ペーパーセメントというのは主成分が
天然ゴムと有機溶剤の接着剤。
接着成分を薄めるのに水を使わず
有機溶剤を使っています。
この有機溶剤は
ソルベントと呼ばれています。
ソルベントは溶剤の意味ですから
そのままですけどね。
いずれにしても水を使っていないので
紙が水を吸って波打つことがない。
だからペーパークラフトなどに
使うのに都合がいいわけです。
しかもペーパーセメントは
乾くまでは位置の移動が出来ます。
これも便利なんですよね。
ただし問題もあります。
ペーパーセメントは主成分が
有機溶剤であるということ。
このお陰で紙が波打たないわけですが
有機溶剤は揮発性で引火性があります。
また有機溶剤は体に悪いですし、
人によっては酔う人がいます。
ですから使用する時には
十分換気が必要です。
小さな子供などは近づけないように
した方がいいでしょうね。
そういう使い方の注意を守れば
紙同士の接着剤としてとても優秀。
紙で模型を作るときとか、
紙を合わせて厚紙にしたいときとか、
波打たないから位置がキチンと決まるし、
乾燥して縮んだり反ったりもしない。
紙を使って手の込んだ事をするなら
使ってみていいんじゃないかなと。
なお、ペーパーセメントは画材屋や
ホームセンターで販売されています。
通販でも購入できますね。
【管理人のまとめ】
今回は紙の工作アイテム、
特に糊についてお伝えしました。
紙を糊で貼るだけでも
結構注意すべき点があるんですね。
特に被着体の材質は
気にしたほうが良いと思います。
紙が貼れないだけならいいんですが、
最悪の場合、被着体が溶けたりします。
この点は十分注意してほしいです。
それからペーパーセメントは
上手く使えば便利だと思います。
換気とか火気とかそういう部分で
注意すれば使い勝手もいいでしょう。
そういえば。
昔は何かをデザインするとき
紙の模型を作ったそうです。
今ではコンピュータ画面の中に
3Dでデザイン出来ますから
紙の模型はそれほど
いらないのかも知れません。
しかし画面を目で見るだけでなく、
立体模型で感じることもあるはず。
何より手でものを作るのは楽しい。
いずれにしても。
紙で工作するときに使う糊も
正しいものを選んで下さい。
紙の工作、楽しんで下さいね!