水彩紙の性質とは?画用紙より厚くにじみ防止加工されている

記事内に広告が含まれています。

この記事は約 7 分で読めます。

水彩紙 性質

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、水彩紙の性質とは?
画用紙より厚くにじみ防止加工されている
というお話。

水彩画を描く際に欠かせない「水彩紙」。

初心者の方の中には
「普通の画用紙と何が違うの?」と
疑問に思う方も多いでしょう。

実は、水彩紙は画用紙とは異なる特性を持ち、
水彩画を美しく仕上げるための工夫が
凝らされています。

ということで。

この記事では水彩紙の性質とは?
画用紙より厚くにじみ防止加工されている
について

管理人が調べたことを
お伝えしたいと思います。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

水彩紙の基本的な性質

オリオン 画用紙 水彩紙 A4 シリウス水彩画紙 特厚口 220g 50枚入り (A4(297㎜×210㎜))

水彩紙は、主に水彩絵具を
使用するために作られた紙。

以下のような特徴があります。

厚みがある

水彩紙は一般的な画用紙よりも厚みがあり、
水を多く含んでも破れにくいように
作られています。

紙の厚さは「斤量(きんりょう)」や
「g/m²(グラム毎平方メートル)」で
表され、以下のような種類があります。

  • 180g/m²以下:薄手で軽いスケッチや試し塗り向き
  • 200〜300g/m²:一般的な水彩紙で、水を含んでもたわみにくい
  • 400g/m²以上:水をたっぷり使う作品向けで、パネル貼りせずに使用可能

にじみ防止加工がされている

水彩紙は紙の表面に特殊な処理が施されており
水分を適度に吸収しながらも絵具が必要以上に
染み込まないように作られています。

これにより、鮮やかな発色や美しい
グラデーションを表現しやすくなります。

表面の質感が異なる

水彩紙には表面の仕上げに応じて
主に3種類のタイプがあります。

  • コールドプレス(中目):ほどよい凹凸があり、初心者からプロまで幅広く使用される
  • ホットプレス(細目):表面がなめらかで、細かい描写に適している
  • ラフ(荒目):凹凸が大きく、風景画やテクスチャを活かした作品向け

画用紙との違い

一般的な画用紙と水彩紙は、
素材や加工方法が異なります。

それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。

素材の違い

画用紙は木材パルプが主成分ですが、
水彩紙はコットンや高品質パルプを
使用することが多いです。

コットン入りの水彩紙は、耐久性が高く、
水を含んでも紙が波打ちにくい特徴が
あります。

吸水性の違い

画用紙は水分を吸収しやすく絵具が
一気に紙に染み込んでしまうため、

グラデーションやぼかしの
表現が難しくなります。

一方、水彩紙は適度に水分をとどめるため、
にじみやぼかしをコントロールしやすく
なっています。

紙の強度の違い

画用紙は水を多く使うと毛羽立ちやすく、
何度も筆を入れると破れてしまうことが
あります。

水彩紙はその点、強度が高く、
何度も重ね塗りをしても
耐えられる設計になっています。

水彩紙の用途と選び方

水彩紙は種類や厚みによって
適した用途が異なります。

自分のスタイルに合った水彩紙を
選ぶためのポイントを紹介します。

初心者におすすめの水彩紙

マルマン スケッチブック A4 ヴィフアール スケッチパッド 水彩紙 中目 15枚 S204VA

初心者には扱いやすい
「中目(コールドプレス)」の紙が
おすすめです。

発色が良く、適度な凹凸があるため、
さまざまな技法を試しやすいです。

また、市販のスケッチブックに
使われていることが多く、
手に入れやすい点もメリットです。

プロや細かい描写向けの水彩紙

細かい線を活かしたい場合は
「細目(ホットプレス)」の
水彩紙が適しています。

紙の目が滑らかで、繊細な
表現がしやすいのが特徴です。

イラストや漫画のカラー原稿にも向いており
細部までこだわりたい方におすすめです。

厚みの選び方

  • スケッチや試し描き:180g/m²程度。初心者向けの軽めの水彩紙で、練習に最適。
  • 一般的な作品制作:200〜300g/m²。発色が良く、多くの技法に対応できるバランスの良い厚み。
  • 水をたっぷり使う表現:400g/m²以上。紙のたわみを抑え、にじみやぼかしを最大限活かせる。

水彩紙の綴じ方にも注目

水彩紙にはスケッチブックタイプや
ブロックタイプ、単体のシートタイプなど、
さまざまな形状があります。

スケッチブックは持ち運びやすく、
ブロックタイプは紙が固定されているため
歪みが少なく仕上がります。

用途に応じて選ぶと、
より快適に制作できます。

スポンサーリンク

管理人のまとめ

今回は水彩紙の性質とは?
画用紙より厚くにじみ防止加工されている
というお話でした。

水彩紙は画用紙と異なり、
水分をコントロールしやすく、

にじみ防止加工が施されているため、
水彩画を美しく仕上げるのに最適な紙。

紙の厚みや質感の違いを理解し、
自分のスタイルに合った水彩紙を
選ぶことで表現の幅が広がります。

また、紙の綴じ方や厚みも考慮すると、
より快適な描画が可能になります。

用途に応じた水彩紙を選び、
水彩画をより楽しんでみましょう。

この記事が水彩紙の性質の
参考になればと思います。

水彩画、楽しんでくださいね!

(参考)
こんな記事も読まれています。

紙が風邪をひくとは?原因と対策は?湿気がサイズに影響か?
https://kamiconsal.jp/kaiazewohiku/

画用紙とケント紙の違い?絵画か製図かなど主な用途が違う!
https://kamiconsal.jp/gayousikentositigai/

にじまない紙とにじむ紙の違い?サイズ剤の有無によります!
https://kamiconsal.jp/nijimanaikami/

紙の工作
プロフィール
べぎやす

元製紙会社社員。
技術者として入社し16年間勤務する。
開発技術部門、営業管理部門、現場管理部門など様々な部署を転々としたあと独立。
紙に関するコンサルタントとして今に至る。

詳しい運営者情報はこちらからご確認いただけます。
>>https://kamiconsal.jp/profile/

べぎやすをフォローする
べぎやすをフォローする
タイトルとURLをコピーしました