紙を溶かすとき苛性ソーダを使うのは?離解しやすくするため

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紙を溶かす 苛性ソーダ

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は紙を溶かすとき苛性ソーダを
使うのは離解しやすくするため、
というお話。

管理人は元製紙会社社員。

なので紙を溶かす、正確には
離解するなんですけど

そういうシーンは毎日の
ように見ていました。

ラボテストということでバケツに
紙を入れてかき混ぜるレベルから

製造マシンでパルパーの中に
古紙を投入する現場まで。

規模は全く違いますが
やっていることは同じ。

紙をほぐしてパルプにする。

見ているだけなら面白いものです。

それはそうとして。

紙は水に入れてかき混ぜれば
ある程度離解できるんですが

通常はここにさらに苛性ソーダを
添加して離解するんですよね。

ではその理由は?

ということで。

この記事では、紙を溶かすとき
苛性ソーダを使うのは?について

管理人が調べたことを
お伝えしたいと思います。

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紙を溶かすとき苛性ソーダを使うのは離解しやすくするため

結論から言うと。

紙を溶かすとき苛性ソーダを使うのは
紙をより離解しやすくするため。

紙を離解してドロドロに
するなら水でもいい。

しかしそれでは時間がかかるし
十分に離解できないんですよね。

パルプの繊維を膨潤させて
くっついている薬品も落とす。

そうなると強アルカリがあったほうがいい。

という感じだと思います。

強い薬品で紙をドロドロにするなら
硫酸や塩酸でもいいんじゃないか?

管理人はやったことないですが
ちょっとそんな気もします。

ただそれは都合が悪そうです。

たとえば。

もしも濃硫酸だったらパルプから
水を脱水してしまうので焦げる。

希硫酸や塩酸はそんなことないでしょうけど。

それから酸が都合が悪いのは
金属を腐食させることでしょうか。

鉄のパイプなんてあっという間。

SUSの配管でも持ちません。

ピカピカのステンレスのパルパーは
あっという間に穴が開くでしょう。

品質がどうこうの前に設備が持たない。

サビだらけになりますからね~

まあどうしても酸で処理が必要なら
プラスチックタンクでもいいんですが

そういう必要もないので
苛性ソーダを使う感じですかね。

苛性ソーダは化学薬品の中でも
基本になる薬品で入手しやすいし

コストも安いので使いやすい
というのもありますかね。

同じアルカリでもアンモニアだったら
あまりにも臭くて近寄れませんし。

紙を溶かすとき苛性ソーダを使うが危険性は?

それから苛性ソーダの危険性ですけど。

これは何を調べても危険と書かれています。

管理人自体は危険な目にあってませんが
工場で事故を起こした話は聞きましたね。

特に恐ろしいのは皮膚についたとき。

硫酸や塩酸も怖いんですけど
苛性ソーダはもっと怖い。

酸の場合は皮膚のタンパク質を
焼く感じなんだそうです。

なのでやけどと言っても表面で止まる。

これでも大変ですけどね。

しかし、アルカリは皮膚を溶かす。

タンパク質を溶かして穴をあける。

奥の方まで浸透してしまう。

これが怖いんだそうです。

あまり痛くない薄いアルカリでも
皮膚の奥まで溶かして浸透する。

怖いですよね~

管理人が実際に見たものとしては。

実験で使うビーカーを洗うために
アルカリ水を一斗缶に入れて

アルカリバスというのを作っていたんですが
そこに素手を突っ込んだ人がいたんです。

次の日、その手は包帯でぐるぐる巻き。

学生の頃だったんですけど
バカだったんですよね~

学校ではやってはいけないと習うのに
自分は大丈夫とか言ってましたから。

会社にいた時の話だと事故でパルプが
流出した現場を見に行った人が

そこで足を滑らせて流出した
パルプの上で転んだとか。

その人は下半身やけどで
しばらく入院してました。

その時流出したパルプは
クラフトパルプだったんですが

クラフトパルプも強アルカリで
洗浄するんですよね。

だから直接触れるのはとても危険。

そういう場所に行くんだからそれなりの
格好はしていたんでしょうけど

滑って転ぶとは思いませんから
対応が出来なかったんでしょう。

下半身やけどって大変ですけど
これが目に入ってたら失明する。

本当に恐ろしいものなんです。

そう言えば。

管理人もパルパーに苛性ソーダを
入れてるところ見たことがあります。

普通の操業の場合は苛性ソーダなんて
流送配管で必要な場所に添加なんですが

その時はテストで普段使わないタンクに
苛性ソーダを入れてたんですよね。

確か45%NaOhだったかな?

苛性ソーダ水溶液としては
高濃度のものでしたね~

それで。

苛性ソーダをタンクに入れたら
しぶきが飛ぶんですけど

正直言ってしぶきを見るだけでも
かなり怖い気がしました。

もちろんゴーグルを付けてある程度
離れて見てるんですけど、それでも。

見た目は水なんですけど、
怖いものだって分かるんですよ。

本能的になんかヤバいって。

薄い苛性ソーダを少量扱うなら
どうってことないんですけど

高濃度のものを大量に見るのは
心にも身体にも良くなかった。

何気ない日常で相当危険な作業を
しているんだと思いましたね~

管理人のまとめ

今回は、紙を溶かすとき苛性ソーダを使うのは
離解しやすくするため、というお話でした。

紙を溶かすといいますが厳密には
紙を離解してパルプにすること。

水だけでもある程度出来ますが
アルカリがある方が離解しやすい。

パルプが膨潤しやすくなるし
ついている薬品も落ちやすいし。

それから、苛性ソーダの危険性
についてもお話しました。

実際に見たり聞いたりしたことですが
やっぱり危ない薬品なんですよね~

使うときには最新の注意を。

慣れてきたところが危険ですから。

この記事が、紙を溶かすときの
参考になればと思います。

紙の実験、楽しんで下さいね!

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紙の製造
プロフィール
べぎやす

元製紙会社社員。
技術者として入社し16年間勤務する。
開発技術部門、営業管理部門、現場管理部門など様々な部署を転々としたあと独立。
紙に関するコンサルタントとして今に至る。

詳しい運営者情報はこちらからご確認いただけます。
>>https://kamiconsal.jp/profile/

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