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管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。
今回は蛍光ペンは消しゴムで消えないが、
鉛筆だけ消えるのはなぜかというお話。
管理人も学生の頃は蛍光ペン使いましたね。
ノートに鉛筆で書いて蛍光ペンでマーク。
教科書なんかも蛍光ペンだらけでした。
おかげで一体どれが重要ポイントか
分からないということになってましたが。
今の学生も似たようなものなんでしょう。
カラフルな蛍光ペンは楽しいですからね。
それにしても。
鉛筆の上から蛍光ペンを塗ってから
消しゴムをかけると鉛筆は消えても
蛍光ペンは消えないというのが
なんだか不思議でしたね。
鉛筆で書いていないところが
消えないのは分かる気がするんですが
鉛筆の書いてある部分も
マーカーは残っている。
これはどう考えればいいんでしょうか?
ということで。
この記事では、鉛筆の上からマークした
蛍光ペンが消しゴムで消えない理由について
管理人なりに調べたことを
お伝えしたいと思います。
蛍光ペンが消しゴムで消えない理由
まずは鉛筆が消しゴムで消える仕組みから。
鉛筆の芯は黒鉛と樹脂などを焼き固めて
作るわけですが、この中の黒鉛が
紙の表面に削り取られて黒鉛の粉が
紙の上に残るから文字がかけるということ。
鉛筆の場合は黒鉛の粉が紙の表面の
繊維に絡まって付着しているわけです。
それで文字が書ける。
だから、消しゴムのように粘着物が
紙表面を擦ると黒鉛の粉が剥がれる。
粘着力の強い消しゴムの方に
取られていくということですね。
鉛筆で書いたり消したり出来るのは
こういう仕組みになっているからです。
一方の蛍光ペン。
これは蛍光インクが紙に化学的に
定着するからマークが出来る。
この場合インクは染料ですから
染料分子が紙の繊維に染み込む感じ。
パルプ繊維ごと染めてしまうわけです。
鉛筆の粉が付着したのとはわけが違う。
蛍光ペンは紙の繊維そのものを
染めていますから消しゴムでは消えない。
こんなわけで、鉛筆の上から蛍光ペンで
マークして消しゴムで消したとき
鉛筆は消えるが蛍光ペンは消えない
ということになるわけですね。
結局、物理的にくっついているだけか
化学的に染み込んだかの違い。
ですから、蛍光ペンでも砂消しゴムのように
紙の表面ごと削ればある程度消えます。
もちろん、紙の深いところまで
染み込んでいたら薄くなるだけですが。
蛍光ペンで消しゴムで消せるものもある
ここからは余談です。
すでにお話したとおり、一般的な蛍光ペンは
染料タイプですから消しゴムでは消えません。
しかし、最近は消しゴムで
消えるタイプもあるようですね。
ちょっと調べてみたところでは
2パターンあるようで
ひとつは擦ったときの熱で消えるもの
もう一つは修正テープ的なインクで
消しゴムでこすればはがれてくる
といおうタイプなんだそうです。
熱で消えるタイプはフリクションだそうで
テレビでも見たことがありますが
冷やすとまた色が出てくるようで
いわゆる可逆反応みたいですね。
フリクションは摩擦のことだとか。
こすれば消えるという意味かなと。
よく見たら、同じタイプのサインペンや
ボールペンもあるのでした。
もう一つの修正テープ的なやつ。
修正テープなら白い顔料インクですが
これが蛍光の顔料になっているようです。
乾くのに若干の時間が必要ですが
キッチリ乾けば消しゴムでも消えます。
これらの蛍光ペン、一長一短なので
使用用途はTPOを考えて使って下さい。
たとえば、辞書に蛍光ペンでマークするなら
修正テープ的な蛍光ペンがいいそうです。
普通の染料系の蛍光ペンでは
インクが裏まで染み通りますから。
逆に狭いところに線を引く時は
ペンタイプの蛍光ペンのほうがいい。
修正テープ的なものは巾が
太いので細いところは苦手。
もちろん消されて困るような用途なら
昔からある蛍光ペンを使う。
辞書のような薄い紙にマーカーを引いて
裏抜けしてどうにもならないとか
そういうことを避けられるわけですから
うまく使い分けしてほしいと思います。
管理人のまとめ
今回のお話は、鉛筆は消しゴムで消えるが
蛍光ペンは消しゴムで消えない、でした。
結論から言うと、鉛筆と蛍光ペンでは
発色の仕組みが違うということ。
鉛筆は鉛筆の芯が紙表面で削れて
黒鉛のが紙に付着して書けるが
蛍光ペンは染料インクが紙の繊維に
染み込んで書けるということでした。
鉛筆は物理的な付着、蛍光ペンは
化学的な染色という感じですね。
付着した粉は消しゴムにくっつけて
取ることが出来ますが
紙に染色したものは紙の繊維ごと
取り除かないと消せないということ。
だから鉛筆の上から蛍光マーカーで書いて
その上から消しゴムで消したとしても
鉛筆は消えても蛍光マーカーは
消えないということになります。
ただ最近は消せる蛍光マーカーも
ありますからややこしいですね。
消せる原理は鉛筆とは違います。
フリクション式は擦ったときの熱で消えるし、
修正テープ式はテープを剥がす感じ。
いずれにしても蛍光ペン、
使用用途で使い分けが重要です。
この記事が蛍光ペンが消しゴムで
消えない理由の参考になればと思います。
今は特徴のある蛍光ペンが出ています。
TPOを考えて楽しく使って下さいね!