しおりをラミネートせずに作りたい。どんな紙を使えばいい?

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しおりをラミネートせずに作りたい

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回はしおりをラミネートせずに作りたいが
どんな紙を使えばいいか?というお話。

本に挟むしおりを同人グッズとして
販売するというのはありますよね。

同人誌のおまけとか。

文化祭で配るとか。

それで、イラストはオリジナルだとして
紙をどうしようか?ということなんですが。

自分で作ることを考えた場合、
まずは何で印刷するかからですね。

プリンタがインクジェットかレーザーか。

それからラミネートをするのかしないのか。

今回はラミネートをしないのですが
その違いはどうなるのかとかですね。

このあたりで選択する紙が
変わってくると思います。

ということで。

この記事では、しおりをラミネートせずに
作るときの紙に何を使うのかついて

管理人なりに調べたことを
お伝えしたいと思います。

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しおりをラミネートせずに作るときの紙は何がいいか?

まず、レーザープリンタと
インクジェットでは紙が違います。

それぞれの専用紙がありますから。

それで、レーザープリンタで作成するなら
両面光沢コート紙がよさそうです。

これはレーザープリンタ用として
楽天などの通販で売ってますね。

もちろん、グロスよりマットがいいなら
マットコート紙を使えばいい。

厚みもいくつかあります。

しおりに使うなら、米坪127.9g/㎡、
157g/㎡あたりがいいでしょう。

ラミネートをしませんから、ある程度
厚みがある紙がいいと思います。

両面とも印刷するか
片面だけにするかはお好みで。

インクジェットの場合は光沢が
必要なら光沢インクジェット用紙

マットの方がいいならマット調
インクジェット用紙になります。

これもある程度厚みがある方がいい。

薄っぺらいと使いにくいので。

両面印刷するなら両面用
片面だけなら片面用。

片面光沢、反対面マットというのも
あるのでよく確認して下さいね。

ちなみに。

ラミネートをするのであれば
使う紙は薄くても大丈夫です。

ラミネートのある分しっかりしますから。

ただ、印刷用に使う紙としては
それぞれ専用紙を正しく使わないと

まともな印刷になりませんから
そこだけは注意して下さいね。

レーザープリンタ用紙は一般コート紙に近い?

ここからは元製紙会社社員として
管理人の本音をお話させて下さい。

しおりをラミネートせずにレーザープリンタで
作成するときに使う紙はどんなのがいいか。

それはレーザープリンタ専用の
コート紙がおすすめということでした。

ところで、このレーザープリンタ専用紙、
どんな特徴があるのでしょうか?

管理人は直接関わったことがないのですが
ある程度推定することは出来ます。

管理人の知っている紙の中では
オフ輪用コート紙が近いと思います。

まず、コート紙ですから紙に塗工してます。

これは一般の商業印刷用
コート紙と同じなんですね。

ただ、レーザープリンタの場合は
トナーを定着させるために熱をかけます。

この温度が200℃前後だそうです。

商業印刷用のコート紙の場合
枚葉印刷では熱はかかりませんが

オフ輪印刷の場合は乾燥するときに
同じような感じで熱がかかります。

つまり、高温にも耐えられる
紙になっているということです。

紙が燃えるということではありません。

印刷後に熱がかかってもブリスターが
起こらない設計になっているということです。

ブリスターというのは「火ぶくれ」の意味。

紙を加熱すると、紙の中の水分が
蒸気になって出てくるのですが

印刷柄がベタで水蒸気が抜けにくい
塗工量が多くて水蒸気が抜けにくい

ということと紙の内部強度が
弱いということが重なると

水蒸気がうまく抜けることが出来ずに
紙表面が膨らんでしまうんですね。

これは紙側と印刷側の両方で
注意すべき問題ではあるのですが

製紙会社としてはブリスターが
発生しない設計にするわけです。

たとえば原紙サイドでは内添灰分を
減らして紙力増強剤を内添する、

サイズプレスで外添する薬品を
強度の高い薬品にするとか。

サイズプレスというのは、一旦乾かした
紙の表面に澱粉などの薬品を塗工すること。

管理人の勤務していた会社では澱粉を
PAM(ポリアクリルアミド)に変更してました。

塗料側では接着剤であるラテックスを
通気性の良いオフ輪用にする、

できるだけ塗工量を減らす
という対応をしてましたね。

ラテックスというのは塗料に
使われる接着剤になります。

これは接着剤で表面に膜を貼るので
ブリスターに対する影響が大きいんですね。

管理人は中身のことは分かりませんが
スチレン、ブタジエン、アクリルニトリル、

メチルメタクリレートの共重合
エマルジョンだったと思います。

4元共重合ですからその配合比率や
分子量制御条件、その他添加剤などで

ずいぶん性質が変わるようで、
ラテックスメーカーは色々やってましたね。

日本でも有数の化学会社ばかりでしたが。

それはさておき。

見た目は同じような紙ですが
耐ブリスターということをやらないと

熱がかかるオフセット輪転印刷には
使えないということなんです。

この熱がかかるという点では
レーザープリンタでも同じこと。

同様の工夫がされているんだろうと思います。

それ以外ではトナーの定着のために
表面抵抗値をコントロールするんですが

これは塗料に電解質が入っていればいいので
特に何もしていないのかも知れません。

管理人はこの部分はよく知らないんです。

通常のコピー用紙の場合は
食塩を添加してましたけど、

コート紙に関してはその必要は
ないのかなと思いますが。

管理人のまとめ

今回は、しおりをラミネートせずに作るには
どんな紙を使えばいいかというお話でした。

結論としては、レーザープリンタなら
両面光沢コート紙の厚めがおすすめ。

米坪127.9g/㎡、157g/㎡あたり。

専用紙があるのでそれを使うのが
いいでしょうということでした。

コミケや文化祭でしおりを配るなら
これが一番お手軽だろうと思います。

この記事がしおりをラミネートせずに
作るときの参考になればと思います。

文化祭、楽しんで下さいね!

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