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管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。
今回はトイレットペーパーの保存期間と
備蓄方法の話。
トイレットペーパーの保存期間、
どれくらいかご存知ですか?
家庭の主婦は気になるのでは?
調べてみると災害用のもので
5年が目安みたいですね。
しかしコピー用紙だと
100年以上持つ、と言われてますから、
トイレットペーパーの保存期間も
もっと長いと思います。
とはいえ同じものを
5年間も保管しなくてもいいですよね。
災害用に備蓄するにしても
もうちょっとマシな方法があるはず。
この記事では、
トイレットペーパーの保存期間と
備蓄方法について
お伝えしたいと思います。
トイレットペーパーの保存期間と使用量
先程、トイレットペーパーの保存期間、
目安は5年みたいですと書きました。
というのも、アマゾンで販売している
「防災備蓄用 トイレットペーパー」の
商品説明を見ていたら、
こんなことが書いてあったんです。
【ご購入をいただいた日から
5年を目途に入れ替えを推奨】
という案内になっております。
5年間の品質保証ということでは
ございません。
こんな感じ。
「品質保証ということではございません」、
とは書かれています。
しかし5年を目処に入れ替えということは、
実質的にはそれ以上の期間大丈夫なはず。
こういうものはだいたい安全を見て
サバ読んでますからね。
ではとりあえず5年間保管するとして
どれくらいの量が必要なのか?
それを計算するには
一人あたりの消費量が必要です。
そんな統計あるのかな、
と思ったらありました。
2001年に実施した日本製紙連合会の調査。
年間トイレットペーパー消費量は、
日本人1人あたり50ロールだそうです。
1ヶ月で1人あたり約4ロール。
自分の家での使用量もそんなものです。
そして経済産業省のホームページでは、
「日常用のトイレットペーパーとは別に
1か月分程度のトイレットペーパーを
備蓄されることをおすすめします」
と災害に備えて呼びかけているようです。
ということで備蓄量を計算してみます。
備蓄を1ヶ月分1人4ロールと設定。
4人家族なら
4ロールX4人=16ロール。
1パック12ロールだとすると
1パックと4ロール。
3人家族なら
4ロールX3人=12ロール。
1パック12ロールだとすると1パック。
置き場所に困るほどの量ではなさそうです。
どうですかね?
備蓄する数量としては
思ったより少ない気がするんですけど。
結局3人以下の家族なら
1パックあれば1ヶ月あるわけですから。
トイレットペーパーの備蓄方法
トイレットペーパーの備蓄方法なんですが、
数量を計算してみると
1パックを災害用として
保管すればいいんですよね?
1パック購入して防災用に5年置いておく、
というのでもいいです。
しかしもうちょっとマシな
保管方法があります。
それは、「ローリングストック法」。
方法は簡単で、
(1)物品を多めに購入
(2)期限切れが近いものを消費し、
残りは備蓄する
(3)消費した分だけ追加で購入
ということだそうです。
トイレットペーパーなら、
(1)まず2パック購入
(2)古いものから消費して
残り1パックになったら1パック購入
(3)以下繰り返し
ということです。
在庫管理でいう先入れ先出しと
同じやり方ですね。
この方法、保存が出来て常に使用する、
というなら有効な在庫管理方法です。
たとえば水、醤油などの調味料、
ティッシュペーパーなども、
こういう管理をすれば
なくなって慌てることもないでしょう。
トイレットペーパーの保存期間備蓄は1ヶ月で大丈夫か
ここからは元製紙会社社員として
お話をさせて下さい。
自分が子供の頃、
オイルショックがありました。
1973年に千里で噂になってから
全国に広まり、
だれもがトイレットペーパーを
買いに走りました。
パニックだったですね。
後から考えるとこれは完全にデマ。
製紙会社とスーパーは
大喜びだったんじゃないでしょうか。
当時の通産省の指示は、
パニックが沈静化するまで、
トイレットペーパーを
スーパーに溢れさせろだったんだとか。
だいたい原油価格が上がったら、
値段は上がったとしても
トイレットペーパーが不足することは
ないんですよね。
トイレットペーパーの原料は
木材や古紙ですから。
原油から製造されている製品なら、
品不足もあるでしょうけど。
紙の場合、原油は単なるエネルギー。
原料不足にはならないんですよね。
それに備蓄量1ヶ月分として、
キチンと計算したら、
そんな山ほどのトイレットペーパーは
いらないということも分かるのに。
今考えると不思議な話です。
阪神淡路大震災、東日本大震災のときも、
パニックは起こってました。
でも結局、震災に会わなかった地域では
被害を受けなかった製紙工場から、
トイレットペーパーは供給されて
生活に支障はありませんでした。
経済産業省は東海地震が起こったら、
トイレットペーパー工場の4割が
打撃を受けるから1ヶ月備蓄を
と言っているそうです。
しかし元製紙会社社員としては、
そうは思わない。
東海地区でトイレットペーパーが
生産できなくなれば他で作ると思います。
製紙会社というのは
慢性的に供給過多なんですよね。
だいたい供給不足なら
あんなに安い値段で販売してません。
だからどこかが減ればどこかが増やします。
実際にはトイレットペーパーが
市場から消えることはないでしょう。
消費者が冷静な判断出来たら、
ではありますが。
経済産業省がいう備蓄1ヶ月。
これは流通が回復すれば供給できる、
と考えているからだと思います。
逆に日本中が壊滅的な打撃を受けたら、
1ヶ月では話にならないでしょう。
東日本大震災の被害を受けた
日本製紙石巻工場が原状復帰するまで、
2011年3月11日から
2012年8月30日までかかっています。
約1年半です。
もしもそんな状態になったら
トイレットペーパーどころではないですが。
管理人のまとめ
ここまでトイレットペーパーの
長期保存や備蓄方法をお伝えしました。
災害はいつどこで発生するか分かりません。
だから十分に備えておく必要があります。
しかし過剰にやる必要はないと思います。
トイレットペーパーの保存量については、
是非ご自宅でも計算してみて下さい。
そうすれば本当の必要量が分かって
パニックにならずにすむはず。
それから今回紹介した
ローリングストック法。
単純ですが優秀な在庫管理方法ですから
参考にしていただければなと。
いずれにしても備えあれば憂いなし。
今回のお話、
是非防災に活用してくださいね!