コート紙に印刷できるプリンタは?レーザーなら出来るかも!

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コート紙 印刷 プリンタ

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、コート紙に印刷できる
プリンタはあるのかというお話。

この場合、プリンタにも色々あります。

家庭でよく使われるインクジェットもあれば
オフィスに多いレーザープリンタもある。

レシートを印刷するサーマルプリンタとか
昔ながらのドットプリンタもありますね。

ここでは、ポピュラーなインクジェットや
レーザープリンタで考えてみます。

ということで。

この記事では、コート紙に印刷できる
プリンタはあるのかということについて

管理人の調べたことを
お伝えしたいと思います。

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コート紙に印刷できるのはレーザープリンタ

まず、コート紙と言っても色々ありますが、
ここでは一般のコート紙で考えてみます。

一般のコート紙というのはたとえば
カタログとかチラシとかそういうやつ。

商業印刷で使われるオフセット用の
コート紙を想定してみます。

それで、このコート紙なんですが
プリンタのことは考えてません。

だから上手くいくのはたまたま
プリンタ適性があったやつです。

それでも一応レーザープリンタなら
ある程度印刷ができます。

うまくいかないとしたらそれは
紙が薄すぎるか厚すぎるか。

チラシに使われているような薄い
コート紙はプリンタで詰まりやすい。

画用紙かと思うような厚いコート紙は
トナーがうまく定着しないことがある。

その間の厚みであればだいたい
うまくいくという感じですね。

感覚的にはオフセット輪転用の
コート紙なら使えるようです。

といっても、現実問題、個人的に
コート紙を買うなら通販くらい。

そうなるとレーザープリンタ用の
コート紙を購入することになる。

実質的には専用紙みたいな
扱いになるんでしょうけど。

コート紙にインクジェット印刷はできない

それから、コート紙にインクジェット
プリンタで印刷はできません。

このコート紙はオフセット用の意味です。

インクジェット印刷とオフセット印刷では
印刷方式が全く違うので紙も違う。

インクジェットの場合はインクジェット用の
コート紙を使わないと印刷できません。

もしインクジェットプリンタで
コート紙を印刷するとどうなるか?

これはインクジェットインクが
表面に浮いて流れます。

インクが全く染み込まないんですね。

正確にはインクジェットインクに
含まれる水が染み込まない。

インクジェットインクの約8割は水で
これが紙の中に染み込まずに浮く。

そうすると画像がにじむわけです。

コート紙の場合だとにじむというよりは
流れるという感じなんですけどね。

これをやったらプリンタが壊れるとか
そう言うわけではありませんが、

紙もインクももったいないだけですから
印刷できませんよということです。

ちょっと余談ですが。

コート紙タイプのインクジェット紙を
開発するのは大変だったですね。

管理人が関係したときはすでに
先行メーカーがいたので

特許なんかを真似して作って
ちゃんとした印刷できるかとか

そう言う事をやっていましたが
それでも簡単ではありませんでした。

本当に最初の開発したときは
とても大変だったと思います。

とはいえ、後追いは楽だと言っても
それなりのレベルは必要なわけ。

微妙なところでのにじみ具合とか
それはそれで厄介でしたね。

色んな薬品で実験しましたけど
これだというのはなかなかなかった。

管理人のレベルでは当てずっぽうに
良さそうなものを試すだけでしたから。

残念ながら基本レベルが低かった。

だから、インクジェット用に開発しているのに
紙面の上でインクが流れたりしてました。

最初に見つけるのはとても大変ですが
それを真似するのも結構大変でしたね。

コート紙をレーザープリンタで印刷できるかどうかの違い

ところで、コート紙をレーザープリンタで
印刷できるかどうかの違いは何でしょうか?

ここからは管理人の推測ですが。

紙厚と塗工量、Z軸強度(内部強度)が
ポイントになるかなと思いますね。

まず、紙厚なんですが、厚みというか
紙の剛度、かたさとかこわさとかいいますが

反対の言葉ではしなやかさですかね、
これが問題になります。

紙がフニャフニャだったら
プリンタの中で詰まります。

キチンと搬送されませんからね。

紙がボール紙みたいにかたかったら
ロールに沿ってキレイに曲がらない。

これもやっぱり搬送不良を起こすでしょう。

なので、ちょうどいい剛度があるんです。

その剛度に一番影響するのが紙厚。

だから、適度な紙厚の紙でないと
プリンタを通すことは出来ない。

それからもう一つは塗工量。

これはZ軸強度、内部強度とも
いいますがこれと関係してきます。

どういうことかと言うとレーザープリンタでは
トナーを定着させるために加熱しますが

その時の温度が200℃程度なんだそうで
この温度に耐えないといけないわけです。

このとき何が問題かと言うと
紙に含まれる水分が問題になる。

紙が加熱されると水分が蒸発し
紙表面に移行するわけですが

このときに塗工層が厚すぎると
水分がうまく抜けていかない。

下手をすると弱い部分が膨らんでしまう。

火膨れとかブリスターと呼ばれますが
そういう現象が起こるんですよね。

しかし、それででも紙の内部強度が
強ければ火膨れを起こさずに済む。

そう言う意味で塗工層は薄い方が
トラブルは起こりにくいんです。

ただ、印刷品質からすると
塗工層は厚いほうが良い。

このあたりはどこまで行けるかですね。

Z軸強度を上げるためには
紙力増強剤を使うとか

それなりにやり方があるので
バランスを見て設計します。

オフセット輪転印刷の場合も
熱風乾燥しますから

結果的に同じような考えで
品質設計されることになる。

多分、ほとんどそのまま流用できるはず。

実際は、オフ輪用のコート紙の中で
使えたやつがレーザー用になるのかなと。

若干の調整はしているかも知れませんが
基本的にはそんな感じだと思いますね。

管理人が担当ならそうやるでしょう
ということからの推測なんですが。

管理人のまとめ

今回は、コート紙に印刷できる
プリンタはあるのかというお話でした。

結論は、一般商業用印刷用のコート紙は
レーザープリンタで印刷できるものもある。

薄すぎたり厚すぎるとダメですが
ある程度の厚みならOKということでした。

現実問題としては、実際に購入するなら
レーザープリンタ用コート紙になります。

だから、一般のコート紙がプリンタで
印刷できるかはほぼ問題にはなりません。

なお、インクジェットプリンタの場合は
インクジェットの専用紙が必要です。

コートタイプでも専用紙が必要です。

これを間違えるとインクがにじんで
印刷になりませんからご注意を。

この記事が、コート紙に印刷できる
プリンタの参考になればと思います。

紙はプリンタに合ったものを使って下さいね!

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