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管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。
今回は、襖の張り替えに茶ちり紙を使うのは?
下地の凹凸や絵柄隠し!というお話。
管理人の自宅にも襖があります。
小さいながらも一戸建ての
日本家屋ですから普通ですね。
小さい家で部屋数も少ないので
襖の枚数は数枚ではありますが。
この襖、かなり古い。
よくよく考えたら家を建ててから
ずっと同じ襖のような気がします。
そうすると37年以上になるんですけど。
この襖いい加減張り替えたい。
破れてるところもあるし。
それで襖の張り替えについて
ちょっと調べてみたんです。
とりあえず破れたところを
隠すだけならシールがある。
こんなやつ。
しかし。
襖全体となるとそうはいかない。
上から貼るだけというのも
ありますがそれも限界かも。
となると一旦剥がして張り直し、
というのを調べてたんですね。
その時出てきたのが「茶ちり紙」。
襖はこの茶ちり紙を張ってから
表の白い紙を張るんだそうで。
管理人、ちり紙は知ってますけど
茶ちり紙って知らなかった。
それで、これなんだ?って気になった。
そして茶ちり紙の下張りが必要なのか?
というのも気になりました。
ということで。
この記事では、襖の張り替えに茶ちり紙を
使うのは?下地の凹凸や絵柄隠し!について
管理人なりに調べたことを
お伝えしたいと思います。
襖の張り替えに使う「茶ちり紙」とその役割
そもそも茶ちり紙なんですけど。
どんなものなのか?
と思って調べたらアマゾンで
普通に売ってました。
価格はこの製品で12枚入りで
300円ちょっとのようですね。
紙としてはいい値段しますが
そんなに高いものではないです。
見た感じは普通のクラフト紙。
昔からの紙なので一応
分類は和紙なんでしょう。
茶色いですから古紙も入るかなと。
いずれにしても見えないところに
使う紙なので見栄えは必要なさそう。
管理人のイメージでは段ボール
中芯みたいな感じですかね。
見栄えはあまり気にしないけど
強度はキッチリ出してくれと。
茶ちり紙自体はそんな感じですね。
次にこの茶ちり紙を使う理由ですが。
大きくは3つ。
- 下地の凹凸や骨組の跡がふすま紙の表面に現れるのを防ぎます。
- 新しいふすま紙を張り重ねる場合、下地となる古いふすま紙の絵柄が表面に透けて見えるのを防ぎます。
- 下地から汚れやアクが出るのを防ぎます。
ということだそうです。
この他には乾いたときに骨組みを
締める高価もあるそうです。
それぞれ見ていくと。
- 下地の凹凸や骨組みの跡が襖紙の表面に現れるのを防ぎます。
これは分かりやすいですね。
もちろん茶ちり紙を使わずに
襖紙を張ってもいいんですが
それをやると骨組みが見えて
障子の出来損ないみたいになる。
美観という意味では最悪でしょう。
紙の塗工もそうですが下地が
悪いとろくなものにならない。
女性の化粧もそうでしょう。
下地がいい加減だとすぐ崩れる。
襖も同じなんですね~
- 新しいふすま紙を張り重ねる場合、下地となる古いふすま紙の絵柄が表面に透けて見えるのを防ぎます。
これも同じことですね。
わざとやるなら別ですけど、
無地の襖に下絵が見える。
これってどうなの?ってことですよ。
やっぱりそういうのは目隠しをして
その上に襖紙を張るべきでしょう。
下の絵柄が見えるとシミのようになる。
それだけで気分のいいものじゃない。
せっかく張り替えるのに
おかしくしてはいけません。
- 下地から汚れやアクが出るのを防ぎます
これも似たようなもの。
下地から出てくる汚れを
食い止める感じでしょうか。
こんな感じで下地が襖紙に
影響しないよう茶ちりを使う。
見栄えが重要な襖ですから
下地の茶ちり紙も重要。
無下には出来ないですよね~
襖の張り替えに茶ちり紙。強度を上げる効果もある
襖の張り替えに茶ちり紙。
基本的には下地を隠して襖紙の
表に出さないために使うもの。
なんですが。
管理人が調べているともう一つ
重要と思われるのがありました。
それが襖の強度アップ。
どういうことか?
まず襖は障子のように骨組みが
あるんですけどそのままでは弱い。
しかしそこに茶ちり紙などを張ると
骨組みが強化されるそうです。
wikiによると
==ここから==
「骨縛り」は、組子に最初に張り付けるもので、組子骨に糊を付けて、手漉き和紙・茶チリ・桑チリなどの繊維の強い和紙を、障子のように張る。霧吹きをすると和紙の強い繊維が収縮して、組子骨を締め付けてガタがこないようにする重要な役目を担っている。
==ここまで==
ということだそうです。
管理人は知らなかったんですが
襖の下張りはかなり複雑。
何枚も紙を張っているんですね。
茶ちり紙もその中の一つで骨組みを
締め付けてガタが来ないようにする。
そういう役目もあるようです。
これに関しては他の下張りもあるので
茶ちり紙だけの役目ではなさそうですが。
それでも表面の見た目をキレイにする
以外にこういう構造上の役目もある。
その部分も重要だと思うんですよね~
管理人のまとめ
今回は襖の張り替えに茶ちり紙を使うのは?
下地の凹凸や絵柄隠し!というお話でした。
管理人、茶ちり紙を知りませんでした。
襖を張るときに使う茶色い紙なんですね。
元々は和紙だったと思いますが
今はクラフト紙なんでしょう。
これを張ることで下地の凹凸や
絵柄を隠して表面をキレイにする。
そんなに高価なものではありませんが
結構重要な役目を持ってるんですね。
あと、骨組みを締め付けてガタが
来ないようにする役目もあるらしい。
これに関しては新聞紙のような紙より
強度の強いクラフト紙が向いていそう。
下手に代替品を使うより普通に
茶ちり紙を使うほうがいい。
そもそも安いものですから。
それにしても。
ちょっとした修理なら自分でも出来ますが
それなりに修理するなら専門家に頼みたい。
今回、襖を調べてその複雑さが
分かって余計にそう思いましたね~
この記事が、襖の張り替えに茶ちり紙を
使うことの参考になればと思います。
襖の張り替え、うまくやって下さいね!
(参考)
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