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管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。
今回は、紙の厚さの単位は何?正しくは
μmですがkgも使われます、というお話。
管理人、製紙会社に入るまで紙の
厚さを気にしたことはありません。
紙なんて薄物でしょう、という程度。
ましては、厚さの単位など全くでした。
だいたい、厚さは長さなんだから
mmとかじゃないんですか?という感じ。
確かにそうなんですが、印刷所なんかで
慣用的に使われているのはkgだったりする。
そのあたり、最初はとまどいましたね~
何でそんな事になっているのか?
ということで。
この記事では、紙の厚さの単位は何?
正しくはμmですがkgも使われることについて
管理人の調べたことを
お伝えしたいと思います。
紙の厚さの単位はμm。なのにkg連量も使われる理由
結論から言うと正確には紙の
厚さの単位はμmになります。
長さですからね。
管理人が製紙会社に入社した頃は
mm/100という単位が使われていました。
ISO規格とかがやかましくなって
μmに変わった記憶があります。
これはあくまでも紙の品質を
考える時の単位になります。
ところが。
印刷工場なんかに行くと
紙の厚さはμmではないんですね。
なぜかkg連量で呼んでいる。
これって重さで長さじゃない。
最初は戸惑いました。
ただ、これにも理由があるわけです。
まず、製紙会社で紙厚、といえば
紙そのものの厚みなんですが、
これって製造現場で同じ銘柄の
同じ米坪に対しても使うんですね。
たとえば、上質紙米坪64g/㎡の
紙厚が80μmという感じです。
それが、測定する場所によっては
81μmだったり78μmだったりする。
こういう紙の評価をするときには
長さの単位であるμmになるわけ。
しかし。
印刷工場が扱う場合はそうではない。
上質紙64g/㎡だと紙が薄いから
もうちょっと紙が厚い81.4g/㎡を使おう。
こういう会話になるわけですよ。
紙が重ければ紙厚も厚いですからね。
つまり、上質紙の64g/㎡は紙厚が80μmで
81.4g/㎡は紙厚が100μmだとか言わない。
同じ銘柄の同じ米坪の紙厚が
どう違うのかという話ではなく、
同じ銘柄の違う米坪で
紙厚の話をしているわけ。
「紙厚」とか「厚さ」ということで言葉は
同じですがシチュエーションが違う。
製紙会社の品質管理なら同じ
米坪の紙厚のバラツキが問題。
しかし、ユーザーとしては同じ
紙の品質のバラツキではなくて
米坪を変えることで紙厚を変更する
というところが重要になる。
なので、厚みのことですが重さで
話をしても構わないわけです。
そのときに、米坪よりもkg連量の
方が印刷会社には馴染みが良い。
ちなみに。
kg連量というのは紙の取引で
使われる重さの単位になります。
品質管理的には米坪を使います。
米坪の単位はg/㎡で、
紙一枚1㎡あたりのg数。
一方連量は使用される紙の
寸法で変わってきますが
たとえば四六判(788mmx1091mm)
が1000枚で何kgになるかという数値。
米坪64g/㎡ならkg連量は<55>です。
<55>というのは55kgということです。
紙の取引でkg連量を使用するのは
紙の重さを計算するのに便利だから。
たとえば紙の価格が100円/kgで
四六判<55>で1000枚なら
55kgx100円/kg=5500円
ということで計算しやすい。
kg連量と紙の枚数を確認すれば
何kg購入して支払金額がわかる。
これを米坪でやろうとすると
一々寸法の確認が必要となる。
そして米坪と寸法と枚数から
重量を計算しないといけなくなる。
実際にはその方が正確なはずなんですが
そんな面倒なことはやらないわけです。
なので商習慣的には紙の重さは
kg連量が使われています。
そして、同じ紙になら重いほど紙も
厚いので紙厚の代用になるんですね。
そして、ユーザーが求めているのは
この紙厚は何μmなのかではなくて
この紙だとちょっと薄い気がするから
もうちょっと厚い紙にしてくれませんか
という感覚的な部分であり
それなら<55>kgが薄いなら
<70>kgにしましょかという
やりとりが出来ればいい。
こんな感じで取引の習慣上紙の厚さが
kg連量で示される事が多いわけです。
管理人のまとめ
今回は、紙の厚さの単位は何?正しくは
μmですがkgも使われますというお話でした。
結局、紙厚を長さで表示するか重さで
表示するかはシチュエーションによる。
製紙会社の品質管理なら同じ製品の
バラツキを確認する意味で長さを使う。
正確なのはこちらです。
しかし、同じ銘柄でもうちょっと
厚い方が良いと言う場合なら
紙が重いほうが厚くなるので
もうちょっと重い紙を使いましょうか
ということになって商習慣上
使われるkg連量で話が進む。
印刷会社がユーザーと話をする時
紙質の細かいことを話すのではなく
もっと感覚的にもうちょっと厚いとか
もうちょっと薄くとかで話をしますからね。
実際、この紙は紙厚100μmです
と言われてもピンとこないでしょうし。
管理人も製紙会社でなかったらkg連量で
話をするほうがわかりやすいと思います。
この記事が、紙の厚さの単位の
参考になればと思います。
紙の厚さに限らず、使う状況で
単位も変わってくるということですね!