紙が水で透明になるのは?表面や内部の乱反射を減らすから!

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紙 水 透明

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は紙が水で透明になるのは?
表面や内部の乱反射を減らすから
というお話。

紙が水に濡れてしまった。

ときどきあることだと思います。

書類を水に濡らして大変だとか
本が雨で濡れてくっついたとか。

紙は水を吸いやすいのが
長所でもあり欠点でもある。

そんな紙ですが。

水に濡れてしわになる以外に
水に濡れて透けることもある。

ではなぜ紙が水に濡れて透明になるのか?

その理由は?

ということで。

この記事では、紙が水で透明に
なるのは、ということについて

管理人が調べたことを
お伝えしたいと思います。

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紙が水で透明になる理由。そもそも紙が白く見えるのはなぜ?

紙が水に濡れて透明になる
理由を説明する前に。

紙が白く見える理由をお話します。

ちょっとややこしいですが。

まず、紙が白く見えているのは紙表面や
紙内部で光が乱反射しているからです。

乱反射というのは散乱にもなりますかね。

光があたってあらゆる方向に反射する感じ。

すべての波長の可視光線が
混ざった状態で目に入る。

そうなると白く見えるというわけです。

それで。

その乱反射なんですがこれが起こるのは
パルプと空気の屈折率の差が問題です。

一般的にはセルロースが屈折率1.49。

空気は1ということになってます。

屈折率1は本当は真空ですけど
まあ実際的には空気は1。

この屈折率の差は0.49なんですが
これが問題になるんですね。

実は屈折率が高いというのは
光が進みにくいことと同じ。

イメージとしては石ころを川面に
投げたらどうなるかでしょうか。

空中ではまっすぐ飛びますが
水中には速度は遅くなるし

投げた角度によっては表面で
石が弾かれたりしますよね?

このたとえ話であれば川がセルロース、
石が光の粒ということになります。

入射してきた光の粒がセルロースの
表面にあたって色んな方向に飛ぶ。

反射とか散乱になりますよね。

このときに光の粒が反射されて
表に出てくれば白く見えるし

内部に吸収されたら黒く
見えるということになる。

特定の色が吸収されたら
その補色が見えるという感じ。

赤色が吸収されたら緑色とか
黄色が吸収されたら青色とか。

紙が白いというのはだいたい
こんな理屈で説明できます。

では紙が水に濡れたらどうなるか?

紙が水に濡れると空気の部分が
水に置き換わってしまいます。

水の屈折率は1.33だそうです。

セルロースが1.49ならばその差は0.16。

空気だったときと比較すると約1/3です。

つまりそれだけ光は散乱しにくくなる。

向こう側に通り抜ける確率が高くなる。

なので透けて見えるということになります。

紙が水で透明になる理由。向こう側が見えるというのはどういうことか?

ここまで、紙が水で透明になるのは
紙の隙間にある空気の代わりに

水が入ってきて屈折率差を減らすから
ということをお話しました。

屈折率の差が減れば光の散乱も
減るということになります。

それまではあちこちに散乱して裏側まで
通り抜けることが出来なかったのですが

それがまっすぐそのまま通り抜ける
確率が高くなったということです。

こちら側から紙を通り抜けた光は
向こう側の物体にぶつかって

反射して紙をとおしてこちら側に
戻ってきてそれを人間が確認する。

そんな感じですかね。

起こっている現象のイメージの
例ををもう少しお話すると

すりガラスを水で濡らせば
透明になるようなものです。

これもすりガラスの表面の凹凸を
水が埋めてしまうわけですよね。

一般的なガラスの屈折率は1.46。

空気が1、水が1.33ですから空気が
水に代われば屈折率差はかなり減る。

なので向こう側が透けて見えるわけです。

こんな感じで紙が水で透明になるのですが
水よりもセルロースに近い屈折率の液体、

たとえばパラフィン、ろうそくとかですが
これだと屈折率1.48なのでかなり紙に近い。

パラフィン紙が透明になるわけですよね。

逆に言うと不透明度を上げるときには
酸化チタンのような屈折率の高いもの、

屈折率2.50~2.72(結晶構造で変化する)
のようなものを紙に添加や塗工をします。

紙以外でもフィルムやプラスチック、
白色のインクなんかにも使いますけど。

これを使えば真っ白だけど
向こう側は見えない、となる。

透明にするのとは逆の考え方ですね。

使っている理屈は同じですけど。

管理人のまとめ

今回は、紙が水で透明になるのは?
表面や内部の乱反射を減らすから!
というお話でした。

紙が水に濡れて透明になるのは
紙と空気の屈折率の差よりも

紙と水の屈折率の差のほうが
少ないので乱反射が減るから。

ということでした。

ちょっと分かりにくいですかね~

この現象、たとえばすりガラスを
水で濡らしたときも同じですよね。

それからパラフィン紙が透明なのも
理屈としては同じことです。

逆に言うと屈折率の差が大きくなれば
白くて不透明な紙になるということ。

そういう意味で酸化チタンのような
高屈折率のものが不透明度向上剤として

紙にも使われるしプラスチックや
インクにも使われています。

屈折率のお話はややこしいんですが
意外に身近で使われていたりします。

調べてみると面白いですね~

この記事が、紙で水が透明になる
理由の参考になればと思います。

でも紙は水に濡らさないようにして下さいね!

(参考)
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紙まとめ
プロフィール
べぎやす

元製紙会社社員。
技術者として入社し16年間勤務する。
開発技術部門、営業管理部門、現場管理部門など様々な部署を転々としたあと独立。
紙に関するコンサルタントとして今に至る。

詳しい運営者情報はこちらからご確認いただけます。
>>https://kamiconsal.jp/profile/

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