紙の伸び縮みはなぜ起こる?湿度変化で繊維が太ることが原因

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、紙の伸び縮みは
なぜ起こる、というお話。

紙は伸び縮みする。

よく思うのは雨降りの日に
プリンタで印刷するときです。

湿度が高いと紙が詰まる。

そういえば。

管理人が製紙会社にいた頃は
まだ会議資料はコピーしてました。

今ならプリンタで必要枚数を
印刷するんでしょうけど

当時は人数分の資料をコピーで
ソートしてセットしてました。

そうするとこの紙が詰まる。

当時はまだ資料をB4サイズで
作ってましたけど、たとえば

B4で3枚の資料を10人分なら
30枚をセットしないといけない。

これがところどころで詰まると
そのたびにやり直すという。

必要な枚数をコピーして手動で
セットしたほうがマシとか。

今はそんなことないと思いますが
とにかく紙詰まりにやられました。

そういう苦い思い出があるんですが
その原因は紙の伸び縮みにあります。

ではなぜそんなに伸び縮みするのか?

ということで。

この記事では紙の伸び縮みは
なぜ起こるということについて

管理人の調べたことを
お伝えしたいと思います。

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紙の伸び縮みはパリプ繊維の伸び縮みによって起こる

結論から言うと紙の伸び縮みは
パルプ繊維の伸び縮みで起こります。

そのパルプ繊維の伸び縮みは
水分の吸放湿によって起こります。

パルプ繊維は木材由来のセルロース。

形状は細長くなっています。

セルロースは親水性で
水分を吸収する性質がある。

湿度が高いとこのパルプ繊維が
水分を吸収するわけです。

それで、特に伸びるのは横方向。

細長い縦方向はそれほど伸びませんが
横方向は太るというわけですね。

それで、パルプ1本の場合、
どのくらい伸びるかと言うと、

縦方向だと1%以下ですが
横方向は30%以上伸びる。

パルプ繊維の長さは木材によって
色々違ってくるのですが

大雑把に言うと広葉樹なら0.8mm程度
針葉樹なら2.0mm-3.5mm程度です。

パルプ繊維の巾は明確ではないですが
20μm-100μm程度みたいです。

管理人の感覚では30μm程度かなと。

それで、たとえば長さ1mm、巾30μmの
パルプ繊維があったとして。

これが吸湿して長さ1%、巾30%
伸びると、長さ1.01mm、巾39μm。

パルプ繊維単体だと
これだけ伸びるわけです。

ただ、紙のシートがそこまで
伸びるかというとそうはなりません。

紙の場合は繊維の絡みで
シートが出来ています。

この繊維は細長いわけでシートの
中で方向が揃っているわけではない。

普通は縦横比が小さくなるように
なるべく方向が揃わないようにします。

それでも、横方向が伸びやすいです。

本来は縦も横も同じ比率で伸びれば
防げるトラブルは多いんですが難しい。

紙を抄造するときは引っ張って巻き取るので
どうしても縦方向に繊維が揃いやすいんです。

この制御は相当進んでいると思いますが、
永遠の課題みたいな感じはしますね。

紙の伸び縮みによるトラブル

ここからは余談です。

管理人は元製紙会社社員ですから
紙のトラブルも色々経験しました。

関係ない人には分からないでしょうが
実は紙のクレーム結構あるんです。

管理人が担当した印刷用紙の場合だと、
その主なものはシワ・たるみ、紙粉でした。

この中の紙粉は紙の表面強度の問題ですが、
シワ・たるみは紙の伸び縮みの問題です。

管理人が担当していた頃はこの2つで
クレームの8割を占めてましたね~

シワ・たるみは伸び縮みの問題ですが、
それは結局、紙の不均一さが原因。

専門的にはプロファイルが悪い
なんて言ってましたけど。

どの部分でも同じように伸び縮み
すれば問題は起こらないはず。

なんですが。

実はこれ、基本的にマシンの問題、
なので、なおすのは無理でしたね。

せいぜい頑張ってごまかす程度。

まあ、今は技術が進歩しているので
プロファイルは良くなっているでしょう。

管理人はインレットの改造をすれば
相当改善できると聞いています。

ただ。

それでも、古いマシンでは改造が
必要なので設備にお金をかけるのか?

そういう問題がありますね。

紙のプロファイルなんて
細かいところですが、

経営陣に理解があってそういう
資金投入ができる会社じゃないと

改善されることはないわけで、
小手先では難しいところです。

こういう投資って別に生産量が
増えるわけでもないですから

経営側からするとあんまり
資金投入したくないんですよね。

古いマシンならスクラップに
したいくらいですから。

管理人は元技術者ですからこういう
投資はやるべきだと思うし、

この程度のことが出来ないのなら
これから生き残れないと思います。

実際どうなのかは分かりませんが。

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管理人のまとめ

今回は、紙の伸び縮みは
なぜ起こるというお話でした。

結論はパルプ繊維は親水性なので
湿度が上がれば水を吸って太るから。

湿度が上がれば太るし下がればやせる。

それで伸び縮みするということでした。

特に幅方向の伸び縮みが大きいです。

また、この紙の伸び縮みによる
トラブルが結構あって

その改善はなかなか難しい
ということもお話しました。

紙は伸縮があるのが特徴ですが
そのためにトラブルになることも多い。

でもそこが面白いとも言えるんです。

この記事が、紙の伸び縮みの
参考になればと思います。

雨降りのプリントアウト、
注意してくださいね!

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