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管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。
今回は感熱紙を長期保存したいというお話。
感熱紙は長期保存に向かない。
これは良く言われることなんですよね。
管理人は元製紙会社社員ですから
ある程度その理由はわかります。
それで、たとえば妊婦さんなんかだと、
赤ちゃんの超音波写真もらうんですよね。
昔はこんなのなかったですけど、
今はお腹の中が分かるんですね。
それで、赤ちゃんの状態を写真で
もらうんですけど、それが感熱紙。
ちょっと残念なんですよねこれが。
医者としてはその時の状態が分かれば
いいだけなのでそれでいいんでしょうが、
もらう側のお母さんからすると
とても貴重な記念写真。
子供が大きくなったときに
見せたいじゃないですか。
それが、劣化しやすい感熱紙って
どうにかなりませんかということですよ。
ということで。
この記事では、感熱紙の長期保存方法について
管理人なりに調べたことをお伝えします。
感熱紙の長期保存はカラーコピーかデータ化
結論から言うと感熱紙そのものの
長期保存は難しいので、
カラーコピーするかデータ化して
保管するのがいいようです。
感熱紙も技術が進化して10年程度なら
保管しても問題ないのだそうですが
大きくなった子供に見せるとしたら
10年以上保管したいですからね。
それで、印刷物の劣化という点で行くと
身近なのも出劣化しにくいのがカラーコピー。
このカラーコピーはインクジェットではなく
トナータイプのコピー機になります。
またはレーザープリンタ方式のもの。
これには明確な理由があります。
コポー機やレーザープリンタでは
トナーが使われるんですが、
このトナーは顔料になるので
光による劣化に強いんです。
また、印刷される上質紙は
通常中性紙なので劣化しにくい。
紙も印刷も劣化しにくいので
カラーコピーやレーザープリンタがいい。
というわけです。
感熱紙は熱で発色しているだけですから
時間が経つと発色している染料が壊れる。
そうなると色が消えてしまうんですね。
ではインクジェットはどうかというと
普通の家庭用のものはインクが染料。
染料というのは発色はいいんですが
光の劣化には弱い。
そのため、長期保存にはあまり向かない。
インクジェットでも染料ではなく
顔料タイプもありますから
その顔料タイプを使えば
ある程度長期保存できます。
しかしあまり一般的ではありません。
それならコンビニなんかの
カラーコピーを使う方が簡単。
紙で保存するというのであれば
これが一番簡単だろうと思います。
もうひとつの保存方法はデータ化。
赤ちゃんの超音波写真をスキャンする。
そうしておけばいつでも印刷できます。
または、スマホで写真撮影しておけば
いつでも画像で見ることが出来ます。
パソコンに取り込んでクラウドに
アップしておけばデータはなくならない。
このあたり、どこまでやるかは
個人の問題ですが
少なくともスキャンしてパソコンに
取り込んでおけば劣化はしない。
いつでも紙に印刷できる。
管理人は元製紙会社社員ですが
長期保存を考えるなら
紙に印刷するだけではなくデータ化して
持っておくほうがいいと思います。
両方あれば余程のことがない限り
消失することはないと思いますので。
もちろん原本になる感熱紙の
超音波写真は保管する。
しかしそれ以外にいろんな形で
コピーを残しておくということです。
一番いいのは医者から画像データを
もらってそれを保存しておくことでしょう。
それが出来なければ、もらった写真を
カラーコピーとスキャンで残す。
どちらにしてもキチンと管理は
必要ですがそれがベターだと思います。
感熱紙が長期保存に向かなくても使われる理由
ここまでは感熱紙が長期保存に向かないので
カラーコピーをとるとか、データ化するとか
そういうことで長期的に保存しましょう
ということをお話してきました。
ところでそんなに保存がきかないのに
なぜ感熱紙が使われるのでしょうか?
それはやっぱり便利だからなんですね。
というのは感熱紙は普通紙と違って
インクが必要ない紙なんです。
印字したいところを加熱すれば
発色するわけですから。
たとえば、これがインクジェットや
カラーレーザーだったら
インクやトナーが切れてしまったら
その画像を印刷することが出来ません。
しかし、感熱紙ならその心配がない。
備品としてのトナーや
インクの管理をしなくてもいい。
紙の在庫チェックさえしておけば
いいわけですから。
忙しい現場ではこれはとても重要なこと。
ひとつでも余計なことに気を使わなくて済む。
様々な判断を要求されるほど
管理すべき事柄は減らしたいもの。
感熱紙を使う理由は
そんなところにもあると思います。
管理人のまとめ
今回のお話は、感熱紙を
長期保存したいということでした。
結論から言うと感熱紙そのものを保存するより
カラーコピーやデータ化したほうがいい。
管理人としては、全部やるがいいと思います。
感熱紙はそれで残しておく。
カラーコピーして保管もする。
スキャンしてデータ化して
パソコンなどに取り込んでおく。
これくらいやっておけば
消失することはないでしょう。
感熱紙の場合は、最近のものは
長持ちするとはいえ10年程度。
コピー機のトナーで印刷したものは
ほぼ消えることはありません。
また画像がデータになっていれば
いつでも好きなときに印刷できます。
重要なものであるならば
そのくらいのことはやっていいかなと。
特に赤ちゃんの超音波写真なんて
大した枚数でもないですし、
子供に見せて意味がわかるのは
子供が親になるときでしょうから
それまで保存ができるように
しておきたいと思うんですよね。
それにコピーやデータ化しておけば
見せて配ることも出来ますし。
おじいさんやおばあさんも
欲しがるかも知れませんからね。
この記事が感熱紙を長期保存する
参考になればと思います。
子供にもお腹の中にいた頃の
写真を見せてあげて下さいね!
(参考)
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