感熱紙と普通紙の違いとはなに?熱で発色するかどうかです!

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感熱紙 普通紙 違い

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、感熱紙と普通紙の違いのお話。

こんなの感熱紙は熱で発色して
普通紙は発色しないだけじゃないか!

と言われそうですね。

確かにそうなんですが、
ではなぜその違いが出るのか?

それが問題ですよね。

では本当のところ何が違うのか?

ということで。

この記事では、感熱紙と
普通紙の違いについて

管理人の調べたことを
お伝えしたいと思います。

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感熱紙は普通紙に感熱塗工している

実際のところ、感熱紙は普通紙というか
上質紙に感熱塗工していることになります。

これは薬品を塗っているということですね。

どんな薬品かと言うと熱で溶ける薬品。

ロイコ染料と呼ばれる透明な染料と
顕色剤と呼ばれる薬品。

これらを紙に塗工する。

この薬品は両方共が同じくらいの
決まった温度で溶けるわけです。

そしてそれが反応する。

プリンタはサーマルプリンタで
必要な部分だけ加熱して文字にする。

そういう感じですね。

この塗工しているかどうかが普通紙との
最も大きな違いということになります。

感熱紙はカールしやすい

それから、感熱紙はカールしやすいんです。

カールというのは丸まってしまうってこと。

反り、といった方がいいでしょうか。

普通紙のコピー用紙は平らですよね?

まあ、雨降りの日のように湿度が高いと
カールすることもあるでしょうけど。

しかし、感熱紙は普通にしていても
カールしてしまいます。

たとえばレシートですね。

コンビニでもらうレシートは
たいてい感熱紙ですけど、

あれはもらったときに
ちょっとカールしてますよね?

レジに供給する紙がロールだから
というのもありますがそれだけではない。

感熱紙は基本的に片面しか
塗工していないんですよね。

だいたい、紙を加熱して発色させるので
両面に塗工しても仕方がないわけです。

両面に同じ文字が出てくるだけですから。

だから、感熱紙は片面のみ塗工。

ただそうなると、表面と裏面の
バランスがとても悪いわけです。

その場合、裏面から吸湿して
裏面が伸びやすくなるんですね。

ちょうどお椀型になると思います。

ただこういうのは改善されてきて
裏面にもバリア層を塗ることもあります。

それでも、基本的にロール供給なので
巻きぐせカールは残りやすい。

使い方の問題ではありますが
普通紙のカット紙とは違うところです。

感熱紙はコピー用紙には使えない

感熱紙はサーマルプリントに特化しています。

だからコピー用紙には使えません。

この場合のコピー用紙というのは
トナー式のレーザープリンタや

インクジェット印刷も含めて
使えないということです。

まず、トナー式のレーザープリンタは
トナーを加熱して溶融定着させます。

この温度が約200℃。

感熱紙の発色開始温度が約60℃。

だから普通にやると真っ黒になります。

それと、感熱紙の塗料がコピー機の
ドラムに貼り付く可能性もある。

それから、ペラペラの紙は搬送性が
悪くて紙詰まりを起こすかも知れない。

一つ間違えばコピー機が故障します。

レーザープリンタでも同じことです。

だから、トナー式のコピー機や
レーザープリンタには感熱紙は

使えないというか使うと故障の
原因になるかも、ということです。

もう一つのインクジェットプリンタ。

これは、故障はしないでしょうが
印刷もできません。

感熱紙は基本的に吸水性が低いので
インクジェットのインクを吸いきれない。

だからインクはにじみます。

一般のコート紙でもそうですが
にじんで話しになりません。

だからンクジェットプリンタに感熱紙を
使うと画像はにじむしプリンタは汚れる。

普通紙の代わりにはならないわけです。

結局、感熱紙も普通紙もそれぞれの
プリンタに特化して対応しているので

対応したプリンタでしか使うことは
出来ないということです。

感熱紙には表裏差がある

あと、感熱紙には表裏差があります。

大抵の場合、表が白くて裏が若干黄色い。

裏が黄色いというよりも、
表が極端に白い感じですかね。

普通紙の場合は表裏差は
ほとんどありません。

一応、表裏はあるんですが
その判別は難しいです。

感熱紙は先程お話したように
基本的に片面塗工になってます。

なので、印字面が極端に白いんですね。

反対面に何も塗工しなければもちろん、
バックコートを塗工しても色は違ってくる。

感熱紙と普通紙を間違うことは
まずないと思いますが

表裏差の有無を見ることで
確認することも出来ますね。

管理人のまとめ

今回は、感熱紙と普通紙の
違いについてのお話でした。

加熱すれば発色するのが感熱紙。

そうでないのが普通紙。

まあ、それはそうなんですが。

感熱紙は塗工紙、普通紙は非塗工紙
というのが大きく違うところです。

色が白いというのは共通ですが
見た目も違うし用途も違う。

それに感熱紙には表裏差もある。

それぞれの紙はそれぞれの
プリンタに対応しているので

普通紙をサーマルプリンタで
使っても発色するはずがないし、

感熱紙をレーザープリンタや
インクジェットプリンタで

使おうとしてもまともな印刷にならず
最悪の場合、故障の原因になる。

というようなことをお話しました。

たとえば、古い感熱紙を見つけたから
同じプリンタ用紙なんだから

インクジェット印刷に使えるかなとか
思ってもそれは無理だということです。

この記事が、感熱紙と普通紙の
違いの参考になればと思います。

紙は正しく使って下さいね!

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