感熱紙が真っ黒に!機械でのラミネートが無理なら手貼りは?

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感熱紙 真っ黒

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、感熱紙が真っ黒に!機械での
ラミネートが無理なら手貼り?というお話。

感熱紙のレシートをもらって
こすれて汚れるのが嫌だから

パウチのような機械でラミネートしたら
真っ黒になってしまった!

会社に提出するレシートなんかだと
ありそうなお話ですね。

チケットや切符も感熱紙は多いです。

記念だからキレイに保管しようとして
逆に真っ黒になったら最悪です。

いずれにしても感熱紙ですから
熱がかかれば発色するのは当然。

不用意なことはしないほうがいいですね。

では手貼りで透明シールを貼るならどうか?

こちらは熱がかかりません。

その点は大丈夫なんですが
シールの粘着剤に含まれる

溶剤によっては感熱紙を
発色させる場合があります。

なぜそんなことが起こるのか?

このあたりは感熱紙の発色の
仕組みに関係しています。

ということで。

この記事では、感熱紙が
真っ黒になる理由について

管理人なりに調べたことを
お伝えしたいと思います。

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感熱紙が熱で真っ黒になる理由

感熱紙は熱がかかると発色する紙。

だから全面に熱がかかると
真っ黒になります。

名前が感熱紙なんですから
当然のことですよね。

パウチのような機械のラミネーターの場合は
熱でフィルムを融着させるのですから

少なくともフィルムが融着出来る
温度になるよう熱がかかるわけです。

その温度なんですが機械でラミネートすると
だいたい120℃程度になるようです。

一方の感熱紙の発色開始温度は55-60℃、
一番発色するのは70-80℃なんですね。

この条件でラミネートすれば
感熱紙は真っ黒になるわけです。

ということで感熱紙に熱がかかる
ラミネートは出来ないので

やるなら熱がかからない手貼りの
ラミネートがいいと思います。

それでも粘着剤に溶剤が残っていた場合、
その溶剤の種類によっては薬品が溶けて

発色する場合があるため感熱紙に
ラミネートはしないほうがいいでしょう。

どうしても感熱紙で保管する必要があるなら
手貼りでラミをするのがいいでしょうが

感熱紙で保管する必要が無いのなら
コピーを取るか写真にしてデータを

保管するとかという方法を
考えたほうがいいと思います。

感熱紙が発色する仕組み

ここまで感熱紙にラミネートすると
真っ黒になるお話をしました。

熱がかかるにしても溶剤で溶けるにしても
条件が悪かったら発色します。

ではなぜ感熱紙は熱で発色するのか?

そこが問題なので調べたことを。

感熱紙を発色させるためには顕色剤と
ロイコ染料という2つの薬品を使います。

どちらも常温では固体で、熱がかかると
溶ける性質のものを選びます。

この2つの薬品は単独では白色とか無色です。

これらが溶けて混ざると発色するんですね。

仕組みは単純でどちらの薬品も
一定の温度以上になれば溶ける。

そして混ざって発色する。

このとき発色するのはロイコ染料。

顕色剤という薬品がこれに反応して
発色させるということです。

顕色剤って名前のとおりですね。

サーマルプリンタではこれが
ピンポイントで制御されているので

必要な部分だけに熱がかかって
文字が印刷されるというわけ。

しかし、ラミネーターのように
全面に熱がかかる場合

感熱紙が真っ黒に
なってしまうということです。

ところで、熱以外でも薬品は溶けます。

溶剤があると溶けるんですね。

溶剤と言ってもどんな種類でも
溶けるというわけではありません。

溶けるのはアルコール類とか
アセトンのようなもの。

粘着剤の場合は溶剤が残っていなければ
特に問題ないと思いますが

もしも溶剤が残っていた場合
感熱紙の薬品が溶ける可能性があります。

粘着剤でなくてもアルコールや
マニキュアの除光液なんかは危険ですね。

さっきも試してみましたが除光液を
感熱紙のレシートにつけたら
グレーに発色してしまいました。

除光液はアセトンが入っているので
感熱紙の薬品が溶けるんですね。

それから、感熱紙のロイコ染料は顕色剤と
反応して分子の形が変わることで

発色するんですがこの反応は
可逆反応なので時間が経つと

もとに戻ってしまうため
経時変化で色が消えてしまいます。

感熱紙の発色の仕組みは
だいたいこんな感じです。

感熱紙は保存に向かない

ここからは元製紙会社社員として
本音をお話させて下さい。

感熱紙は真っ黒になるということで
お話してきましたが

感熱紙は経時変化で文字が
消えますから保存には向きません。

今ではかなり保存期間がのびていますが
それでもあまりおすすめできないんですね。

たとえば普通の部屋の本棚の中など
常温で暗いところに保管するならいいですが

湿気があったり暑かったり
光が当たるところは駄目ですし、

先程お話したように除光液などの
薬品に触れてもまずいです。

だからできればコピーするか
電子データにした方がいいです。

コピーの場合はトナーでの印字ですから
感熱紙はもちろん普通のインクよりも
耐光性があります。

電子データならデータ管理をきっちりすれば
文字が消えることはありません。

紙ベースで見る必要があるときは
そのときにプリントアウトすればいい。

管理人は消えて困るものは電子データで
管理するのがいいと思っています。

バックアップとかはキッチリ
やっておかないといけませんが。

管理人のまとめ

今回は、感熱紙が真っ黒になる
理由についてお話しました。

ラミネーターでラミネートというのは
熱がかかるのですから当然。

また溶剤があった場合も発色するので
透明フィルムを貼る場合でも注意が必要。

そもそも感熱紙はロイコ染料と
顕色剤が溶けて混ざって発色する。

それが熱なのか溶剤なのか
という違いはあるのですが

いずれにしても想定外のところで
溶けて発色されるのは困るわけです。

それと感熱紙は保存性が良くないので
できればコピーするとかデータ化して

保管したほうがいいということも
お話させていただきました。

この記事が感熱紙を真っ黒にするような
失敗を防ぐことが出来ればうれしいです。

感熱紙の保管には気をつけて下さいね!

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