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管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。
今回は、切り傷になりやすい
紙の厚さは65μm!レシートくらいか?
というお話。
管理人も紙ではよく手を切りました。
紙の品質試験をするときも
いい加減に扱うと手が切れる。
紙を汚してもいけないので
白手袋や軍手を使ってました。
損紙を処理するときはカッターで
紙を紙管から削ぐ作業がありますが
ここでも軍手をしておかないと
カッターも紙も危険だったですね。
それはそうとして。
この紙で手を切るということなんですが。
なぜ、紙で手を切ると痛いのかは過去に
調べて記事にしたことがあります。
(過去記事)
紙で指を切ると痛いのはなぜ?傷が血が出るほど深くないから
⇒https://kamiconsal.jp/kamideyubiwokiruitai/
ではどれくらいの厚みが手を切りやすいのか?
そもそもそんなこと分かるのか?
疑問に思って調べたら研究されてました。
ということで。
この記事では切り傷になりやすい
紙の厚さは65μm!レシートくらいか?
について
管理人が調べたことを
お伝えしたいと思います。
切り傷になりやすい紙の厚さは65μm
手を切りやすい紙の厚さがあるのか?
そもそもそれが疑問だったんですが
そういう研究をした人がいるんですね。
デンマーク工科大学の論文があります。
==ここから==
デンマーク工科大学に所属する研究者らが発表した論文「Competition between slicing and buckling underlies the erratic nature of paper cuts」は、最も切り傷になりやすい紙の厚さを調査した研究報告である。
==ここまで==
ということだそうです。
その結果は、
==ここから==
実験の結果、最も危険な状況は65μm(0.065mm)の厚さの紙がゼラチンスラブに15度の角度で接近した場合であることが判明した。この厚さの紙は、ドットマトリックスプリンタや科学雑誌の印刷に一般的に使用されている。
==ここまで==
なんだとか。
この実験ではゼラチンを人の指と
見立ててやってるみたいです。
それで色んな紙でやってみたところ
厚さは65μmがよかったんだとか。
正直言って、こんなのを真面目に
やる人がいるのに驚きました。
ちょっと興味はありますけど
普通そこまで実験しませんから。
紙厚65μmの紙の品種は何がある?
では手が切れやすい厚さ65μmの
紙の品種は何があるでしょうか?
イメージしやすいのはレシート。
スーパーやコンビニでもらう感熱紙ですね。
これが65-75μmになるようです。
しかもこの紙は上質系のコート紙。
紙質としても硬いんですよね。
なので手が切れやすい。
その他だと上質紙52.3g/㎡。
これが67μm程度です。
コピー用紙が80μm程度なので
それよりちょっと薄い感じです。
コート紙だと79.1g/㎡で65μm程度。
新聞折込チラシでよく使われます。
包装紙の未晒クラフト紙は
50g/㎡で70μm程度です。
新聞紙は一般的なもので60μm。
純白ロール紙45g/㎡で67μm
まとめると。
=====
レシート:65-75μm
上質紙52.3g/㎡:67μm
コート紙79.1g/㎡:65μm
未晒クラフト紙50g/㎡:70μm
新聞紙:60μm
純白ロール紙:67μm
=====
と言う感じですね。
他にも雑誌の本文用紙とかグラビア用紙とか。
これらは紙厚が本によって違うので
該当するものとしないものがありますね。
管理人のまとめ
今回は切り傷になりやすい紙の
厚さは65μm!レシートくらいか?
というお話でした。
切り傷になりやすい紙の厚さなんて
そんなことを研究する人がいるとは。
デンマーク工科大学、ちょっと尊敬します。
結論としては紙厚65μmの紙を15度の
角度で当てると切れるらしいです。
それを踏まえて紙のナイフも
作ったそうですが問題は耐水性。
65μmの紙厚だと水に濡れたら一発アウト。
それはそれで面白いですけど。
この記事が切り傷になりやすい
紙の厚さの参考になればと思います。
紙で手を切らないように注意してくださいね!
(参考)
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