再生紙の再生回数は何回くらい大丈夫?その限界はあるのか?

記事内に広告が含まれています。

この記事は約 7 分で読めます。

再生紙 再生回数

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、再生紙の再生回数は何回くらい
大丈夫?その限界はあるのか?というお話。

管理人、製紙会社に入るまで紙が古紙から
出来ているということを気にしたことがない。

言われてみれば確かに何回くらい
再生できるんだろうなと思いましたが。

それで。

紙は何回再生できるのかという
実験データがあるのか調べました。

実はそういう実験はあるようで
どうも4-5回が限度みたいですね。

あくまでも実験データですが。

では現実にはどうなっているのか?

ということで。

この記事では、再生紙の再生回数は
何回くらい大丈夫なのかについて

管理人の調べたことを
お伝えしたいと思います。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

再生紙の再生回数は実験的には4-5回

結論から言うと再生紙の再生
回数は実験的には4-5回です。

その実験自体は、まずはバージンパルプ
(初めて使うパルプ)で紙の試料を作成する。

その紙力強度を測定後離解し古紙
パルプとし再度紙の試料を作成する。

これを繰り返す。

紙力がどこまで落ちれば使えない
という判断にしたのかは不明ですが

こうやってバージンパルプが
弱くなってしまうまで実験する。

その結果、どうも4-5回離解すると
使えないということのようです。

紙力が弱くなっていく理由は何度も
離解するうちに繊維が弱くなるから。

結局、離解というのは機械的に
繊維をほぐすわけでそのときに

紙の繊維を傷めてしまうので
紙力が弱くなるわけですね。

古紙を離解する時にパルパーという
洗濯機の化け物みたいなのを

使うわけですが、これで水流を
起こして紙をほぐすんです。

洗濯物でもガンガン撹拌したら
繊維は傷むわけでそれと同じ。

紙同士が擦れたり金属の羽根と
こすれたりあちこちこすれますよね。

ストレスなく紙がほぐれて繊維になれば
紙力の低下もそこまでではないでしょう。

しかし、それなりにストレスを掛けて
繊維をほぐすので切れたりもする。

繊維が切れて短くなると紙にしたときに
絡まなくなって紙力がより低下する。

一本一本の繊維が傷んで弱くなるし
切れて短くなると更に弱くなる。

そんな感じですね。

ただ、これはあくまでも実験。

製造現場で使われる状況とは違います。

目安にはなりますけどね。

再生紙の再生回数は生産的には事実上無限

ここまでは再生紙の再生回数は
実験的には4-5回とお話しました。

しかし、生産的には事実上は無限です。

どういうことか。

まず、古紙100%という
製品は少ないんですよね。

段ボールくらいでしょうか。

新聞紙も古紙100%のものありますが。

しかし、現実的には古紙とバージン
パルプを配合して使っています。

なので、古紙の紙力が弱くても
バージンパルプを増やすとか

その他のパルプ配合を
変更することで対応する。

結局、一種類のパルプではなく
複数のパルプを配合するので

最終製品の紙の品質は
保つことが出来るわけです。

もしも購入した古紙が何度も使われた
ものであったとしても製品に影響が

出ないような対策をとって
製造するわけです。

実験のように古紙100%で何度も
離解と抄紙を繰り返すなら

4-5回やれば使えないんでしょうが
実生産ではそういうことにはならない。

そうそう、段ボールだとどうなるか
というのはありますよね。

しかしこれも、本当に紙力が弱ければ
紙力増強剤という薬品を使います。

その限界はありますがそれで
ある程度の紙力は補えます。

それでも弱いならバージンパルプを
少し配合するとかの対策を取ります。

結局、やっぱり最終製品の紙の
品質を守るように動くわけです。

なので。

再生紙の再生回数は事実上無限。

そういう感じですね。

それから、重要なこと。

購入された古紙の品質が
そんなに揃うことはありません。

ばらばらで集められているわけで
紙力の強いもの弱いもの色々です。

毎回、そういうものが混合された状態で
古紙パルプは製造されるんですよね。

なので実験室のような極端な
ことは起こらないということです。

管理人のまとめ

今回は、再生紙の再生回数は何回
くらい大丈夫かというお話でした。

結論は、実験的には4-5回ですが
生産上は無限ということでした。

実験的にはバージンパルプを紙にしては
離解してというのを繰り返した結果です。

それが4-5回で紙力が低下して使えない。

理由は離解することで繊維が
傷んで紙力が落ちてしまうから。

ということだそうです。

一方、実生産においては古紙100%という
製品があまりないので紙力が低ければ

その対策としてパルプ配合を変更して
対応するということをやるんですよね。

そうすればもしも古紙パルプの紙力が
低くなったとしても紙の品質は守られる。

また、古紙パルプ配合率が多い
段ボールのような紙なら

紙力増強剤のような薬品を
使用するという方法もあります。

まあ、現実的には購入した古紙が
全部紙力が低いということはない。

なので、実験的には再生回数が
4-5回であっても実生産では

そんなことは気にしていない
というのが実際のところです。

この記事が、再生紙の再生
回数の参考になればと思います。

リサイクル、出来る紙はやりましょうね!

タイトルとURLをコピーしました