新聞紙の面積と寸法。その由来は明治に輸入した輪転機から?

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新聞紙 面積 寸法

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、新聞紙の面積と寸法のお話。

紙の寸法ってどうなっているのか?

実はJIS規格があります。

ただ、昔からある寸法もあるので
必ずJIS規格だとは限りません。

JISにしてもISOにしても
後から出てきたものですからね。

実は新聞紙の寸法や面積もそう。

JISの規格とはちょっと違います。

ということで。

この記事では、新聞紙の
面積と寸法について

管理人の調べたことを
お伝えしたいと思います。

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新聞紙の面積と寸法一覧表

まずは新聞紙の面積と寸法の一覧表を。

 

 

新聞枚葉(見開き)        (単位:mm)

面積(㎡)
ブランケット判 813 546 0.444
タブロイド判 546 406.5 0.222
A1判 841 594 0.500
A1小判 820 545 0.447

 

新聞枚葉(1ページ)        (単位:mm)

面積(㎡)
ブランケット判 406.5 546 0.222
タブロイド判 273 406.5 0.111
A1判 420 594 0.249
A1小判 410 545 0.223

 

現在の新聞紙はこの中の
ブランケット判が主流です。

大手新聞社はほぼこれです。

タブロイド版というのは
夕刊フジとかああいうやつ。

一般紙の半分の大きさですね。

それから、A判はJIS規格。

一般紙ではほぼ使われていません。

それで、この面積なんですが。

実はJISの場合はA0だったら
1㎡になるように決まっています。

縦と横の寸法も1:√2になるように。

つまり、JISのA0判の寸法は

841mm x 1189mm=1.00㎡

という感じですね。

ところがブランケット判の場合は
そんなことはお構いなしです。

それは、JISが規格として
決められたのに対して

新聞紙の寸法は印刷機の輪転機で
印刷しやすい寸法になっているから。

ではその経緯をお話します。

新聞紙の寸法の由来

それで、新聞紙の寸法の由来なんですが。

それは明治時代に遡るそうです。

以前にも記載しているのですが
再度ここにも転記しておきます。

 

==ここから==

 

輪転機は最初は政府が導入したそうで
それが1888年(明治21年)のこと。

フランスのマリノニ社から
2台輸入したそうです。

それを見た朝日新聞が1890年(明治23年)に
民間の新聞社としてはじめて導入したらしい。

ただし、そのフランスのマリノニ社の輪転機は
菊判では用紙サイズが合わなかったとか。

そこでこの輪転機に合う用紙サイズとして
四六判(788mm x 1091mm)が採用された。

四六判は昔から日本で
使われている美濃判の系列。

なので受け入れてもらいやすかった
というのもあったみたいですね。

それで、この寸法のおよそ半分の
寸法である今の新聞の基準寸法

横813mm x 縦546mm

が決まったということのようです。

788mm → 813mm

1091mm ÷ 2 = 546mm

ということですね。

ちなみに、

788mmは約31インチ
813mmは約32インチ
546mmは約21.5インチ

だそうです。

 

==ここまで==

 

こういうことで、そもそも輪転機に
合わせて寸法を決めたらしい。

だから、JIS規格とは違う寸法になった。

こういう規格は一度決まると
そう簡単には変更できないもの。

だからそのまま今まで
同じ規格が続いている。

ということなんですね~

だから面積に何か根拠があるのかと
言われても特にはないみたいです。

縦横比も黄金比とか白銀比でもない。

全く実用的なことで決まっていますね。

なお新聞紙にもJIS規格はあるんですが
ほとんど採用されていないようです。

結局はユーザーが馴染んだ寸法を
変更することは難しいんですね。

ちなみに。

管理人が製紙会社に勤務していた頃、
オフィスでは長年B4判が主流でした。

しかし、日本でもグローバル化が叫ばれた
平成7年頃からA4判に切り替わりました。

このタイミングは会社に
よって違うでしょうが

管理人の勤務していた製紙会社は
その頃に強引に変更してましたね。

今ではB4サイズの書類を
見ることはありません。

しかしそうやって世間を煽った当の
新聞紙の寸法は変わらなかった。

設備をそう簡単に変更できないから
寸法を変えることが出来なかったのか

その必要性がなかったから
変更しなかったのか。

紙の軽量化は進めたのに
寸法をA判にはしなかった。

もしかすると。

新聞社はグローバル化なんて乗せられては
いけないと思ってたのかも知れませんね。

管理人のまとめ

今回は、新聞紙の面積と寸法のお話でした。

結論としては、新聞紙の面積や寸法は
最初に輸入した輪転機に合わせたもの。

JIS規格のA判ならA0の面積が1㎡、
それ以降はその半分になるとか

そういう規格にはなっていなくて
あくまでも実用的に決めたようです。

一応は日本に昔からある美濃判の
寸法に近いサイズにはなっています。

さすがに全く馴染みのない寸法では
受け入れられなかったんでしょう。

こんな感じで新聞紙の面積や寸法は
アカデミックさはありませんが

実用的で馴染みのある寸法が
採用されたということです。

この記事が、新聞紙の面積と
寸法の参考になればと思います。

新聞紙、色々使って下さいね!

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