新聞紙の名前について。銘柄は各社個別の名称になります!

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新聞紙 名前

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回のお話は新聞紙の名前について。

新聞紙の正式名称はなんでしょうか?

新聞紙の分類は新聞巻取紙。

普通に新聞紙とか新聞用紙とか
そういう名前でいいようです。

実は印刷前の新聞紙も購入出来ます。

楽天やアマゾンで「新聞紙」で
検索すれば出てきます。

昔はあり得なかったのですが
通販が発達したお陰でしょうね。

個人が購入する場合には
印刷するわけではないでしょうから

印刷品質や印刷作業性などは
考えなくてもいいので

製品にならなかった新聞紙
(損紙と呼びます、印刷前なら白損)

などを適当に加工して
販売していると思われます。

使用用途も詰め物だったり
ペットの敷物だったりするので

印刷用紙としての品質がばらついても
特に問題ないでしょうから。

ただし、本来は新聞紙は
各新聞社向けに抄造されていて

○○新聞向けという銘柄が明確な
新聞紙の入手は非常に困難です。

たとえば朝日新聞をとっているから
朝日新聞向けの白紙がほしいといっても

そんな紙は一般的には
入手できないということですね。

そんな紙は新聞社の印刷工場か
製紙会社か倉庫にでも行かないと無理。

市販されるような紙ではありませんから。

それでは新聞紙の銘柄は
どんな管理がされているのか?

ということで。

この記事では新聞紙の名前について
管理人なりに調べたことや

実際に見聞きしたことも交えて
お伝えしたいと思います。

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新聞紙の銘柄は各新聞社ごとに違う

だいたい新聞紙なんて
どれも同じって思いますよね?

大手なら朝日、毎日、読売、産経、日経。

地方紙も多数ありますよね。

管理人は元製紙会社社員ですが
入社するまは何が違うの?と思ってました。

でも違うんです。

日本で○○新聞というのは
170社以上あるようです。

今の御時世ですから紙の新聞
廃刊はあっても創刊はないでしょう。

それでも150以上は
残るんじゃないでしょうか。

そのような数があるにも関わらず、
製紙会社は各新聞社ごとに

○○新聞社向け新聞用紙という
管理をするんですね。

管理人が製紙会社にいたときは、

新聞社の名前=銘柄名

でした。

もちろん同一品質の紙もありますが
製品名としては各新聞社向け。

各県ごとに複数の新聞社があって
技術担当者はほとんど出張してました。

品質確認だとかクレームだとか
日常的に起こりますから。

管理人は直接関わったことはありませんが
新聞社の印刷は真夜中ですし、

各地方で印刷されるわけですから
身体が丈夫でないと務まらない。

なかなか過酷な仕事だと思ってました。

そんな感じでかなり細かい
調査をしていたようです。

たとえば、いくつかある新聞抄紙機の
この抄紙機で製造した新聞紙は

○○新聞の▲▲工場のNo.●印刷機なら
トラブルなく使えるとか。

もっと極端な例では、あの新聞社には
この抄紙機の真ん中部だけにしよう

その他の部分はもうちょっと条件の緩い
別の新聞社の印刷工場に回そうとか。

そこまでやるのかというくらい
徹底した品質管理をしていましたね。

そこまで出来るというのは
新聞紙がとても儲かる紙だから。

ではなぜそんなに新聞紙が
儲かるのでしょうか?

新聞紙が儲かる理由

ここからは元製紙会社社員として
本音をお話させて下さい。

新聞紙は各新聞社ごとに銘柄を分けて
○○新聞向けという管理をしていました。

少なくとも150以上の銘柄があるのに
そこまで手間を掛けるのか?

先程、それは儲かるからだと
お話しました。

では新聞紙はなぜそんなに儲かるのか?

管理人が聞いた一番の理由。

新聞社は品質改善要求はしても
コストダウン要求をしてこない。

だから儲かるということだそうです。

製紙業界に限らずどの業界でも
常にコストダウンはしていると思います。

しかし多くの場合は、
ユーザーから要求があるから

コストダウンをする
ということになっているはず。

ユーザーからのコストダウンに対応して
なおかつ利益が出せるようにする。

もしくは需給バランスで値段が変わるので
それに対応するためにコストダウンする。

それが普通だと思うんです。

管理人が関わった紙でも
チラシに使うコート紙などは

完全に市況商品だったし
売値は下がる一方だったので

とにかくコストダウンをしなければ
すぐに儲からなくなる紙でした。

しかし新聞紙は違うんですね。

なにしろ新聞社は自社の都合で
新聞代を決めることが出来る。

下手に紙代を安くしろなどというと
新聞代を安くしろと言われかねない。

だから品質向上の要求はあっても
コストダウン要求はされない。

そういう理屈を聞きました。

ただし、新聞紙の品質要求は厳しい。

印刷品質はそれほどでなくても
印刷作業性は異常に厳しい。

それは当然のことで、
朝刊だったら膨大な部数を

真夜中の数時間で印刷するわけですから
印刷中の断紙などとんでもない。

印刷紙面に問題が出るのもダメですが
シワ、たるみ、だぶり、断紙などという

作業性トラブルは最もまずい
トラブルということなんですね。

これは製紙会社が新聞紙の銘柄を
細かく分ける理由のひとつでもあります。

結局、どの工場のどのマシンで
どんなトラブルが起こったか

ということを明確に確認できるようにして
とにかく作業性トラブルを防ぐ。

とりあえずこの要求さえ満たしていれば
儲かる紙であり続けるわけですから。

あとは製紙工場として
薬品費の低減とかマシン速度の向上とか

そういうコストダウンを地道にやれば
やった分だけ利益が増える。

ユーザーからコストダウンを言われたり
市況に左右されたりせずに利益が出る。

管理人の体験だと
新聞紙の利益が製紙会社の利益で

それ以外の紙のマイナスを
補っていました。

印刷用紙が市況商品であり続ける限り
この構造は変わらないと思います。

最近は新聞も大変みたいですが
それでも価格決定権は新聞社にあります。

家電製品とは根本的に違うんですね。

だから製紙会社も手間を惜しまないので
銘柄の数も変わらないだろうなと思います。

管理人のまとめ

今回は新聞の名前についてでした。

新聞紙の分類は新聞巻取紙。

白紙を通販で買うなら
「新聞紙」で購入できます。

ただし銘柄となると話は別。

新聞紙の銘柄は新聞社の数だけあります。

おそらく150社以上あると思いますが
それぞれに特別に製造しているんですね。

そしてその手間をかけるだけの価値がある、
それだけ儲かるというわけです。

管理人は新聞社が製紙会社を
支えているのだと実感してましたね。

今後のことは分かりませんが
しばらくこの構造は変わらないと思います。

この記事を読んで新聞紙について
興味を持っていただければうれしいです。

新聞紙にも手間がかかっていることを
たまには思い出して下さいね!

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