薄葉紙でラッピング!外側になる面はツルツルかザラザラか?

記事内に広告が含まれています。

この記事は約 7 分で読めます。

薄葉紙 ラッピング

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回のお話は、薄葉紙でラッピングするとき
外側になる面はツルツルかザラザラか?

ヤフオクやメルカリで商品を販売する。

不用品を売ったり転売する人には
日常的なことだと思います。

それで商品を発送するときの包装は
キレイじゃないとだめですよね?

せっかく中身がよかっても包装が悪くて
評価が下がるなんて嫌ですから。

海外の人ならともかく、
日本人は気にしますからね~

中身が同じでも包装紙が
ちょっと違うだけでダメとか。

それで商品によっては包装紙に
薄葉紙を使うことがあると思います。

ファンシーなイメージを出すときに
薄い色の付いた薄葉紙はいいですよね。

ところでその薄葉紙、片面がツルツルで
反対面がザラザラなんですが

どちらの面が外側かご存知でしょうか?

ということで。

この記事では、薄葉紙のラッピングでは
ツルツル面を外側にする理由と

薄葉紙にはなぜツルツル面と
ザラザラ面があるのかについて

管理人なりに調べたことを
お伝えしたいと思います。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

薄葉紙のラッピングの外側はツルツル面

薄葉紙のラッピングの外側は
ツルツル面かザラザラ面か?

実は光沢のあるツルツル面を
外側にするのが基本だそうです。

そもそもツルツル面は化粧加工というそうで
見せるための加工なんだとか。

そういえば百貨店などで花柄の
包装紙で包装されることがありますが

あれも印刷されているのはツルツル面で
お客さんに見える外側になってますね。

薄葉紙がツルツル面とザラザラ面になる理由

ところで薄葉紙はなぜツルツル面と
ザラザラ面があるのでしょうか。

実は薄葉紙は片艶クラフト紙とか
ヤンキー紙と呼ばれるんですが

ツルツル面とザラザラ面になるのは
その製造方法に理由があります。

最大の特長は製造装置。

なかでも紙を乾燥させるときに使う
ヤンキードライヤーにあります。

ヤンキードライヤーというのは
大きな金属ロールになります。

大きさは直径が3~5.5mだそうです。

身長170cmの大人が3人縦に並んで
5.1mですから結構でかい。

これに紙を押し当てて
乾燥させて行くんですね。

紙はパルプが1%程度のパルプスラリー
(パルプを水に分散させたもの)を

ワイヤーの上に流して脱水して
シートにして行くんですが

その乾燥工程でこのヤンキードライヤー
という乾燥機が使われるわけです。

大きな金属ロールに紙のシートを
押し当てることで湿っていた紙が

徐々に乾いて最後には水分率が
6~7%程度になるんですね。

このときに、金属ドライヤーである
ヤンキードライヤーの表面は

紙が密着するように鏡面仕上げ、
つまりピカピカのツルツルなんです。

このピカピカの面に紙が押し付けられて
徐々に水分が抜けて乾燥するので

ヤンキードライヤーの鏡面が
紙の表面にうつるんですね。

こんな感じでヤンキードライヤーに
押し付けられた面だけがツルツルで

反対面はザラザラのまま
ということになります。

結局、薄葉紙の表裏差は
製造設備によるもの。

わざわざ何かをやっていると言うよりは
そうなってしまっている感じです。

薄葉紙のようにヤンキーマシンで製造される紙の米坪は軽い

ここからは元製紙会社社員として
お話させて下さい。

今回の薄葉紙なんですが名前の通り
米坪(1㎡あたりの紙の重さ)は軽いです。

ヤンキーマシンというのはヤンキードラムに
紙を押し付けて乾かすのですが

だいたいは大きなドラム1本だけで
乾燥させています。

そうすると乾燥能力を上げるとなると
ドラムの直径を大きくするわけですが

ドラムの直径が大きくなるほど
製造が難しくなるしコストがかかる。

だから乾燥負荷の低い米坪の
軽いものがメインの抄造になります。

紙が厚くなると乾燥が追いつかない
ということになるんですね。

逆に一本の金属ロールで乾かすので
断紙する確率は低いんです。

どういうことかというと、
常に紙がどこかと接触していて

サポートされているので
紙が切れる場所がないんです。

一般の紙だと長網多筒と呼ばれる
ドライヤーなのでオープンドロー
(紙がどこにも接触しない部分)が

出来てしまうことが多いのですが
ヤンキードライヤーの場合はそれがない。

だから米坪が低くても断紙する確率が
低いのでなおさら低米坪品になるわけ。

また紙の抄造速度と乾燥効率には
密接な関係がありますから

乾燥効率が良ければ
抄造速度も落とさずに済む。

これは装置産業である
製紙会社にとってとても重要なこと。

結局、単位時間あたりの生産量が
製造コストに直接響きますから。

ちなみに。

ティッシュペーパーやトイレットペーパーも
ヤンキーマシンで製造されることが多いです。

これらもとても薄い紙ですから
オープンドローはNGなんですね。

ヤンキーマシンというのは
昔からある抄紙機なんですが

その特徴を活かして
今も活躍しているということです。

管理人のまとめ

今回は薄葉紙でラッピングするとき外側面は
ツルツルかザラザラかというお話でした。

結論はツルツル面を外側にするのが正しい。

理由は見栄えが良いから、でした。

それと薄葉紙は片艶クラフト紙で
ヤンキーマシンで製造されるから

あのように片面がツルツル、
反対面がザラザラになるんですね。

またヤンキーマシンは薄葉紙や
ティッシュ、トイレットペーパーなどの

低米坪品の製造に向いているという
こともお話させていただきました。

ヤンキーマシンまだまだ
活躍してるんですね。

この記事が薄葉紙のラッピングの
参考になればと思います。

たかが包装紙されど包装紙です。

商品をキレイに包んで挙げて下さいね!

包装紙
プロフィール
べぎやす

元製紙会社社員。
技術者として入社し16年間勤務する。
開発技術部門、営業管理部門、現場管理部門など様々な部署を転々としたあと独立。
紙に関するコンサルタントとして今に至る。

詳しい運営者情報はこちらからご確認いただけます。
>>https://kamiconsal.jp/profile/

べぎやすをフォローする
べぎやすをフォローする
タイトルとURLをコピーしました