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わら半紙は普通紙より値段が安い?その感覚はもう古いです!

わら半紙

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回はわら半紙は普通紙より
値段が安いのかというお話。

管理人が小学校低学年の頃、
コピー機がありませんでした。

まだ普及していないとかではなくて
なかったんです。

40年以上前の話ですから。

当時学校のプリントはガリ版でした。

一応印刷方式としては
スクリーン印刷になります。

ワックスペーパーみたいな
薄い紙に鉄筆で文字を書く。

わら半紙の上にその薄い紙をのせて
その上からローラーでインキをつける。

穴の部分だけインキが通過するから
わら半紙に印刷できるという感じ。

インクのにおいが懐かしい・・・

子供が触るとすぐにインクで真っ黒、
なので触った記憶はないですが。

その時代はそもそも白い紙が高級品。

上質紙、という名前の通りだったんですね。

今のようにコピー機やプリンタが
普及していませんでしたし、

安いコピー用紙が家電量販店で
手軽に買える時代でもありませんでした。

ということで。

この記事ではわら半紙は普通紙より
値段が安いのか、ということについて

管理人なりに調べたことを
お伝えしたいと思います。

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わら半紙は普通紙より安くない理由

ところで本当にわら半紙は普通紙より
安いのでしょうか?

これについて元製紙会社社員として
見解を述べたいと思います。

管理人が勤務していた会社では原料費は
わら半紙の方が上質紙より安かった。

これは事実です。

わら半紙に使用しているパルプは
古紙パルプと機械パルプ。

その比率はだいたい50/50でした。

古紙パルプは原料が古紙だし
機械パルプは歩留まりがいい。

どちらも安いパルプでした。

一方普通紙は上質紙に使用している
パルプは晒クラフトパルプ100%。

歩留まりは半分程度で漂白薬品も使う。

どう考えても原料費は
わら半紙のほうが安いんです。

だからかつてはわら半紙の値段が安く
上質紙の値段が高かった。

しかし状況は変化しました。

コピー機やプリンタの普及や
コート紙の生産拡大などで

晒クラフトパルプの需要は増えて
生産量も増えたんですね。

パルプが増産されれば設備にかかる
固定費は相対的に安くなります。

そうなってくると古紙パルプや
機械パルプに価格が近づいてくる。

しかしそれでもまだわら半紙より
上質紙の方が高かったんです。

国内品の場合は。

ところが。

輸入紙があるんですね。

特にコピー用紙は多いんです。

紙なんて輸入して儲かるのか?
と思うんですが意外にいけるんですね。

コピー用紙の場合は
インドネシアからの輸入紙が多いです。

ここから世界中に販売されるということ。

こうなってくると価格が
まったく違うんですね。

まずインドネシアは目の前が森。

それで日本のように高い山から
木を切り出すわけではない。

つまり木材の供給効率がいい。

日本だと国内の山から
木を切ってたらコストが高くてダメ。

だからパルプの原料になる
木材チップを輸入するんですが

インドネシアならそんな
輸送コストが不要なわけです。

しかも木材は切ってから
時間が経過するほど黄変化します。

つまりそれだけ漂白薬品が必要になる。

しかし木を切ってすぐに使えば
薬品も少なくて済む。

それから設備的にも後発なので
最新鋭設備にできるし、

世界中に販売しますから
大規模な設備にできる。

国内メーカーの抄紙機10台分の
生産量を3台で生産するような感じ。

そうなってくると価格競争で
勝てないわけです。

これは現実に起こっているお話。

家電量販店で500枚298円の
コピー用紙が売ってました。

あれがまさにインドネシア産。

国内メーカーは上質紙を断裁加工して
包装してあんな値段で売れません。

正直言って国内メーカーでこの価格に
対抗できるところはないでしょう。

製紙は装置産業ですから
一つの品種に特化して

大量生産できれば
コストも下がるわけですね。

特にコピー用紙の場合は
品種が少なくて大きさも決まっている。

米坪も数が少ないし
パルプ配合もいつも同じ。

条件を変えずに同じ紙を
ずっと製造し続けるのは効率がいい。

後発ならではの強みかなと。

では同じことを国内で出来るかというと
現実問題無理があるでしょう。

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日本で新規大規模製紙工場が出来ない理由

これは余談なんですが。

日本ではもう新規のパルプ工場が作れない。

現在の工場敷地内ならできるでしょうが
新規は無理なんですね。

絶対というわけではないですが
まず無理です。

理由はいくつかあります。

まずパルプ工場は環境汚染になるので
住民運動が激しくなるということ。

これが一番大きいです。

何しろクラフトパルプというのは
硫化水素の悪臭が出るんですね。

木材やパルプから発生するのではなくて
木材をパルプに加工する工程で

使う薬品の副生成物として
発生するんです。

硫化水素は温泉のあの臭いですが
慣れるまでは大変です。

それからそういうガスを集めて
煙突から水蒸気として放出します。

だから大気汚染が発生する。

今はずいぶんましになったと思いますが
それでも汚染があるには変わりない。

もうひとつ水質汚染があります。

製紙工場は大量の水を使いますから
その排水も大量にあるんですね。

もちろん排水の環境基準は守っていますが
汚染がゼロというわけではない。

いずれにしても大規模な工場ができれば
なんらかの環境汚染が発生するわけです。

今の日本でこのような話を
受け入れる自治体は無いと思います。

他の理由としては大規模な港があること、
大量の水が確保できることがあります。

でもこういう立地はすでに抑えられてます。

それに国内ではこれから人口が減るわけで
需要が見込めるのかというとあやしい。

こんな感じでコピー用紙は
インドネシアにはかなわない。

いずれにしても。

今は輸入師のコピー用紙がとても安いので
わら半紙の方が値段が高くなっています。

しかもわら半紙は需要は減る一方なので
生産量が減ってますます値段は高くなる。

悪循環です。

だいたい普通に考えて
コピー用紙とわら半紙を比較して

コピー用紙が安くて品質がよければ
そっちを使いますよね。

もしも学校で今もわら半紙を使っているなら
なんだか時代遅れな気がします。

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管理人のまとめ

今回はわら半紙は普通紙より
値段が安い?というお話でした。

結論は、昔はわら半紙が安かったが
今は逆転しているということでした。

その理由は輸入のコピー用紙が安いから。

そしてもう国内メーカーにコピー用紙の
価格競争力はないということです。

これには補足しておくと
すべての紙がダメなわけではありません。

小ロットであるとか、品質が厳しいとか
納期が厳しいとかそういう場合は

地理的に近いメリットがありますから
競争力はあります。

ただ大ロットの規格品は
今後さらに難しいだろうなと思います。

こんなところにも日本の製造業の
状況がでてるのでしょう。

この記事でわら半紙が普通紙より高い
理由を理解していただければと思います。

とはいえユーザーからすれば
コピー用紙が安いのはありがたいこと。

安いコピー用紙のメリットを
有効利用して下さいね!

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