下に写る紙はノーカーボン紙とかカーボン紙。その仕組みは?

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下に写る紙

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は下に写る紙はノーカーボン紙とか
カーボン紙。その仕組みは?というお話。

だれでもそうだとは思うんですが。

ノーカーボン紙って不思議なんですよね~

紙に書いたら下に写るのが。

カーボン紙は分かるじゃないですか
黒いのが写ってるだけなんだから。

直感的に分かります。

書いたところだけが擦れて
下に写ってるんだろうなって。

でも。

ノーカーボン紙は違う。

白い紙同士なのに筆跡が下に写る。

管理人、製紙会社に入ってから
その原理を教えてもらいました。

でも教えてもらっても不思議。

複写用紙って面白いなと。

今は減ってますけど。

ということで。

この記事では、下に写る紙について
管理人が調べたことをお伝えします。

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下に写る紙の仕組みについて

では、下に写る紙の仕組みですが。

複写用紙に使われるのは
ノーカーボン紙やカーボン紙。

まずはそれぞれの仕組みについてです。

ノーカーボン紙の仕組み

ノーカーボン紙は不思議な紙。

白い紙同士なのに上から書けば
下まで複写されるんですよね。

もちろんそこには仕掛けがあります。

ではちょっと専門的なところを。

ノーカーボン紙は

「上用紙」「中用紙」「下用紙」

の3種類があります。

それぞれの紙の構造はこんな感じ。

上用紙

 

○○○○○(カプセル)

 

中用紙

顕色剤

 

○○○○○(カプセル層)

 

下用紙

顕色剤

 

 

これらを組み合わせるわけですね。

たとえば、下に一枚だけ
複写したいというのなら

上用紙
下用紙

の組み合わせ。

逆に何枚も複写したいなら

上用紙
中用紙x必要枚数
下用紙

という感じで組み合わせます。

こういう組み合わせにしておいて
ボールペンなどで書けば下まで写る。

具体的にはこのカプセルの中にロイコ染料
という透明な染料が入っていてこれが

筆圧で割れたら顕色剤という薬品と
反応して黒とか青色が発色する。

ということですね。

ロイコ染料は種類が色々。

対応する色で違うし性能も様々。

顕色剤は昔は活性白土だったそうですが
今は有機系の芳香族カルボン酸が多い。

管理人が会社にいた頃と比較しても
かなり変わっている感じがしますね。

カプセルは合成樹脂ということだそうです。

成分としてはポリウレタンと
尿素-ホルムアルデヒド樹脂、

または

メラミン-ホルムアルデヒド樹脂
ということになるようです。

ノーカーボン紙の場合はこの
カプセル化のところが重要技術。

感圧紙はこれのおかげで
出来たわけですから。

と、ノーカーボン紙の仕組みはこんな感じ。

カーボン紙の仕組み

カーボン紙の仕組みは単純です。

●●●●(カーボン層)

紙にカーボンが塗布されている。

染み込ませているものもありますね。

たいていは2枚の紙にカーボン紙を
挟んで上から書いたら下に写る。

仕組みが単純ですからトラブルは少ない。

ノーカーボン紙のように表裏が
不明ということもありませんし。

下に写る紙について思うこと

ここからは余談です。

下に写る紙、といえば複写用紙なんですが。

管理人の記憶ではかつては
インパクトプリンタ用に

ノーカーボン紙がよく
使われていたと思います。

タイプライターもそうですが、今とは違って
文字の印刷は叩きつける感じだったんですね。

タイプライターならこんな感じ。

 

ヴィンテージクラシックマニュアルタイプライターモデル、家/オフィス/書斎の机の装飾アンティークタイプライター、単語を入力できない、映画の小道具を撮影する、黒

 

タイプの鍵盤を叩く力が紙に文字を
印刷する力になるタイプです。

こういうやつだと紙にカーボン紙を
挟んでタイプすれば複写できる。

小指の力が弱いと複写が消えるので
指の力が必要だったんだとか。

今では考えられませんけど。

そういえば。

ヴァイオレット・エヴァーガーデン
でもタイプライターを使ってました。

 

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複写にカーボン紙を使ってたか
どうかは分からないんですけど。

それで。

今ではカーボン紙もノーカーボン紙も
どんどん減っていく傾向にあります。

ページプリンタが当たり前になって
複写するなら2枚印刷すればいいと。

インパクトプリンタなんて見ないし。

手書きも減ってますよね。

管理人が目にするのは宅配伝票くらい。

以前は申込用紙で使ってましたが
今はそれがタブレットになっている。

紙に手書き、の意味はなくなっています。

政府もハンコを止めていくようですから
ますます紙は不要になるのでしょう。

いずれにしても。

ノーカーボン紙もカーボン紙も
従来の用途では未来がない。

終わりかけていた感熱紙が
レシードで復活したように

新規需要を掘り起こさないと
滅ぶのではなんて思っています。

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管理人のまとめ

今回のお話は下に写る紙はノーカーボン紙
とかカーボン紙。その仕組みは?でした。

ノーカーボン紙とカーボン紙とも
感圧複写用紙ですが仕組みは違う。

ノーカーボン紙はロイコ染料と
顕色剤の反応を利用したもの

カーボン紙は紙に塗工された
カーボンが筆圧で写るもの。

という感じですね。

それから、少し管理人の
思うところもお話しました。

今は紙自体の需要が減ってますが
中でも複写用紙は減っています。

これはもう何年も前から言われてますが
本当に真剣に考えないと消滅しそうです。

技術が消えてしまうかもと思うと
かなり寂しい思いがしますね~

この記事が、下に写る紙の
参考になればと思います。

複写用紙、使いみちが増えるといいですね!

(参考)
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紙と文具
プロフィール
べぎやす

元製紙会社社員。
技術者として入社し16年間勤務する。
開発技術部門、営業管理部門、現場管理部門など様々な部署を転々としたあと独立。
紙に関するコンサルタントとして今に至る。

詳しい運営者情報はこちらからご確認いただけます。
>>https://kamiconsal.jp/profile/

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