紙の化学式は?主成分のセルロースなら(C6H10O5)n

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紙 化学式

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、紙の化学式は?主成分の
セルロースなら(C6H10O5)n
というお話。

管理人は元製紙会社社員。

紙のMSDSを作ったこともあります。

そこには主成分を記載する必要があり
成分はセルロースと書いてました。

化学式が必要なときは

(C6H10O5)n

と記載していました。

これが誰でも納得しやすいので。

というか他にやりようもないので。

しかし。

もうちょっと成分ありますよね。

それらの化学式はどうなっているのか?

ちょっと調べてみようかなと。

ということで。

この記事では、紙の化学式は?
主成分のセルロースなら(C6H10O5)n
について

管理人が調べたことを
お伝えしたいと思います。

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紙の化学式。セルロースとリグニン

それで紙の成分なんですが。

主成分はもちろんセルロース。

化学式は(C6H10O5)nです。

一応これは多糖類と呼ばれるもの。

ブドウ糖が

C6H12O6

なのでこれが沢山つながった形です。

H2Oが減っているので脱水縮合。

重合しているから縮重合ですか。

じゃあそれ以外はどうなるのか?

ちょっと確認してみましょう。

まずはリグニンですね。

木材の中では接着剤のようなもの。

新聞紙や中質紙や更紙など
機械パルプを使う紙に含有。

これがとてもじゃないけど書けない。

wikiによるとこんな感じ。

 

リグニン 化学式

 

real name: Karol Głąbpl.wiki: Karol007commons: Karol007e-mail: kamikaze007 (at) tlen.pl – このW3C-unspecified ベクター画像はInkscapeで作成されました., CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1993633による

 

フェニルプロパノイドが重合した
ということらしいですが分からない。

実際に十分には解明されていないらしい。

ランダムにラジカル重合しているので
化学構造を明確に出来ないみたいです。

管理人はこれ見てもさっぱり分かりません。

ベンゼン環とOH基とCH2O基が
たくさんあるなと言う感じ。

主成分のセルロースのように
整然としてないんですよね。

これを見ればリグニンの化学式を
書けとか無理ゲーですよね~

紙の化学式。填料や塗料

次に紙に含有されるのは填料。

紙に塗工される塗料の成分と
内添填料の成分は似ています。

特に炭カルは共通ですね。

いくつかの代表的な填料の
化学式を確認してみます。

まずは炭カル。

炭酸カルシウムですね。

塗料にも填料にも使われます。

で、この化学式は分かりやすい。

CaCO3

となります。

無機物なので化学式は単純ですが
結晶の形は色々とあります。

不定形、球状、紡錘状、立方体、針状など。

使用目的によって形状を選択します。

管理人が関係していた頃は不定形とか
球状のものをよく使ってたと思います。

炭カルは酸で溶けてしまうので
中性からアルカリ性で使用する。

中性抄紙が採用されてから
使用量が増えましたね。

古紙にも多量に含まれるので
その有効活用も課題だったし。

次にタルク。

主に内添填料に使われますね。

化学式はちょっとややこしい。

Mg3Si4O10(OH)2

なんですがちょっと書き直してこんな感じ。

3MgO・4SiO2・H2O

酸化マグネシウムとシリカの化合物。

マグネシウムが特徴的ですね。

それからクレー。

代表としてカオリナイトクレー。

これは填料にも塗料にも使われます。

化学式は

Al4Si4O10(OH)8

これも書き直すとこんな感じ。

Al2O3・2SiO2・2H2O

アルミナ、シリカの化合物です。

こちらはマグネシウムの代わりに
アルミが入っている感じですね。

あとは使用量は少ないですが酸化チタン。

これも填料、塗料ともに使います。

化学式は分かりやすい。

TiO2

となります。

化学式は単純ですが結晶はルチルとか
アナターゼとかあってややこしい。

屈折率が高いので不透明度向上剤に
使われるのですが紙には高価な薬品。

管理人的には使いたくなかったやつです。

他にもでんぷんとかポリアクリルアミドとか
SBRラテックスとかありますがキリがない。

主成分としてはこんな感じですかね~

管理人のまとめ

今回は紙の化学式は?
主成分のセルロースなら(C6H10O5)n
というお話でした。

セルロースの化学式は
分かりやすいんですが

もう一つの成分のリグニンは
もう何がなんだかわからない。

相当に複雑な化学式でした。

セルロースも記号で書けば単純ですが
実際の構造となると相当複雑です。

HとOHの付き具合がどうなるかで
立体的な構造は変わってきますから。

でもまだリグニンよりはマシですね。

正直あれは手におえないと思います。

それ以外の成分として填料や塗料に
使われる粘土の化学式もお話しました。

炭カル、タルク、クレー、酸化チタンなど。

無機物ですから有機物よりは
簡単そうに見えますけど

これはこれで結晶の構造とか
やっぱり色々ややこしいですね。

とりあえずは。

紙の場合は主成分がセルロースなので
化学式は(C6H10O5)nでいいと思います。

ただ、他の成分もあってそれらはもっと
ややこしいことはわかってほしいですね~

この記事が、紙の化学式の
参考になればと思います。

紙の化学式、奥が深いですね!

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紙の製造
プロフィール
べぎやす

元製紙会社社員。
技術者として入社し16年間勤務する。
開発技術部門、営業管理部門、現場管理部門など様々な部署を転々としたあと独立。
紙に関するコンサルタントとして今に至る。

詳しい運営者情報はこちらからご確認いただけます。
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