段ボールは酸性紙。長期間接触すると鉄が錆びることがある!

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、段ボールは酸性紙なので
長時間接触すると鉄が錆びやすいという話。

管理人は普段使わないものは
段ボールに入れて床下に保管してます。

保管といえば聞こえが良いですが
ようするにほったらかしですね。

滅多と使わないペンキの
スチール缶とかも入ってたと思います。

雛人形や五月人形とか
年に1回しか出さないものなんかも

段ボールに入れておいて
たまに出してくるという感じ。

そういう人は多いんじゃないでしょうか?

ただ気をつけないといけないのは
段ボールは酸性紙が多いということ。

酸性紙で保管すると
鉄は錆びやすくなるんですよね。

紙自体も劣化するし。

ではなぜ酸性の段ボールでの
長期保存すると錆びやすくなるのか?

この記事では段ボールが酸性紙の場合
長期間接触すると鉄が錆びる理由について

管理人なりに調べたことを
お伝えしたいと思います。

【段ボールが酸性紙だと鉄が錆びやすい理由】

まず酸性紙がどういうものかを
簡単に説明しておきます。

酸性紙というのは読んで字のごとく
酸性の紙ということなんですが

問題はなぜ酸性になるのか
ということです。

そもそも紙はパルプから出来ていますが
パルプ自体は中性なんですよね。

ではなぜ酸性になるかというと
硫酸バンドという薬品を添加しているから。

この硫酸バンドは色んな薬品の
定着剤として非常に優秀なんです。

特に、にじみ防止のために添加する
ロジンサイズ剤という薬品の定着に有効。

しかも値段が安い。

だから紙の劣化が問題になるまでは
ずっと使われていました。

今でこそ上質紙は中性抄紙が多いですが
30年ほど前はまだまだ酸性紙が多かった。

硫酸バンドは製紙薬品として
当たり前の薬品だったわけです。

しかし、硫酸バンドは湿気があると
硫酸が発生するんです。

これが問題。

硫酸はご存知だと思いますが
非常に強力な酸化剤。

ほとんどの物を酸化し劣化させます。

たとえば鉄は湿気があると酸化しますが
そこに硫酸があればもっと酸化しやすい。

紙はセルロースから出来ていて
薬品には強いのですが

それでも硫酸があると
徐々に劣化していきます。

硫酸バンドから発生する硫酸の量は
微量ですから危険なことはないですが

長期間接触していると
徐々に劣化していく。

冒頭でも言いましたが、
鉄ならいつの間にか錆びているし

紙自体も何十年も経てば
ボロボロになってしまいます。

特に機械パルプが入っている
白色度の低い紙の場合

上質紙以上のスピードで
劣化してしまいます。

古紙原料が主体の段ボールや
新聞紙は特に劣化しやすくなります。

だから段ボールにものを入れて
長期保管するのはあまり良くない。

特に錆びるものが直接
接触するのは良くないんですね。

【酸性紙が現在も使われる理由】

ここからは元製紙会社社員の
本音をお話させて下さい。

上記のように酸性紙は
劣化する問題があります。

しかし、上質系は中性抄紙でも
それ以外の紙はまだまだ酸性紙が多い。

紙の劣化が問題になったと言っても
それは文書がボロボロになるからで

たとえば新聞紙、週刊誌、段ボールなどは
別に長期間保管することはないわけです。

新聞紙は次の日には不要だし、
週刊誌だって一回読んだら捨てます。

段ボールも基本的には1回運べば
捨てられるんですよね。

保管に使用される段ボール箱なんて
全体の中のほんの少し。

スーパーや家電量販店に運べば
もう用無しで古紙回収行きです。

だから劣化は問題にならない。

それなら硫酸バンドを使った酸性紙で
いいじゃないかということになる。

中性紙化する必要はないわけです。

しかも、機械パルプが配合されている場合
中性紙用のサイズ剤は効きにくい。

技術的にも酸性の方がやりやすい。

紙の劣化に目をつぶれば
酸性の方がメリットが大きいんですね。

だから簡単には酸性紙は
なくならないというわけです。

ただし、中には新聞紙のように古紙配合率を
上げるために中性抄紙化した例もあります。

これは古紙を使っているという
環境問題のアピールが大きいのと

古紙に含まれる炭カル(炭酸カルシウム)を
有効利用したいという面があるようです。

炭カルは不透明度向上剤にもなるため
有効利用したいのですが酸性だと分解する。

新聞紙は薄くて不透明度は重要ですから
中性紙化もメリットがあるということでしょう。

しかし、段ボールの場合は現状ですでに
ほとんど古紙100%近くなっていて

これ以上古紙配合率を上げる
余地がありませんし

紙が厚くて不透明度など気にしませんから
炭カルの有効利用もあまり意味がない。

中性紙にしたところであまりメリットがない。

設備は改造しないといけないし
取り扱いの面倒な薬品が増えるしで

ただでさえ変化を嫌がる現場では
なおさら中性紙化は進まないと思います。

段ボールの中性紙化なんて
誰も望んでいないわけです。

【段ボールで保管するときの提案】

それでは段ボールに入れて
保管するときどうすれば良いのか?

直接接触するのがまずいので
たとえばチラシの紙を段ボール箱に

敷いてから保管するという
方法が考えられます。

チラシの紙でもツルツル、テカテカの
コート紙を使うのがいいでしょう。

コート紙はほとんどが中性紙で
塗料の主成分は炭カルですから

酸性の段ボールと接触しないし
炭カルがある程度中和してくれます。

少なくとも物が直接接触しなければ
相当条件は良くなると思います。

保管するものが包めるものなら
チラシで包んでもいいでしょうね。

中性紙ならコピー用紙もありますが
ちょっともったいないですかね。

きれいに見せるなら純白ロールも
中性紙なのでいいです。

このへんは何を保管するかによって
どの紙を使うかを決めればいいかなと。

簡易的なものでいいならチラシが便利。
タダで大量に入手できますから。

それから、年数が経てば
段ボール自体もボロボロになります。

だから保管する環境によりますが
段ボールも交換したほうがいいですね。

【管理人のまとめ】

今回は段ボールは酸性紙なので長期間
接触すると錆びやすいというお話でした。

段ボールは酸性紙で硫酸バンドが
添加されているので硫酸が発生する。

だから鉄などの錆びやすいものは
接触するとさらに錆びやすくなるので注意。

なるべく直接接触しないように
たとえばチラシなどを敷いておくとか

そういう対策をした方がいいし、
段ボール自体も劣化するので

ある程度の年数で取り替えたほうが
いいということでした。

この記事が段ボールで保管するときの
参考になればと思います。

段ボール、うまく使って下さいね!

スポンサーリンク
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする