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管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。
今回は脱墨とは?印刷紙からインキを
取り除く古紙パルプ製造工程!というお話。
今回はちょっと技術的なところを。
脱墨、というのは古紙パルプを
製造する工程の一つになります。
パルプにくっついているインキを
洗濯して剥がす感じになるでしょうか。
印刷された紙をパルプに戻して
再生紙として使うには必須の工程。
段ボールのようにあまり細かい印刷が
されない白色度の低い紙には不要ですが
一般的に目にする印刷用紙とか
コピー用紙では必須ということ。
ではこの脱墨工程どんな感じなのか?
ということで。
この記事では、脱墨とは?印刷紙から
インキを取り除く古紙パルプ製造工程、
ということについて
管理人なりに調べたことを
お伝えしたいと思います。
脱墨の定義
まずは脱墨の定義から。
==ここから==
古紙をリサイクル使用するにあたり、印刷されているインキ成分を除去するための工程。
薬剤としては界面活性剤、アルカリおよび漂白剤などを使用する。
また洗浄法としては薬剤により繊維と分離したインキを細かい気泡を発生させることにより浮上・除去するフローテーション法が主に用いられる。
==ここまで==
ということだそうです。
工程としては印刷インキを
除去する工程ですね。
一般的な話として。
紙への印刷は今だとオフセット印刷が主流。
そこで使われるインクはほとんど油性。
油性インクの場合は水で流すのは無理。
いわゆる水と油ですからね。
逆に言うと水性インクだったら
水で離解すればそこで抜けてくれる。
フレキソのような水性インクだと
脱墨しなくてもある程度抜ける。
しかし。
オフセットや凸版、グラビアといった
油性インクメインだとそうは行かない。
紙の繊維にくっついるインクを
剥がして落とす必要がある。
このときに界面活性剤を使います。
洗剤ですね。
身近なもので言うと洗濯で使う洗剤とか
食器を洗う洗剤とか石鹸とかですね。
成分は色々ありますが機能は同じ。
水で落ちない油を界面活性剤の力で落とす。
界面活性剤自体の効果は水と油をつないで
紙の繊維から引き剥がす感じでしょうか。
ほぐれた繊維に洗剤を投入して
かき混ぜてインクを剥がす。
だいたい洗濯と同じですね。
そしてインクは真っ黒な
泡になって浮いてくる。
この泡は不要なので掻き取る。
鍋料理をやるとアクが出ますが
ちょうどそんな感じでしょうか。
これで残った繊維はキレイになるわけです。
脱墨のあとは漂白
脱墨はこんな感じなんですが。
これで終わりにはなりません。
そもそも脱墨でインキが完璧に
取れてくれるわけではありません。
効率やコストの問題もあるしやりすぎは
繊維を傷めることにもなるというのもある。
こういうのはどうやっても限界があるので
ちょうどいいところで妥協するんですね。
こんな感じで脱墨をしたら
次は漂白工程になります。
白色度の高い紙を製造するなら
必ず必要になる工程ですね。
古紙の場合は特に問題があります。
そもそも古紙パルプって白色度の
高い紙には向いてないんです。
黒いインクを洗剤で落としても
灰色になるじゃないですか。
これを真っ白にするのはとても大変。
白くするにはコストも掛かるし。
多くの再生紙の値段が高いのは
この漂白工程でコストが掛かるから。
高白色にしようとするとバージン
パルプよりコストがかかる場合も。
それでは何してるのかわからない。
リサイクルしたほうが高くつくのはおかしい。
それでも製品が高く売れるなら
まだいいんですがそうも行かない。
普通は再生品は安いものですからね~
管理人のまとめ
今回は、脱墨とは、というお話でした。
脱墨とは印刷された紙の
インクを除去する工程のこと。
商業印刷で主流のオフセット印刷、
印刷インクは油性なんですよね。
油なので紙を水で離解しただけでは
インクは落ちてくれないんです。
だからわざわざ脱墨をする。
やっていることは洗濯と同じ。
紙の繊維の油分を界面活性剤で
引き剥がすという感じですね。
そこで泡が発生するので浮いてきた
泡を灰汁を取るように掻き出していく。
フローテーションというようですが。
簡単に言えばこんな感じ。
このための設備や薬品はまた色々
ややこしいのがあるんですけどね。
それから。
脱墨の後は漂白というお話もしました。
管理人的には再生紙の最大の問題は
この漂白工程でのコストだと思います。
リサイクルしたほうがお金がかかる
というのはどうにも納得行かない。
実際にコストが掛かったとしても
一般的にはそうだと思うんですよね。
リサイクルって使えないものまで
無理して使うことじゃないのにと。
管理人的には経済的なリサイクルで
やってほしいなと思っています。
この記事が、脱墨の参考になればと思います。
脱墨、ちょっと気にしてみて下さいね!
(参考)
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