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管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。
今回は、発泡スチロールの
匂いの原因というお話。
管理人はあまり気にしないんですが。
発泡スチロールって匂いがする時がある。
気になる人は気にするでしょうね~
とはいえ。
今じゃ発泡スチロールなしで
物流はやっていけないと思います。
管理人の目につくところだとこれ。
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) クーラーボックス 発泡クーラーボックス18L M-8170 容量18L 発泡スチロール製
この手のクーラボックスは
発泡スチロールですね。
とにかく安いですから。
もう一つ、代表的なのはカップ
めんの容器だと思ってました。
これですよね。
しかし!
なんと!
これは紙とポリエチレン
ラミネートに変更されていました。
2008年4月からだそうです。
※日清食品のHP
「カップヌードル」は、いつから紙容器に変えたのですか?
https://faq.nissin.com/faq/faq_detail.html?id=540&page=1
※日本デキシーHP
http://www.dixie.co.jp/kaihatsu/syokuhindannetsu.html
とっくの昔に紙になってたようです。
管理人、不勉強でしたね~
昔は発泡スチロールだったんですが
今は発泡スチロールっぽい紙容器だとか。
管理人の意識は10年前から
変わってませんでした。
まあ、それはそうとして。
発泡スチロールに使われる
スチレンモノマーは有毒。
だから発泡スチロールの匂いは
そのスチレンモノマーじゃないのか?
という疑問があったんです。
心配ですよね?
しかしどうもそうではないらしい。
ということで。
この記事では発泡スチロールの
匂いの原因は何かについて
管理人の調べたことを
お伝えしたいと思います。
発泡スチロールの匂いの原因はブタンやペンタン
先程、発泡スチロールの匂いは
スチレンモノマーではないとお話しました。
では、発泡スチロールの
匂いの原因は何なのか?
実は、これはスチレンを発泡させるときに
使うブタンやペンタンなんだそうです。
ブタンとかペンタンと言われても
なんやねん、ということなんですが。
たとえば、ブタンは気体で
炭化水素で化学式はC4H10。
よく使われる用途はカセットコンロの燃料。
ペンタンは液体。
炭化水素で化学式はC5H12。
揮発して燃えやすい。
どちらも炭化水素で加熱すると
揮発する物質ということです。
発泡スチロールは製造するときに
スチレンモノマーとペンタンなどを
一緒に重合させて気体の混ざった
ポリスチレンを作るんだそうです。
それが原料ビーズになる。
つまり発泡スチロールの原料は
ポリスチレンとブタンやペンタン。
そういうことになります。
せっかくなので、発泡スチロールの
膨らむ様子を貼り付けておきます。
こんな感じで蒸気を当てるとかで
加熱すると発泡するんですね。
それで、匂いについて重要なのはここ。
ブタンやペンタンが加熱して
気化するから発泡するんですが、
これがポリスチレンに残っていて
ガスになって抜けると匂うんです。
ブタンやペンタンは直鎖状
炭化水素と呼ばれるもので
言ってみれば灯油とか
ガソリンの仲間です。
あのガソリンスタンドの匂い。
あれの薄いやつって感じですかね。
いずれにしても不快臭です。
これが発泡スチロールの匂いの正体。
それで。
このブタンガスやペンタンが
安全なのかどうか?
まず可燃性ガスではあります。
しかし、わずかに匂う程度では燃えません。
それから、吸引すると気分が悪くなります。
ただし、それも量によります。
不快臭がする程度では問題ないです。
管理人が調べた限りでは普通に
使って健康被害はなさそうです。
炭化水素ですから大量に
吸引するのはだめですけど、
こんなものがちょっと匂う程度で
健康被害があったらたまりません。
ガソリンスタンドで働く人や
有機溶剤を使う人は大変です。
体にいいものではありませんが、
気にするほどのものでもない。
そういう感じですね。
発泡スチロールとスチレンモノマーについて
ここからは余談です。
発泡スチロールはスチロールですから
モノマーはスチレンになります。
モノマーというのはポリマーを作る
原料みたいなものですかね。
モノマーがたくさんくっついてポリマー。
そんな感じです。
それで、ポリスチレンの場合
ポリマーは無害になります。
ポリマーの場合は分子が大きすぎて
体内に入っても消化吸収されません。
そのまま排出されるから
基本的に無害なんだそうです。
一方のスチレンモノマー。
これはちょっと厄介です。
大量に摂取すると神経がやられるとか
少量でも発がん性があるとか
環境ホルモンになるとか
色々言われてるんですよね~
管理人はこういうのは過剰に
反応しないほうがいい気がしますが
ネットで調べても明確な被害は
よく分かりませんでした。
日本スチレン工業会のHPはこんな感じ。
==ここから==
ポリスチレン自体は
化学的にも安定で、無害です。
誤って食べたとしても消化吸収されず
そのまま体外に排出されます。
また、ポリスチレン中には原料である
スチレンモノマーやスチレンオリゴマー
(ダイマー・トリマー)が極少量
存在していますが、
ポリスチレン食品容器から溶出する
程度では人の健康への影響はない
ことがわかっています。
==ここまで==
ということだそうです。
揮発して匂うのではなくてお湯を入れたら
溶出してくるという感じですね。
水や氷だとまずは溶出もしないでしょう。
現実的には無害だとは思います。
それでも、カップヌードルは
紙とラミに変更しているので
環境団体に色々と突っ込まれるのが
面倒になったのかも知れませんね。
管理人のまとめ
今回は、発泡スチロールの匂いの
原因は何かというお話でした。
結論としては発泡剤として使う
ブタンやペンタンという物質。
それが発泡スチロールから
抜けるときに匂うということでした。
これらの物質は炭化水素と呼ばれ
ガソリンや灯油の仲間です。
可燃性ではありますが
微量なら問題ありません。
また健康被害もほとんどない。
結局、あまり気にしなくていい
ということのようです。
ちなみにスチレンモノマーが
匂うというわけではなさそうです。
そもそもスチレンモノマーって
あんまり揮発しないんですよね。
発泡剤のブタンやペンタンだとブタンは
ガスだしペンタンは揮発しやすい液体。
匂うのは揮発しやすい方になります。
繰り返しになりますが、体にいいことは
ないんですが気にしすぎるのもどうかなと。
管理人はそう思いますね~
この記事が、発泡スチロールの匂いの
原因の参考になればと思います。
食べ物はおいしくいただきましょう!