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管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。
今回は紙の平滑度の単位は秒!
表面の凹凸を空気が通り抜ける時間!
というお話。
今回はちょっと技術的なところを。
紙にとって平滑度はとても重要。
どんな品種でも影響が大きいです。
たとえば。
印刷される紙なら見栄えと印刷適性。
商品を積み上げるなら荷崩れ。
ティッシュやトイレットなら肌触り。
コピー用紙ならトナーの定着、
コピー機の給紙や搬送性。
いずれも重要なファクターです。
ところで。
この平滑度、単位は「秒」なんです。
表面性の測定結果が「秒」って?
μmとかじゃないのか?
管理人、最初は分からなかったですね~
ではどうなっているのか?
ということで。
この記事では、紙の平滑度の単位は秒!
表面の凹凸を空気が通り抜ける時間!
ということについて
管理人なりに調べたことを
お伝えしたいと思います。
紙の平滑度の単位が秒になる理由
まずは平滑度の定義から。
==ここから==
紙の表(裏)面の滑らかさ(凹凸)の度合のことで、通常は一定量の空気が紙面の凹凸間隙を通り抜ける時間数(秒数)で表します。
==ここまで==
ということだそうです。
次に具体的な測定方法。
==ここから==
<測定法:JIS-P8119>
・測定するサンプル面をガラス面(光学的平面仕上げ≒凹凸なし)に当て、減圧下で10mlの空気が通過する時間を測定します。
・表示の単位は秒,Secです。
・測定法としてはベック式が知られています。
==ここまで==
ということだそうです。
管理人が実験していた頃は
古い機械を使ってました。
10mlの空気は水銀を落として
測定するような感じでしたね。
それで。
実際にはガラス面に紙を1枚乗せて
その上から吸盤のゴムみたいなやつを
押し付けてその中から空気が
10ml抜けるまで何秒かかるか。
その数字を平滑度としていました。
だから単位は「秒」なんですね。
表面が粗いほど空気がすぐ抜ける。
ただこの測定方法簡単ですが欠点もある。
どれはどういうことかお話します。
紙の平滑度の測定方法の欠点
紙の平滑度の単位は「秒」。
目安にはなりますが正確に表面性を
表しているわけではありません。
同じ品種、同じ米坪の紙が
いつもどおりの表面性か?
これをチェックするにはいいんです。
しかし。
同じ品種でも米坪が変わると数値が変わる。
基本的に厚紙になるほど平滑度は下がる。
この平滑度は空気の抜け具合ですから
表面以外から抜けても秒数は下がる。
紙が厚いと厚みの部分からも
空気が抜けてしまうんですね。
なので表面性となると微妙なんですね。
管理人が思う欠点がもう一つ。
それは、高平滑度の紙には
適用しにくいということ。
この平滑度、非塗工紙には便利。
上質紙、中質紙、更紙などには。
しかし。
光沢のあるコート紙にはどうか。
スーパーカレンダーを掛けた紙でも
測定はしますけどあまり意味がない。
ものすごく平滑度が高くなると
時間がかかる上に差が分かりにくい。
まあ秒数の測定については空気10mlを
1mlにして秒数を10倍してましたけど。
これが平滑なフィルムだったら
もう測定不能になってしまう。
なので。
日常の品質管理項目としてはいいんですが
品質設計の場合は参考程度になるかなと。
そういう意味でその他の表面性の
測定方法も見てみたいと思います。
紙の平滑度。その他の表面性測定方法
表面性の測定方法、色々ありますが。
分かりやすいのは表面粗さですかね。
これは触針によって表面の粗さを
直接測定するという方法です。
管理人は正直言って平滑度より
こっちの方がいいと思ってます。
単純に表面性だけを見てますから。
この他だとパーカープリントサーフとか
正反射平滑とかもありますかね。
そうそう、光沢度も指標になりますね。
光沢度は見た目そのものなので
これはこれで重要項目です。
ただ、キャストコート紙のように
光沢度は高いが平滑度は低いという
品種もあるので一概に相関が
あるとは言えないんですけど。
管理人のまとめ
今回は、平滑度の単位は
「秒」というお話でした。
平滑度は紙にとっては重要な項目。
見栄え、印刷適性、搬送性など
様々な紙でチェックが必要です。
その項目の単位がなぜ「秒」なのか?
それはベック法で測定するから。
空気が抜けるまでの秒数を
測定するからということでした。
紙表面が粗ければ空気が抜けやすく
滑らかなら空気は抜けにくい。
なので同じ空気量ならその空気が
抜けるまでの秒数を測定する。
そういうことなんですね~
それから。
紙の表面平滑性測定には
表面粗さもあります。
管理人的にはこちらの方が
分かりやすい気がしますね。
触針計のチャートは視覚的にも
表面粗さを感じることが出来るし。
こういう測定はうまく使い分けると
いいんじゃないかと思いますね~
この記事が、紙の平滑度の
単位の参考になればと思います。
紙の滑らかさ、気にしてみて下さいね!
(参考)
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