日本に紙は輸入されているのか?2020年だと4%程度です

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日本 紙 輸入

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は日本に紙は輸入されているのか?
2020年だと4%程度です、というお話。

紙は輸入されているのか?

今回のコロナでも一瞬トイレットペーパーとか
ティッシュペーパーとか品薄になりましたが。

物流が止まるからとか原料が入らないとか
正直言ってよく分からない理由でした。

しかしそのパニックも一瞬で終わり。

マスクのように品薄が続く
ということはありませんでした。

なんとなくのイメージで紙も
輸入紙が多いのでは?

そう思う人がいるんでしょうね~

では実際のところはどうなのか?

ということで。

この記事では、日本に紙は輸入
されているのか?2020年だと
4%程度ですについて

管理人なりに調べたことを
お伝えしたいと思います。

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日本に紙は輸入されているがとても少ない

結論から言うと。

日本に紙は輸入されていますが
それはとても少ないということ。

日本製紙連合会のこのページ。

紙板紙の統計が出てますけど。

https://www.jpa.gr.jp/states/paper/index.html

こおれによるとたとえば2020年の場合。

紙板紙の総需要が22,941千トン。

ざっくりいうと2200万トンになってます。

一方の輸入紙なんですが。

輸入のところを見ると1,018千トン。

ざっくり100万トンですね。

つまりは輸入紙が国内需要に占める割合は
1,018/22,941=4.4%ということになります。

約4%、なんと5%にもならないんですね。

もちろん品種によって違いはありますが
現実的には輸入紙はほとんど見かけない。

つまりは輸入紙なんてほとんどない。

紙は今でも国内生産国内消費。

その構造は長い間変化してないんですね~

日本に紙は輸入されているのか?輸入紙が多い品種は?

ここからは余談です。

管理人の記憶では。

輸入紙が多い品種はコピー用紙。

こういうやつですよね。

 

APP 高白色 ホワイトコピー用紙 A4 白色度93% 紙厚0.09mm 2500枚(500枚×5冊) PEFC認証

 

これは「インドネシア産」。

明確に記載されています。

ただ、輸入紙で国産に対抗できるのは
コピー用紙くらいだったと思います。

管理人の考えでは。

輸入紙が成立する条件はロットが大きいこと。

コピー用紙はサイズも品質も決まっているので
大型マシンでガンガン生産しても大丈夫。

その方がコストが安く品質も安定しますから。

他の品種だと新聞用紙。

これも一つの品種でロットが大きい。

各新聞社ごとに品質は違いますが
その一つが使用する量が多いので。

それいがいだとチラシ用紙。

ただこれは微妙なところですね。

安ければ少々品質がぶれていても
使えないことはないと言う感じ。

いずれにしてもバルクの商品。

そうでないとなかなか難しい。

ネックになるのは一つは輸送費。

細かいロットでは運賃が高くなる。

工場出荷価格が安くても
物流費で負けてしまいます。

もう一つは小回りがきくかどうか。

消費地に近いところで生産すれば
突発のトラブル対応も出来ますが

輸入紙となると今日頼んで
明日届くなんてことはない。

たまたま在庫があればいいですが
そうでなければ数ヶ月先のこと。

時間との勝負になったときに
遠隔地はハンディがある。

極端な話、幅がちょっと違っても
やっぱり対応しないといけない。

国内メーカーならそういう対応しますが
輸入紙ではそれは無理な話でしょう。

そういうことで輸入紙が使えないのは、
規格があって無いような段ボール、

半分は空気を運んでいると言われる
ティッシュ・トイレットペーパー、

雑誌ごとに紙が違う出版用紙、
多品種少量生産の特殊紙など。

そう考えると輸入紙の商売は難しいですが
紙の輸入が止まっても紙不足にはならない。

冷静に考えればパニックになる
必要も無いんですけどね~

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管理人のまとめ

今回は日本に紙は輸入されているのか?
2020年だと4%程度ですというお話でした。

管理人が製紙会社で働いていた頃。

輸入紙は脅威だと言われてました。

それがもう30年以上前の話。

でも紙の輸入の状況は今もあまり変わらない。

国内の紙需要からするとせいぜい5%程度。

コピー用紙のような特定の品種では
脅威ですがそれ以外はそうでもない。

そして今後もあまり変わらないのでしょう。

結局、消費地に近いところで生産する
メリットが大きいんでしょうね~

この記事が、日本の紙の輸入の
参考になればと思います。

紙の輸入、今でも少ないんですね!

(参考)
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紙まとめ
プロフィール
べぎやす

元製紙会社社員。
技術者として入社し16年間勤務する。
開発技術部門、営業管理部門、現場管理部門など様々な部署を転々としたあと独立。
紙に関するコンサルタントとして今に至る。

詳しい運営者情報はこちらからご確認いただけます。
>>https://kamiconsal.jp/profile/

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