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管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。
今回はPH試験紙が真っ白に!キッチン
ハイターは測定できないの?というお話。
キッチンハイターはこれですよね。
ハイターといえば塩素系漂白剤の
代表的な銘柄のイメージがあります。
次亜塩素酸ナトリウムが
主成分ですからね~
一方のPH試験紙はこんなやつ。
アズワン pH試験紙 ロールタイプpH0-14 /1-1254-01
学生の頃に実験でよく使いました。
PHによって色が変わるんですけど
判定が難しかったりするんですよね。
なので会社の実験では数値が出る
PHメーターを使ってました。
今は家庭用で簡易なものもあるんですね。
格安のやつとか。
精度はそこそこでしょうが、どの程度の
PHか数字を見るだけならいいのかなと。
熱帯魚の水質とか計るみたいです。
最近のコロナ対策だと自分で除菌用の
次亜塩素酸ソーダを作ってPH確認とか。
使い方は色々ですよね~
それはそうとして。
このハイターのPH、アルカリのはずなんですが
PH試験紙で測定したら真っ白になるとか。
なぜ?
ということで。
この記事では、PH試験紙が真っ白に!
キッチンハイターは測定できないの?
について
管理人が調べたことを
お伝えしたいと思います。
PH試験紙が真っ白になるのはキッチンハイターが指示薬を漂白するから
結論から言うとキッチンハイターのPHを
PH試験紙で測定しても真っ白になるのは
キッチンハイターがPH試験紙の
指示薬を漂白してしまうから。
言われてみれば当たり前なんですが。
実はハイターのPHは13.1だそうです。
ハイターの安全データシート
https://www.kao.co.jp/pro/product/pdf/1610_sds.pdf
PH13は結構強アルカリですね。
そもそも、次亜塩素酸ナトリウムは
水酸化ナトリウム水溶液に
塩素を通して生成するそうなので
当然といえば当然ですが。
そして、この次亜塩素酸ナトリウムの
塩素が薬品を漂白してしまうと。
実は紙の原料になるパルプも
塩素や二酸化塩素で漂白します。
次亜塩素酸ソーダを使うこともある。
最近は塩素フリーといわれて
酸素やオゾン過酸化水素で
漂白することも増えている
みたいですけどね。
それはともかく、あの茶色い木材の
リグニンの色が真っ白になるわけです。
少々色がつく程度のPH指示薬なんて
簡単に真っ白になるわけですよね。
ちなみに。
次亜塩素酸ナトリウムの漂白は
酸化型漂白と言うそうです。
塩素系の酸化型ってややこしいですが。
この酸素、といっても活性酸素、
ラジカルともいいますけど、
これを持っている次亜塩素酸ソーダが
色素にアタックして分解してしまう。
だから漂白剤なわけですが。
頑固なシミや汚れを分解して
漂白してしまうというのに
PH指示薬は大丈夫
なんていうことはない。
あっさり漂白されてしまうというわけです。
キッチンハイターのPHを測定するならPHメーター
ではキッチンハイターの
PHは測定できないのか?
これはそうでもありません。
PH試験紙で測定しようとしたから
指示薬が漂白されて測定不能なだけ。
普通にPHメーターで測定すればいいです。
家庭で測定するなら冒頭に紹介した、
簡易的なPHメーターでも使えばいい。
企業ならもっとちゃんとした高価な
測定器を使っているでしょうけど。
ただ、紙の試験紙では無理。
そこは注意して下さいということです。
管理人のまとめ
今回は、PH試験紙が真っ白に!キッチン
ハイターは測定できないの?という
お話でした。
結論としては、キッチンハイターは
PH試験紙を漂白してしまうので
PH試験紙でPHを測定するのは
無理ということでした。
なのでハイターのPHを測定するなら
PHメーターを使うべきということです。
ハイターのPH測定をPH試験紙でやれば
漂白されて真っ白になると言われたら
そりゃそうだとわかりますけど
実際にやって真っ白になったら
知識として知っていたとしても
なんじゃこりゃ、となるんでしょう。
こういうときは落ち着かないといけません
特に、パニックになって中和しようとして
酸性の薬品と混ぜたら塩素ガスが出て危険。
ちょっとしたことですけど
くれぐれもご注意下さい。
この記事がキッチンハイターの
PH測定の参考になればと思います。
漂白剤、正しく使って下さいね!
(参考)
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