リサイクルできない紙のメリットは何?特殊な機能があります

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リサイクル出来ない紙

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、リサイクルできない
紙のメリットは何というお話。

管理人、元製紙会社社員ですが。

紙のリサイクルは是々非々で
対応して欲しいと思いますね。

何でもリサイクルすればいい
というものではないので。

それで。

リサイクルできない紙というのは
大抵が特殊な機能を持ってます。

それはどういうものか。

ということで。

この記事ではリサイクルできない
紙のメリットについて

管理人の調べたことを
お伝えしたいと思います。

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リサイクルできない紙は特殊機能がある!

結論から言うと、リサイクルできない
紙には特殊機能があります。

いくつか思いつくもので説明します。

耐水紙

読んで字のごとく水に耐える紙。

つまり、水に溶けない。

専門用語で言うと離解しない。

普通の紙は水、といってもアルカリ水ですが、
これに入れて撹拌すれば離解します。

キチンと精選すれば古紙パルプです。

しかし。

この最初のところで水に離解しなければ
古紙パルプにならないので使えない。

製紙会社の設備がちゃんとしていれば
耐水紙が入っていてもゴミになります。

紙にはならないので燃やすんですよね。

リジェクト、と呼んでたと思います。

これは製造に悪影響を及ぼす
と言うほどではないんですが邪魔。

ただ、紙の機能としては水に濡れても
大丈夫なのでアウトドアで使うとか

水回りでメモを書くとかクリーニングタグとか
水に濡れる環境で使えるわけです。

なので、こういう機能があるものは
リサイクルは出来ない。

なかなかそれが分からない人も
多いみたいなんですけどね~

感熱紙、ノーカーボン紙

感熱紙やノーカーボン紙も
リサイクルできません。

感熱紙はレシートの紙がそうですね。

ノーカーボン紙は手書きの申込書とか
宅配便の伝票なんかですね~

どちらも見た目が普通の白い紙
だと気にせず捨てそうですが。

これらは熱や薬品に反応して
黒色とか青色になりますよね。

もしも古紙として使ってしまって
薬品が残っていると発色する。

こんなのを製造工程に入れると
大変なことになるわけです。

量的に微量であれば多分
大丈夫なんでしょうけど

量が多いと黒点とかの欠陥が
発生する確率が上がってしまう。

そうなると紙の収率が落ちる。

具体的には欠陥を取り除くので
仕上げ効率が落ちる感じですね。

コストを安くするために古紙を使うのに
仕上げ効率が下がったら意味がない。

たとえ大きな問題にならなくても
欠陥が増えることはやりたくない。

製造をする側としては良い原料を
使いたいのが当たり前ですからね。

なので、発色する紙というのもNG。

発色する薬品が塗工しているものは
基本的にNGということです。

タック紙、ホットメルト

タック紙というのはシールの紙です。

ホットメルトは本の
背のりに使われますね。

シールの紙がリサイクルできないのは
粘着剤がついているからです。

ホットメルトもそうですが
ネバネバが良くない。

これらは紙として離解できますから
見かけ上古紙パルプにはなります。

しかしこの粘着物が工程内に入って
しまうと欠陥だらけになるんですよね。

粘着物があるということはその部分は
汚れを集めてきますから欠陥になる。

それだけならいいんですけど、最悪は
用具に付着して周期的に欠陥が出ること。

ここで用具というのはフェルト、ロール、
カンバスなど紙と接触する部分のこと。

ちょっと正確ではないんですが
そんな感じで聞いて下さい。

それで。

この用具、たとえばロールに
粘着物が付着したとします。

するとその部分だけ穴が空いたりします。

決まった流れで穴が空くんですよね。

そうなると欠陥検出器が鳴り響く。

穴じゃなくても黒点だったり
色々あったように思いますけど。

これって大損害なわけです。

製品として仕上げるにしても
欠陥部分は取り除く必要がある。

まあ普通はこうなれば一旦マシンを
止めて洗浄するんですよね。

抄紙機というのは調子よく運転していれば
人間はほぼ何もしなくていいんですが

止めて洗浄してまた紙をつないでとなると
もう戦場のようになるんですよね~

予定されていたマシン洗浄ならともかく
トラブルが起こると殺気立つわけです。

正直言ってろくなもんじゃありません。

管理人はそういうときは部外者なので
側によるのが怖かったですね~

原材料の管理が悪いと
この人達に迷惑がかかる。

管理人的にはシールは燃えるゴミで
お願いしたいと思いますね~

ラミネート紙

これも古紙パルプにはなりません。

一応特別な設備を導入すれば
使えるようには出来るみたいです。

しかし、実際問題ラミネートの部分は
絶対にパルプにはならないわけで。

製紙会社側からすると無駄なお金を
支払っていることになりますよね。

なのでNG。

ラミネートの防水機能は
いいんですが紙にはならない。

できればリサイクルではなくて
燃やして欲しい紙ですね~

管理人のまとめ

今回は、リサイクルできない紙の
メリットは何かというお話でした。

結局、特殊な機能を持つ紙は
リサイクルできないと言う感じです。

特に古紙回収に出してほしくないのは
耐水紙、感熱紙、ノーカーボン紙

シール、ホットメルトのついた本、
ラミネート紙というところでしょうか。

そもそもパルプにならないとか
欠陥のもとになるとか

製紙会社的にはろくなもんじゃないので
燃やすゴミにして欲しいところですね。

ゴミの回収自体は自治体の指示に
従わないといけませんけど

紙にならないトラブルのもとは
買いたくないのが本音です。

それと。

有用な機能があるほど
リサイクルには向かない。

こういうのって両立しないんですね。

これは分かって欲しいところです。

この記事が、リサイクルできない
紙の参考になればと思います。

紙の分別、正しくやってくださいね!

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