製紙工場の事故。重量物、回転体、転落、薬傷、酸欠、挟まれ

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製紙工場 事故

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、製紙工場の事故。重量物、回転体、
転落、薬傷、酸欠、挟まれ、というお話。

管理人は元製紙会社社員。

工場で勤務したこともあります。

工場では安全教育もありました。

 

新入社員が学ぶ建設現場の災害防止

 

そこで話を聞いていると
やっぱり怖いんですよね~

まあ製紙工場に限らず工場自体が
かなり危険な場所には違いない。

ところが。

本来は危険な行為なのに
慣れてくると怖くなくなる。

これ、あまり恐れすぎてもいけませんが
理解して危険と分かってないと事故になる。

管理人は幸いなことに事故の
当事者にはなりませんでした。

しかし多くの事故を見聞きしました。

では製紙工場でどんな事故があるのか?

ということで。

この記事では製紙工場の事故。重量物、
回転体、転落、薬傷、酸欠、挟まれ
について

管理人が調べたことを
お伝えしたいと思います。

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製紙工場の事故。見た目にも怖い重量物

管理人の体験からすると。

見た目にも怖いのが重量物。

一般的には紙が重量物なんて
考えもしないと思います。

むしろ軽いものの代表ですよね。

しかし。

製紙工場では紙は重量物になる。

特に巻取りですよね。

製品として出荷するロールが
1本で数百kgを超えるのは普通。

これだけでもかなり危険ですよね。

しかしその製品を仕上げる前の原反は
製品が30本分とかになるんですよね。

となると10トン以上だったりします。

もしもこれが落ちてきたら・・・

人間なんてぺちゃんこです。

そういう原反の移動はクレーン。

このクレーン操作をミスって
地面に落としたらどうなるか?

実際にそういう事故があったらしい。

管理人が聞いた話では。

コンクリートの床に穴が空いたそうです。

地震でも起こったのかと思ったでしょうね。

このロールが転がってきたら?

ちょっと想像したくありません。

こんなの人力でどうにもなりません。

逃げるしか無い。

挟まれたら死亡しますので。

そうそう、紙のロールは重量物ですが
工事をしていれば鉄の塊を動かします。

薬品を搬入していれば何トンもの
コンテナをフォークリフトで運ぶ。

実はいたるところに重量物があって
1つ間違えれば大怪我をするわけです。

はっきり言って指を挟んでも
大変な事故になりますからね~

製紙工場の事故。回転体は超危険

次に怖いのは回転体。

巻き込まれですかね。

このブログでも以前書きましたが。

(過去記事)
抄紙機の事故は怖い!回転体に巻き込まれると助からない?
https://kamiconsal.jp/syousikijiko/

 

回転体というのは怖いんです。

そして抄紙機は回転体の塊。

いたるところにモーターや
ロールが付いてるんですよね。

紙のロール自体も回転体です。

それで。

回転体も単独で回っているだけなら
まだそれほど恐くはありません。

怖いのは2つのロールが巻き込むところ。

ここに挟まれると指くらいは・・・

そして高速で回転しているところだと
そもそも手を出さないし弾かれる。

だから見た目よりは怖くない。

本当に怖いのは低速で回るもの。

管理人は古紙投入ベルトコンベアに
腕を巻き込まれた人を知っています。

ベルトコンベアも回転体です。

これを竹箒で掃除していて
竹箒が巻き込まれたときに

手を放すことが出来ず
腕を持っていかれたと。

コンベアなんてゆっくり動くので
怖さがないんですけどそこが怖い。

そして衣服の袖とかズボンとか
ちょっとしたところを巻き込む。

そこから腕とか最悪は体ごと、となる。

そして人間は持っているものを
手放すことが出来ないようです。

竹箒くらいコンベアにくれてやれば
いくらでも代わりはあるのに放せない。

引き戻せると思うんでしょうね。

しかし実際にはそんなに甘くはない。

低速で回るものほどトルクは強い。

そして気がつくと腕まで巻き込まれると。

製紙工場に限らず工場というのは
いたるところに回転体があるもの。

地面に近いところだと足首が危ない。

本当に衣服の乱れは命取りになる。

管理人は回転体で怪我をした人を見て
本当に気をつけないとと思いましたね。

製紙工場の事故。転落

次は転落のお話。

これはどこの工場でもあると思いますが。

転落事故。

本当に死亡に繋がります。

それで製紙工場なんですけど。

ここにはタンクもたくさんあります。

原料タンクとか白水タンクとか。

こういうタンクの上に登ることもある。

これが危ないんですよね。

5mくらいの高さのタンクだと
低い方なんですけど落ちたら・・・

もっと高い煙突なんかだと命綱をつけて
登るんでしょうけどタンクでそれはない。

まあタンクの上から落ちた話は
聞いたこと無いですが怖いです。

それから抄紙機も高いところがある。

マシンは大きいですからね。

正直2階から見下ろすと足がすくむ。

まあ安全柵とか手すりとかあるので
そこまで危険ではないですけど。

大規模な工場はどこでも高所がある。

だから油断すると高所作業で転落する。

転落はそうそうありませんが
発生すると大事故になります。

本当に注意が必要なんですよね~

製紙工場の事故。薬傷

化学工場だとどこでもありますが。

薬傷、というのも大変な事故。

製紙工場だとアルカリを使うんですよね。

酸も使いますけど多いのはアルカリ。

だいたいは苛性ソーダですけど。

これはパルプの製造工程でも
抄紙工程でもどこでも使う。

特に危険なのはパルプ製造ですかね。

使うアルカリの濃度が濃いので。

管理人の知っていることで言うと
クラフトパルプ工場で事故が起こり

パルプが抽出したところに人が行って
滑って転んでパルプまみれになった。

このパルプがアルカリなので
その人は薬傷でやけどした。

というところでしょうか。

やけど、なんて可愛いものではなく
足がただれて大変だったとか。

アルカリが怖いのは
タンパク質を溶かすこと。

皮膚が溶けるんですよね。

硫酸のような酸もやけどしますが
酸は皮膚は溶かさないのでまだまし。

ところがアルカリは皮膚を溶かすので
中まで入っていくので激痛だそうです。

目に入れば失明します。

事故現場の確認に行って事故にあうとか
ありがちなんでよけいに怖いお話です。

もちろんアルカリ以外でも防腐剤とか
製紙工場には怖い薬品があります。

どういう危険があるか分かって
対応しないと事故が大きくなる。

しかも頭で分かっているだけでは
なかなか事故は防げないもの。

難しい話だとは思いますが。

製紙工場の事故。酸欠

次に酸欠。

これも結構怖いやつです。

たとえばパルプのタンクとかピット。

ピットというのは地下に穴を掘って
そこに液体を入れてるんですけど。

こういうのって定期的に掃除します。

しかしこのときに。

不用意に入ると酸欠を起こす。

怖いんですよね~

製紙工場でなくても時々
酸欠の事故がありますけど。

酸素濃度ってちょっと下がっただけで
意識がなくなってしまうんですよね。

通常の酸素濃度が約21%のところ
18%になるともう意識があやしい。

そしてタンクとかピットは
酸欠になりやすいんですよね。

特にパルプのように吸放湿する
ものが入っていた場合は危険。

中には局所的に酸欠になるものもある。

当然作業は2人作業で安全を
確認しながら作業をします。

本来、作業手順を守っていれば
事故は起こらないはずなんです。

それでもちょっとしたことで事故は起こる。

慢心、が怖いですかね~

製紙工場の事故。挟まれ

これもよくあるパターン。

挟まれ事故。

管理人が一番衝撃だったのは
紙を圧縮する装置に挟まれた事故。

古紙を圧縮する機械を見に行って
そこで挟まれて亡くなったという。

ゆっくり圧縮されるなんて
どれほど怖かったかなと。

他にも挟まれる機械はたくさんあるし
紙のロールに挟まれることだってある。

製紙工場に限らず起こる事故ですが
本当に危険な場所には近づかないこと。

そう思いましたね~

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管理人のまとめ

今回は製紙工場の事故。重量物、回転体、
転落、薬傷、酸欠、挟まれ、という
お話でした。

管理人は元製紙会社社員。

製紙工場で勤務したこともあります。

そこで事故もいくつか見たことがある。

今回紹介した重量物、回転体、転落、
薬傷、酸欠、挟まれというのは

その事故が発生したとき工場に
勤務していたこともあれば

教育を受けてそういう事故の
勉強したこともありますね。

いずれにしても。

どんな工場でも機械が
動くなら危険はつきもの。

よく理解した上で事故なく
付き合いたいものですね~

この記事が、製紙工場の事故の
参考になればと思います。

事故、起こさないようにして下さいね!

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紙の製造
プロフィール
べぎやす

元製紙会社社員。
技術者として入社し16年間勤務する。
開発技術部門、営業管理部門、現場管理部門など様々な部署を転々としたあと独立。
紙に関するコンサルタントとして今に至る。

詳しい運営者情報はこちらからご確認いただけます。
>>https://kamiconsal.jp/profile/

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