新聞紙の黄ばみは防げない?長期保存するならデータ化も検討

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新聞紙 黄ばみ

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、新聞紙の黄ばみは
防げないというお話。

新聞紙は何かと便利なんですが
長期保存には向かないんですよね。

むしろ、長期保存しないから
惜しげもなく色々使えるわけで。

これが安い紙で、読んだら古新聞で
古紙回収に出すからいいんですけど。

それでも、何かのときに自分や
関係者が新聞に載ったら保存したい。

その気持は良く分かります。

だからスクラップブックを作るために
新聞紙を長期保存できないか?

ということで、

この記事では、新聞紙の
黄ばみ防止について

管理人なりに調べたことを
お伝えしようと思います。

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新聞紙の黄ばみを防ぐのは難しい

結論から言うと新聞紙の
黄ばみを防ぐのは難しいです。

そもそも新聞紙は保存されるように
設計されていません。

新聞紙の配合は通常古紙がメインで、
それ以外は機械パルプになります。

若干化学パルプが入ることもあります。

この中で最も問題は機械パルプ。

これが日焼けして黄色くなるんですね。

古紙パルプの方がまだましです。

逆に言うと古紙パルプ100%なら
まだましだとは思いますが、

その古紙パルプにも一定量の
機械パルプが含まれるんですよね。

だから結局、新聞紙は黄色くなる。

それで、劣化して黄ばむのは
光が当たるから。

暗室でも徐々に劣化はしますが、
日光や蛍光灯に当たるとテキメンです。

対策としては、冷暗所に保存する。

せいぜいその程度氏か
対応方法はありません。

あとは、空気による酸化劣化が
あるので真空パックにしておく。

ただこれは、スクラップブックにして
たまに見るという場合には意味がない。

真空パックなんかしたら
本が開けませんから。

紙を保存するというのなら真空パックに
入れて冷暗所に保存なんですが

スクラップブックで保管するんですから
やっぱり暗くて涼しいところですかね。

新聞紙として保管するなら
せいぜいこれくらいです。

新聞紙をコピーするかデータとして保管する

それで、スクラップブックにするのなら
コピーするというのがいいですね。

またはデータとして保管する。

新聞の紙は長期保存できませんが、
データなら劣化はしないわけですから。

管理人のおすすめはこの両方。

具体的に言うと、新聞の必要部分を
スキャンしてコピー用紙に出力する。

スクラップブックにはコピーを使う。

データはパソコンなりクラウドに保管。

こんな感じです。

実際のところ、コピー用紙は
100年以上持つと言われています。

格安のコピー用紙は中性の上質紙。

そう簡単には劣化しません。

それに、データをバックアップとして
保管しておけば消えることはない。

管理はキチンとしなければダメですが
それが出来ていればいつでも印刷できます。

出力するデバイスの変化に合わせて
データの様式も変える必要はありますが。

コピー機もスキャナーも自宅にない場合は
コンビニでコピーするのがいいですかね。

一番単純なのは、新聞を切り抜いて
その部分だけコピーする。

スキャナーがないのであれば、
スマホで写真に撮影しておく。

こんな感じで、紙とデータで
保管できると思います。

もちろん、新聞を切り抜いて
スクラップブックに貼り付けて

それをコピーした上で写真もとる、
ということでもいいですけど。

どこまでやるかはお好みで。

新聞紙に機械パルプを配合する理由

ここからは余談です。

新聞紙はどうしても黄ばむんですが、
その原因は機械パルプだとお話しました。

実は機械パルプに含まれるリグニンという
物質が黄色くなるんですね。

化学パルプはこのリグニンを抽出除去
しているので黄ばみにくくなっています。

では新聞紙に機械パルプを
配合する理由なんですが。

これは各社様々な理由があると思いますが
管理人の記憶ではこんな感じでした。

まず、不透明度対策。

新聞紙は薄いので裏抜けしやすい。

古紙パルプだけでは裏抜け対策が
不十分なので機械パルプを配合する。

実際には古紙パルプ100%でも内添填料で
裏抜けをカバーできるようですが、

それでも機械パルプを配合したほうが
コスト的なメリットもある。

次に紙力対策。

機械パルプでも新聞紙に使うのは
TMPと呼ばれるもので比較的強度が強い。

古紙パルプだけでは紙力が弱いので
強度の強いタイプの機械パルプを配合する。

これも古紙100%でも紙力増強剤を
使ってカバーできるんでしょうけど。

それから原料収支対策。

品質的なもの以外ではこれが大きい。

管理人の勤務していた
当時だからかも知れませんが。

どういうことかというと。

古紙100%で新聞紙を製造できる
技術があっても原料が追いつかない。

古紙製造設備が不足しているということです。

また、古紙回収率は国内では80%程度。

もうこれ以上の古紙原料は出てこない。

となると、新聞紙を製造するための
原料に古紙パルプ以外のパルプが必要。

実際には目一杯古紙を使用しても
パルプが不足するので、

それなら最初から古紙100%ではなくて
機械パルプも配合しておきましょうと。

そんな感じでしたね。

これはなかなか難しい問題。

製紙会社のパルプ設備なんてそんなに
簡単に設置できるものではありません。

だいたい計画してから生産できるまで
何年もかかるんですよね。

しかも何十億とか規模によっては
何百億円の費用がかかる。

それでも景気が右肩上がりなら
設備も増やせるんでしょうが

紙が余ってくると分かっているのに
設備を増やす人はいないわけです。

せいぜい老朽化した設備の
スクラップアンドビルドくらいでしょう。

当然現有設備を遊ばせることも出来ません。

だからメイン商品の配合比率を
大幅に変更するのは難しい。

ましてや新聞紙は保存を求められませんから
機械パルプをやめることはないんですね。

これは昔の話ではあるんですが
今も大きくは変わらないと思います。

技術的、品質的に可能であっても
現実的でないことがある

装置産業の宿命みたいな感じがします。

管理人のまとめ

今回は、新聞紙の黄ばみは
防げないというお話でした。

残念ながらこの対策で
いい方法はありません。

せいぜい冷暗所に保管するくらいです。

ただし、コピーしてデータで保存はできます。

スクラップブックにするなら
むしろその方が良いかも知れません。

コピー用紙はほとんどが中性の
上質紙ですからほぼ黄ばみません。

スキャンしてデータで保管すれば
必要なときに印刷出来ます。

スマホで写真に撮影しておくのもいい。

保存性の悪い新聞紙を残すのではなく
データを保管すると考えたほうが現実的。

どこまでやるかは個人の好みですが
管理人はコピーしてスクラップして、

それをスマホで撮影しておけば
十分じゃないかと思います。

この記事が新聞のスクラップブックを
作成するときの参考になればと思います。

楽しいスクラップブックを作って下さいね!

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