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管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。
今回は段ボールが湿気を吸収!
箱が潰れるほど圧縮強度が下がるのか
というお話。
誰でも分かることなんですが。
紙って湿気に弱い。
乾燥した紙を引っ張って破るのは
とても大変なことなんですけど
同じ紙でも水に濡れていれば
簡単に破れてしまいますから。
金魚すくいなんてそんな感じですよね。
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いずれにしてもあの網が水に濡れて
簡単に破れてしまうということです。
管理人、子供の頃に何度も失敗して
悔しい思いをした記憶がありますね~
今では縁日だとかお祭りだとか
行く気力もあまりないですけど。
それはそれとして。
段ボールも当然ながら水濡れ厳禁。
湿度が上がるだけでも強度が落ちる。
梱包材の段ボールの水分率が上がって
強度が落ちるのはとても危険なこと。
特に無理して高く積んでいる
倉庫ではますいんですよね~
ではその水分でどれくらい弱るのか?
これ、ある程度データがあるらしい。
ということで。
この記事では、段ボールが湿気を吸収!
箱が潰れるほど圧縮強度が下がるのか
について
管理人なりに調べたことを
お伝えしたいと思います。
段ボールが湿気を吸収するとどれくらい弱くなるのか?
段ボールが湿気を吸収すると
どれくらい弱くなるのか?
段ボールが強いとか弱いと言っても
はっきりしないので圧縮強度のデータを。
それから湿気を吸収すると言っても
厳密には水分率が変わるということ。
結局のところ紙中の水分率が
高くなると弱くなるわけです。
それで。
これ、実験データが有りました。
こういうサイトがあります。
段ボールの特性
https://www.ipros.jp/technote/basic-cardboard5/
それで。
含水率と圧縮強度の関係ですけど。
たとえば。
ISOの標準的な試験環境である
23℃、50%RHで水分率7%。
これが30℃、80%RHだと水分率11%。
こんな感じで水分率は変わるんですね。
30℃、80%RHというのは赤道を行く
船底の環境という感じでしょうか。
管理人、乗ったことありませんけど。
日本の夏の倉庫も近いですかね。
では水分率7%→11%になると
圧縮強度はどうなるのか?
それはたとえば
水分率7%→圧縮強度5000N
であれば
水分率11%→圧縮強度3300N
になるんだそうです。
圧縮強度は2/3になるんですね。
実はこれ、計算式もあるそうです。
P=a×0.9^x
P:含水率x%のときの圧縮強さ(N)
a:含水率0%のときの圧縮強さ(N)
x:段ボール箱の含水率(%)
上の例だと。
水分率7%で圧縮強度5000N。
aを計算すると10453になる
それを水分率11%に当てはめると
圧縮強さは3280Nということです。
(参照:五十嵐清一、段ボール包装技術入門、日報出版、1985年、P.108)
もうひとつ計算式がありました。
PY=PX×0.9^(Y-X)
PY:含水率Y%のときの圧縮強さ(N)
PX:含水率X%のときの圧縮強さ(N)
Y:圧縮強さPYのときの含水率(%)
X:圧縮強さPXのときの含水率(%)
(参照:JA全農段ボール資材品質管理要領、2005年、P.9)
これは、式1と全く同じ考え方によるもの。
計算結果も同じになります。
この計算結果を見ると水分率が上がると
段ボールが大幅に弱ることが分かりますね~
段ボールが湿気を吸収!対策はあるのか
ここまで段ボールが湿気を吸収すると
圧縮強度が低下するお話をしました。
段ボールに限らず紙製品全般で
同じように強度低下が起こります。
それで。
この強度低下を起こさない方法はあるのか?
これが問題ですよね~
もちろん、空調の効いた部屋に保管
というのが一番いいんですけど。
そんな倉庫ばかりじゃない。
むしろ、空調のない倉庫のほうが多い。
管理人が勤務していた頃の製紙会社の
倉庫なんて地獄の環境でしたからね。
冬は寒く夏は暑い。
冬は防寒着を着ないと大変だし
夏は汗でビショビショになる感じ。
この程度で地獄は言いすぎですかね?
でもまあ、事務所で気温差を感じずに
働いている人からすればヒドイもの。
それで問題はこの環境なんですが
特に怖いのは梅雨時ですよね~
とにかく湿気が多くなるので。
それと倉庫にもよりますし
段ボールの中身にもよりますが
重い割に中身がスカスカで
高く積んでいるのは危ない。
下手をすると一番下の段ボールが
潰れる危険性があるわけですよね。
強度計算して箱を作ったとしても
計算に使った強度は保てないので。
ましてや適当に積んでいるならなお危険。
管理人的には高積をやめるのが
一番の対策だと思います。
それでダメならどうするか?
一つは地面と直接接触しないように
パレットの上に積むというのがある。
というか、パレットの上に積まない
ということはないでしょうけど。
できれば少し下のパレットを高くして
なるべく地面から離すのがよさそう。
他の対策としてはビニールシートですかね。
パレットの上に薄くていいので
ビニールシートを敷いておく。
少しでも湿気が上がらないようにする。
そういう感じでしょうか。
こういうのがどの程度効果的かは
環境によって違うのですけど。
まあやらないよりまし、
という程度でしょうかね。
管理人の経験では紙製品の吸湿は
ビニールシート一枚で随分違うので
その程度なら費用もかからないし
やってもいいかななんて思いますね。
でもやっぱり。
管理人的には高く積まないのが
いいと思うんですけどね~
管理人のまとめ
今回は段ボールが湿気を吸収!
箱が潰れるほど圧縮強度が下がるのか
というお話でした。
今回調べた結果では水分率が上がると
相当強度が劣化する事がわかりました。
こういうことは古くから
調べられていたんですね。
高温多湿環境だと段ボールの強度は
低下するのでそういう環境の
倉庫では高く積まないとかパレットや
ビニールシートを工夫するとかが必要。
特に梅雨の時期は要注意でしょう。
荷崩れを起こしたら最悪ですからね~
この記事が、段ボールの湿気吸収時の
強度低下の参考になればと思います。
湿気の多い時期の段ボールの
保管には注意してくださいね!
(参考)
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