ラベル循環協会とは?使用済み剥離紙の再生資源化と普及促進

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ラベル循環

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、ラベル循環協会とは?
使用済み剥離紙の再生資源化と普及促進
と言うお話。

管理人は元製紙会社社員。

若干ではありますがシールの
生産に関わったことがあります。

特に剥離紙は色々やりましたね。

剥離紙はシール台紙とかです。

こんな感じのやつ。

剥離紙専門店 剥離紙 白 A4片面剥離(最軽剥離)タイプ 厚み約0.11mm シール・ラベルの収集に セパレーター ラベルン 日本製 (10)

 

ただですね。

これが性能はいいんですけど
リサイクルがとても厄介。

管理人のように関係したことがあれば
リサイクルなんて無理だから燃やせと。

そういうモノなんですけど。

ところが。

なんとこの厄介な剥離紙を本気で
リサイクルしようとしているらしい。

それがラベル循環協会。

略称はJ-ECOL(Japan-Earth Conscious Labeling)。

ということで。

この記事ではラベル循環協会とは?
使用済み剥離紙の再生資源化と普及促進に
ついて

管理人が調べたことを
お伝えしたいと思います。

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ラベル循環協会はラベルにおける循環型社会の実現が目的

ラベル循環協会はラベルにおける
循環型社会の実現が目的だそうです。

特に剥離紙ですね。

シールの上紙は貼るので
すぐにゴミにはならない。

しかし剥離紙は剥がした瞬間からゴミ。

だからこのゴミをなんとか資源として
活用したいということのようです。

循環型社会を作るためにと言う項目ですが。

抜粋してみます。

==ここから==

社会課題

循環型社会への移行の中で、シール・ラベル製品も資源循環を推進しなければなりません。特に使用済み剥離紙は製紙原料として利用できる資源ですが、従来製紙会社への納入ルートが確立していなかったため、有効利用が不十分でした。これを製紙原料に再生することが必要です。

ラベル業界とラベル利用者業界にとって、使用済み剥離紙を循環資源として活用することは社会的使命です。

国内における剥離紙は約11万トン/年流通しており、その大半が有効利用されていません(※73g/㎡で計算)。剥離紙は良質なパルプでできており、適正に回収できれば「再生パルプ」として利用することが可能です。

※参考:使用済み牛乳カートンは、18.7万トン/年(2019)

出典:ラベル新聞2021 全国牛乳容器環境協議会2021

==ここまで==

ということだそうです。

確かに、剥離紙だけを集めれば
パルプを回収することは可能です。

技術的な問題は多分そこまで
難しくはないのでしょう。

普通に実験しても剥離紙を水に浸して
指で擦ってやれば紙の部分は取れますから。

そういう作業が出来る装置とその装置を
常時動かすことが出来るだけの原料確保。

それから紙とラミネートを
分離したあとの精選設備。

このあたりが技術的な問題でしょう。

でも多分、それはやれば出来るんです。

剥離紙だけを選別して回収するなら
ラベル循環協会の会員が増えればいい。

設備に関してはすでにある程度出来ている。

実際に剥ミルクカートンは
トイレットペーパーになるし。

それ以上に問題なのはコストでしょうね。

剥離紙を処理してパルプを取り出して
それを使って採算がとれるのかどうか。

木材由来のパルプや古紙パルプと
競争して価格的に勝てるのか?

ここが常に問題になります。

かつて再生紙のときも同じ問題があった。

上質紙に使える白い古紙パルプは
技術的に作ろうと思えば作れる。

しかしそれはバージンパルプより高い。

だからごまかす、みたいは話です。

紙の需要がどんどんと減っている時代に
コストが高くなるものを使うのかどうか。

最初のうちは意識が高い人が高くても
構わないからと買うかも知れない。

しかしそのうち、もっと安くと言ってくる。

これまでも繰り返された状況です。

管理人はこういう歴史を知っているので
ラベル循環協会って大丈夫かと思いますね。

もちろん設立した人たちのほうが
よく分かっているでしょうけど。

剥離紙を原料として再利用するならダンボールの中芯?

ここからは余談です。

管理人の感覚ですけど。

この剥離紙を原料としたパルプ
多分剥離紙の製造には使えない。

それは夾雑物の問題があるから。

どういうことかというと。

こういう再生原料はだいたい
ゴミが多くなるんですよね。

ところが剥離紙は夾雑物をとても嫌う。

上紙が紙ならまあいいんですけど
透明なフィルムの時に困るわけです。

剥離紙のゴミなんてシールには
関係ないはずなのに上紙の

透明フィルムまでおかしいと
言われてしまうわけですよ。

剥離紙なんて捨てる紙なのに
上紙が疑われたら困ると。

上紙が普通の紙だったり
銀色だったりすればまだしも

透明フィルムだったらこれは
どうしようもないというわけ。

だから剥離紙は夾雑物を嫌う。

そしてこの剥離紙のリサイクルシステム
夾雑物が入る確率が高いわけですよね。

紙にとってポリエチレンは夾雑物だし
シールに使われる粘着剤も危険ですから。

なのでこのシステムでリサイクルされても
原料は剥離紙には使いにくいかなと。

パルプが白ければトイレットペーパーにも
使いやすいんですがこの場合は色がつく。

色の付いたトイレットペーパーなら
使えるのかも知れませんけどね。

現実的にはダンボールの中芯かなと。

ダンボールの中芯なら需要も増えているし
夾雑物に対してそれほど厳しくもない。

実際、目に触れることはないので。

となるとやっぱりコストなんです。

ダンボールの中芯は特に安いので。

だからこのシステム、採算性は厳しいはず。

存続できるのか気になるところですね~

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管理人のまとめ

今回はラベル循環協会とは?
使用済み剥離紙の再生資源化と普及促進
というお話でした。

管理人の目から見ると。

ラベル循環というのはなかなかに
採算性が厳しいように思います。

剥離紙を燃やしてしまうより
なんとか再資源化したい。

しかし再資源化する手間とコストが高い。

しかも生産できる原料の品質が心配。

そして使用用途が安価なものになる。

そういうことを考えると本当に
採算がとれるんだろうかと。

管理人のイメージでは。

環境系のこういう事業はだいたい
ろくなことになっていない。

なんとか上手く軌道に乗せて
剥離紙の再利用してほしいですね~

この記事が、ラベル循環協会の
参考になればと思います。

剥離紙、上手く再利用してほしいですね!

(参考)
こんな記事も読まれています。

剥離紙はリサイクル出来ないのか?実は出来るものもあります
https://kamiconsal.jp/hakurisirecycle/

剥離紙はゴミになる。再生出来るのか、燃やすしかないのか?
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シールのクリーム色の下地は剥離紙。製造工程は意外に複雑!
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