わら半紙の印刷はインクジェットでは無理。普通紙を使おう!

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わら半紙 印刷 インクジェット

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回はわら半紙の印刷は
インクジェットでは無理という話。

管理人が子供の頃、学校のプリントは
わら半紙が主流でした。

茶色い紙にでガリ版で
テスト問題が印刷されてましたね。

漢字の書き取りや算数の計算とかの
小テストが嫌だった記憶があります。

紙質は悪くて書いたり
消したりするとすぐにダメになる。

まだコピー機もない時代で
白い紙の値段は高かった。

今の時代なら使わなくてもいいと
管理人は思うんですけど。

それでも学校でわら半紙が
使われることがあるみたいですね。

紙が柔らかいので手を切りにくい、
というのはあるのかもしれません。

中にはわら半紙を家庭でも使いたい
というお母さんもいるでしょう。

そして家庭で使うなら
インクジェット印刷したいと。

しかし元製紙会社社員の立場で
正直に言うと、無理、というのが答えです。

ではなぜわら半紙で
インクジェット印刷が無理なのか?

この記事ではわら半紙の印刷が
インクジェットで出来ないことについて

管理人なりに調べたことを
お伝えしたいと思います。

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わら半紙の印刷がインクジェットで出来ない理由

まずわら半紙がどういうものか
ということなんですが。

製紙会社的に言うと紙の分類としては
下級印刷用紙で更紙になります。

更紙にも色んな種類がありますが
その中でグレーとか茶色の感じのもの。

主な用途は雑誌の紙。

商業印刷としてはオフセット印刷とか
凸版印刷が多いかなと。

個人とか小規模な事業所が使うなら、
昔はガリ版でしたが今はリソグラフ。

孔版印刷とかスクリーン印刷と
呼ばれるタイプになると思います。

ただし、両方ともインクジェットより
手間がかかります。

ご家庭で自分の子供用に印刷
というイメージじゃないですね。

いずれにしてもわら半紙は
凸版、スクリーン、オフセット、

というような商業印刷に使われるように
品質設計された紙になります。

インクジェット印刷で使えるように
設計された紙ではありません。

家庭用のインクジェットプリンタの場合
インクの成分がほとんど水なので

この水を吸収した上でインクが
にじまないようにしないといけません。

しかし、わら半紙にはそんな
設計思想はありません。

あるのはとにかく安い印刷用紙
という考え方だけです。

だからパルプ配合も漂白しないで
古紙パルプと機械パルプを使います。

表面強度も最低限のことしかしません。

印刷も墨一色印刷がほとんどですから
それに耐えれればいいということです。

そういう紙だということです。

紙のコシもありませんから
プリンタの搬送性も良くない。

紙の厚みがちょうどいいものなら
プリンタも通るでしょう。

しかしそれでも紙詰まりを
起こす確率は高い。

そしてプリンタを通ったとしても
印刷した文字はにじんでしまう。

大きな文字なら読めるでしょうが
小さな文字は潰れて読めない。

こういうことになるんですね。

だいたいインクジェット用紙には
インクジェットインク用の定着剤を

使わなければインクが
流れてしまうんですが

そういう対応は専用紙でないと
やっていないんですよね。

だから一般の印刷用紙をインクジェットで
印刷しても上手く行かないのは当然。

そもそも設計が違うわけです。

逆にインクジェット対応している
わら半紙があったなら

それはわら半紙に良く似た
インクジェット用紙ということ。

安いからわら半紙を使いたいのに
そこにコストをかけるのはおかしい。

元製紙会社社員としては
そこにコストをかけて採算が取れるのか?

そもそもそんな需要がどれほどあるのか?
と考えてしまいます。

管理人はそういう商品が
あるかどうかを知らないのですが

そんな紙を使うよりも普通紙を使った方が
安くて品質がいいだろうと思うんです。

わら半紙より普通紙をおすすめする理由

ここまでわら半紙がインクジェット印刷に
向かない話をさせてもらいました。

わら半紙はそもそもインクジェット用に
設計されていないのですから無理なんです。

ではどうするか。

管理人は普通紙を使ってほしいと思います。

ありきたりではありますが。

普通紙をおすすめする理由は4つ。

安い、インクジェット印刷できる、
鉛筆で書ける、退色しないということ。

まず普通紙が、わら半紙より安い理由。

わら半紙の購入は通販が便利なんですが
その値段が意外に高い。

需要が少ないからなんでしょうね。

実際に普通紙とかレーザーとの
兼用紙の格安品の方が安い。

実は安い普通紙の多くはインドネシア品。

これが、本来安いはずのわら半紙より安い。

輸入紙なので原料コストや製造コストが
ずいぶん安いんだと思います。

それから当然ですが
インクジェット印刷ができる。

また普通紙ですから鉛筆で書いたり
消しゴムで消したりできるし、

わら半紙より普通紙の方が
表面強度が強くて破れにくい。

もうひとつ、わら半紙は光に弱く
日光に当てると退色しますし、

暗室に保管していても
時間が経つと退色します。

一方普通紙は基本的に上質紙ですから
ほとんど退色しません。

これはわら半紙はまとめ買いすると
使う前に退色する可能性があるということ。

家庭で使うことを考えると
1冊250枚入りを購入したとして

消費するのに何ヶ月もかかるでしょうから
わら半紙を長期保存することになります。

そうすると退色する可能性があるかなと。

退色しても使えますが
あまりいい気はしませんよね。

部分的に色が違ってたりしますし。

ということで。

管理人としては家庭でプリント教材として
使うなら普通紙がおすすめです。

管理人のまとめ

今回はわら半紙の印刷は
インクジェットでは無理というお話でした。

管理人の本音を正直に言うと
家庭のプリント教材として使うとき

安くて品質の良い普通紙が
容易に入手できる今の時代に

わざわざ、高くて品質の悪い
わら半紙を使う理由が分かりません。

あのインクジェットのにじみがいいとか
あのレトロな感じがたまらないとか

なんとなくヌメッとした手触りが好きとか
そういう趣味の場合は別ですが。

やっぱり元製紙会社社員としては
せっかく安くていい紙があるんだから

お母さんは子供にはいい紙を使って
勉強させてあげて欲しいと思うんです。

この記事を読んで、わら半紙の印刷が
インクジェットで出来ないということを

少しでも理解してもらえたら
うれしいと思います。

子供にはいい紙を使ってあげて下さいね!

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