鉛筆が消しゴムで消せるのはなぜ?紙に書ける仕組み!

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管理人の紙コンサルこと、
べぎやすです。

このカテゴリは鉛筆が消しゴムで
消せるのはなぜかというお話です。

管理人は最近手書きで文字を
書くことが少なくなりました。

パソコンとキーボードが
メインですから。

それでも昔は鉛筆やシャーペンを
使っていました。

今も学生さんは授業で鉛筆や
シャーペンを使ってると思います。

普段はスマホなのかもしれませんが。

とはいえ紙に書くという時には
鉛筆がよく使われます。

鉛筆なら書き間違えても
消しゴムで消して書き直せますから。

テストの答案用紙なんかは
書き直せないとてても困りますし。

ではなぜ鉛筆は紙に書けるのか?
そして消しゴムで消せるのか?

このカテゴリでは紙に鉛筆で書けて
消しゴムで消せる仕組みについて

管理人なりに調べたことを
お伝えしたいと思います。

【鉛筆と消しゴムが紙に書けて消せる仕組み】

紙に鉛筆で書けるし消しゴムで消せる。

当たり前のように思っていますが
これはどんな仕組みなのか?

簡単に説明したいと思います。

<鉛筆で書ける仕組み>

鉛筆が書けるのは紙の表面で
鉛筆の芯が砕けて紙に付着するから。

鉛筆の芯の成分は黒鉛と粘土で
この黒鉛が黒く見えるんですね。

それで紙に付着と言っても
ちょっと上に乗っている程度ではなくて

紙表面のパルプ繊維に
絡まっている状態なんだそうです。

もしも紙に黒鉛が乗っている程度なら
紙を振れば黒鉛が落ちてしまう。

しかしその程度では大丈夫。

ちょうどいい具合に絡まっている
ということなんです。

なお鉛筆は芯がうまく
砕けないと書けません。

だからアート紙のように表面が
ツルツルの紙にはうまく書けない。

また鉛筆の芯が硬いほど
黒鉛の含有量が少なくて

芯が砕けにくいので
色が薄くなるんですね。

<消しゴムで消せる仕組み>

鉛筆で書ける理由がわかれば
消しゴムで消せる理由は簡単。

結局、繊維に絡まった黒鉛を
別の何かにくっつけてしまえばいい。

それが消しゴムというわけ。

紙の繊維に絡まった黒鉛が
粘着性のあるゴムにくっつく。

それが消しカスとなる。

こんな感じで消されていく
ということです。

ここで「ゴム」と書きましたが
これはゴムでなくてもいい。

粘着性のあるものなら使えます。

消しゴムが発見されるまでは
パンを使っていたそうですし。

今は天然ゴムの消しゴムよりも
プラスチック消しゴムが主流。

その成分も色々あるようです。

ポリ塩化ビニルに可塑剤を
配合するのが一般的なんだとか。

消しゴムの成分も時代とともに
変わっているようですね。

ちなみに。

ゴムのことを英語でラバーと言いますが
「こするもの(rub out)」が語源だとか。

ゴムでこすれば鉛筆が消えるから
ラバー(rubber)になったそうです。

【鉛筆でコート紙には書きにくい】

鉛筆は紙に書けて消しゴムで消せる。

しかし鉛筆書きに向かない紙もある。

先程も書きましたが
鉛筆はコート紙に書きにくい。

表面がツルツルしているし
薬品を塗工していますから

鉛筆が滑って芯が砕けにくいので
うまく書けないんですね。

ラミネートされている本の表紙も
クリアコートの場合は

表面が平滑すぎるという
理由でうまく書けません。

マットコート紙やマット加工のラミなら
表面に凹凸があるのでまだマシです。

しかしマットコート紙の場合は
書きやすくても消しにくいことがあります。

塗工紙の場合は砕けた黒鉛が
塗工層にくっついているわけで

普通の上質紙のように
繊維と絡まっているわけではない。

一旦黒鉛が塗工層に入り込むと
消しゴムの粘着力では

黒鉛が剥がせない
ということなんでしょう。

消しゴムの性能というか
相性があるんだと思います。

また画用紙などは表面が粗いので
鉛筆で書きやすいのですが

今度は消しゴムで強くこすると
毛羽立ってきてしまいます。

この場合は柔らかい練り消しなどを
使うのが良さそうですね。

【消しゴムに使う塩化ビニルについて】

ここからは化学系技術者として
思うところをお話させて下さい。

消しゴムの原料は元々は
天然ゴムだったわけですが

現在では特殊な場合を除き
ほとんどがプラスチック消しゴム。

なかでも塩化ビニルが主流だとか。

塩化ビニルは塩ビとも言われますが
この素材実は身近にあります。

たとえば塩ビの水道管。

灰色のプラスチックの水道管は
だいたい塩ビです。

それからビニール袋。

塩ビで出来た袋だからビニール袋。

最近はダイオキシン問題で減りましたが
昔は透明なレジ袋はビニール袋でした。

ビニール傘も昔は塩ビでした。

これもダイオキシン問題があって
ポリオレフィンに変わっているようです。

ただ、昔からの呼び方は残っていて
ビニール袋、ビニール傘と言うんです。

ここで気がついてほしいことがあります。

それは水道管とビニール傘では
どう考えても硬さが違うということ。

実は塩ビというのは
塩ビ単独で使用されるよりも

その他の薬品を色々配合して
使用される方が多い素材なんです。

たとえばビニール袋。

これにはポリマーを柔らかくするために
可塑剤という薬品を大量に配合します。

可塑剤をあまり入れなければ
水道管のような硬いもの

たくさん入れればビニール袋のような
柔らかいものができるということ。

何が言いたいかというと
消しゴムも主成分が塩ビだと

そこにどんな薬品を配合するかで
性質は大きく変わってくるということ。

また柔らかくなるように可塑剤を
どのくらい入れるのかでも変わる。

たくさん入れれば柔らかい消しゴム
あまり入れなければ硬い消しゴム。

ひとくちに消しゴムといいますが
そう単純なものではないのですね。

そういえば。

昔、キン肉マンのキン消しとか
スーパーカー消しゴムとかありました。

あれなんかも可塑剤を減らして
形を整えやすくしたものだったんだとか。

消しゴム性能が全然ダメだったのは
こんなところに原因があったんですね。

【管理人のまとめ】

今回は鉛筆と消しゴムについて
お伝えしました。

鉛筆が紙に書けるのは芯が砕けて
紙の繊維に黒鉛が絡まるから。

その絡まった黒鉛を消しゴムが
剥がし取るから鉛筆が消える。

簡単に言うとそういう仕組でした。

鉛筆も消しゴムも身近なもので
単純そうに見えます。

しかし製造する側から見ると
実は奥が深い。

この記事を読んで鉛筆や消しゴムに
関心を持ってもらえたらうれしいです。

鉛筆や消しゴム、大事にして下さいね!

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