奉書紙のインクジェット用紙はある?和紙の専用紙があります

記事内に広告が含まれています。

この記事は約 8 分で読めます。

奉書紙 インクジェット用紙

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、奉書紙のインクジェット用紙はある?
和紙の専用紙があります、というお話。

管理人的には奉書紙といえば
しっかりした和紙と言う感じ。

ところで。

和紙といえば普通は毛筆書き。

プリンタで印刷とか無縁そう。

しかし実はインクジェットの
奉書紙というのがあるんだとか。

ということで。

この記事では奉書紙のインクジェット
用紙はある?和紙の専用紙があります
について

管理人が調べたことを
お伝えしたいと思います。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

奉書紙のインクジェット用紙。印刷できるので便利

管理人が調べた限りでは、どうやら奉書紙にもインクジェットプリンタに対応した用紙が存在しているようです。

つまり、毛筆や万年筆などで手書きすることを前提とした伝統的な和紙だけではなく、家庭用のインクジェットプリンタで気軽に印刷できる奉書紙もあるということですね。

この用紙なら、家庭用のインクジェットプリンタだけでなく、オフィスなどでよく使われているレーザープリンタでも対応できるというのが大きな特徴です。

もともと管理人は、奉書紙といえば毛筆で一枚ずつ丁寧に手書きするもの、という先入観がありましたので、こういった製品が存在するということにちょっと驚かされました。

ですが、よくよく考えてみると、弔辞や感謝状、各種の贈答文書など、ある程度決まった定型文を扱うケースでは、手書きよりも印刷のほうが効率的で合理的な面が多いんですよね。

例えば、封筒に添える丁寧な文章であったり、贈答品に同封する挨拶文であったりといった用途では、毎回同じような文面を少し調整するだけで済むことがほとんどです。

そうした場面では、毛筆で丁寧に書くよりも、印刷で美しい仕上がりにした方が手間もかからず、時間の節約にもなります。

しかも、筆で美しい文字を書くには、それなりの筆遣いや字形のセンスが求められます。字に自信がないという人にとっては大きなハードルです。

そのため、書道の先生に依頼するという選択肢もありますが、それなりに費用がかかる上に、現在ではそうした先生も徐々に減ってきており、依頼先を探すのも一苦労だったりします。

だからこそ、印刷できる奉書紙の登場は、現代に合った便利な選択肢だといえるのかもしれません。

本来であれば、「気持ちを込めて手書きで」というのが理想なのかもしれませんが、今や「仕方なく印刷する」ではなく、「綺麗に印刷できるからこそ、心を届けやすい」という考え方が主流になってきているように思えます。

このような流れのなかで、インクジェットやレーザープリンタに対応した奉書紙が開発されたというのは、ある意味で時代の要請ともいえるでしょう。

ただ、それでも「これはちょっとズルしてるかも?」と思ってしまうあたりが、管理人の古い感覚なのかもしれませんね〜。

奉書紙のインクジェット用紙。製造方法を推定してみる

ところで。

実は管理人、以前は製紙会社で働いていた経験があります。

それも、インクジェット用紙の製品開発に携わったこともあり、和紙の分野は詳しくないにしても、インクジェット用紙の適性をどうやって持たせるかという基本的な部分については、多少なりとも理解があります。

もちろん現在では技術も進歩しているでしょうし、今の製法とは異なる部分もあるとは思いますが、基礎的な考え方はそう大きく変わっていないと感じています。

では、この奉書紙のインクジェット対応版は、どのような製法でプリンタでの印刷適性をもたせているのか? 少し推測してみたいと思います。

まず、奉書紙ということで、ベースとなるのは和紙ですが、製造方法としては機械抄きのものでしょう。

見たところ、塗料をしっかりとコーティングしているような仕上がりではないので、おそらくはデンプンにカチオン系の定着剤を添加して、サイズプレスなどで表面処理を行っているのではないかと考えます。

定着剤とは、インクジェットプリンタで使われるインクがアニオン性(水性染料系)であるため、それに対してカチオン(陽イオン)性の物質を加えることで、インクがにじまず、表面でしっかりと定着するようにするためのものです。

これは、染色技術などでも使われる定番の技術で、染料の定着剤と同じような原理が利用されていると見て良いでしょう。

つまり、奉書紙にインクジェット対応させるには、このカチオン処理だけでもある程度十分な効果が得られるのです。

また、ベースが上質紙に近い性質を持っていれば、内部にある程度のサイズ剤(にじみ防止の薬剤)も含まれていると思われます。

さらに、レーザープリンタにも対応できるようにするためには、紙の縦横方向の寸法安定性を整えたり、静電気を防ぐための体積抵抗を下げる工夫として、食塩などの電解質を内添することも考えられます。

このような製法や処理技術は、上質紙をベースにしたコピー用紙などではすでにノウハウが確立されており、一定の信頼性があります。

ただ、それをそのまま和紙に応用しようとすると、質感や吸収性の違いなどから、思ったよりも難易度が高いのではないかと想像します。

きっと、試作と改良を何度も繰り返して、やっと商品化にこぎつけたのではないかと思うと、開発の苦労が偲ばれますね〜。

スポンサーリンク

管理人のまとめ

今回は奉書紙のインクジェット用紙はある?
和紙の専用紙がありますというお話でした。

奉書紙は和紙の中でもしっかりして
高級なものと言うイメージです。

そして儀礼的なシーンでよく使われて
基本的に毛筆で手書きと言う感じ。

しかしそれでもインクジェットで
印刷できる奉書紙があります。

インクジェットだけではなく
レーザープリンタでも使える。

いわゆる兼用紙になってるんですね。

インクジェット用紙としての製造方法は
基本的に上質系コピー用紙と同じでしょう。

管理人、奉書紙なんて手書きしかないと
思っていたのですがこれも時代なのか。

定型文なら印刷するほうが
楽なのは間違いないですが

なんだか味気ないな
という気はします。

でもそう考えると。

直筆って貴重なんですね~

この記事が、奉書紙のインクジェット
用紙の参考になればと思います。

奉書紙、うまく使って下さいね!

(参考)
こんな記事も読まれています。

印刷の刷り順について。オフセット印刷が墨藍紅黄の理由は?
https://kamiconsal.jp/insatusurijun/

熱転写用紙はインクジェットでは使えない!その理由はナニ?
https://kamiconsal.jp/netutensyayousiinkjet/

新聞紙が灰色の理由?原料、価格、品質の面から説明します!
https://kamiconsal.jp/shinbunshihaiiroriyu/

タイトルとURLをコピーしました