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紙にデンプンをなぜ使う?強度改善と薬品定着の向上のため!

紙 デンプン なぜ

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、紙にデンプンをなぜ使う?
強度改善と薬品定着の向上のため!
というお話。

管理人は元製紙会社社員。

でも会社に入るまで紙のこと
全く知りませんでした。

なので。

紙の製造にデンプンを使うとか
知らなかったんですよね~

もちろん、紙の接着にデンプンを
使うのは普通に知ってましたけど。

こういうやつですね。

ヤマト でんぷんのり ヤマト糊 ボトル 800g P-NO25

でもよく考えてみると洗濯物には糊を付ける。

昔ながらの洗濯のりですね。

新平型澱粉糊400g×40個(1ケース)

今はPVAが主流でしょうけど。

いずれにしても。

この洗濯物に洗濯のりをつければ
パリッと仕上がるのと同じ理屈。

紙にも適度に澱粉糊を使えば
紙がパリッと仕上がるわけです。

では具体的にどういう強度を
改善するために使うのか?

ということで。

この記事では、紙にデンプンをなぜ使う?
強度改善と薬品定着の向上のため!について

管理人が調べたことを
お伝えしたいと思います。

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紙にデンプンを使う理由。コスパ良く紙力を向上させる

管理人の経験から言うと。

紙にデンプンを使う理由は
紙力を向上させるため。

細かく言うと紙力といっても
引張強度、引裂強度、Z軸強度

表面強度など色々あるんですが
どれもデンプンで向上します。

まず、引張や引裂、Z軸という
強度はデンプンを内添で使う。

こうすると紙の内部の繊維が
デンプンでくっつくんですよね。

それで強度が向上するというわけ。

もちろん、機能としては
デンプンでなくても良い。

たとえばポリビニルアルコール)PVA)や
ポリアクリルアミド(PAM)なんかもある。

水溶性の高分子ならだいたい使えるんです。

しかし。

デンプンの価格が安いんですよね。

やっぱり農産物だからでしょうか?

それはともかく。

性能的には工業的に合成した
PVAやPAMに劣りますが、

それで十分という場合には
デンプンが使われます。

というか、デンプンが基本でそれでは
強度が不足するときPVAやPAMを使う。

そういう感じですかね~

強度という点でもう一つは表面強度。

たとえばノートだと消しゴムで
消しても毛羽立たないとかですね。

印刷用紙だと紙粉が出にくいとか。

印刷機で紙粉が出たら製品が
駄目になってしまいますから。

なので、上質紙や中質紙のような
非塗工紙では表面にデンプンを塗る。

具体的には2ロールサイズプレスで
デンプン溶液の間をくぐらせるか

ゲートロールサイズプレスや
ロッドメタリングサイズプレスで

紙表面にデンプンを塗布する
という感じになるでしょうか。

管理人の記憶ではデンプン溶液の
濃度をなるべく下げてたかなと。

機械の創業の問題で適正な
濃度があるということと

デンプンが安いと言ってもなるべく
使わないほうがコストダウンになる、

そういう事もあってギリギリ品質が
維持できる感じで塗布してましたね~

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紙にデンプンを使うのは薬品の定着のため

もうひとつの役割は薬品の定着。

歩留まりの向上ですかね。

抄紙というのは薄いパルプ液を
どんどん脱水して紙にする工程。

なんですが。

この最初の脱水のときに相当量の
微細繊維や内添薬品も一緒に抜ける。

でも原料の歩留まりを考えると
できるだけ定着させたいわけです。

定着する薬品の量が減るということは
それだけ多くの薬品が必要になるので。

それで。

ちょっと電気的なことなんですけど。

パルプってだいたいマイナスの
電荷を持つんですよね。

薬品もマイナス電荷のものが多い。

なのでプラスの電荷を持つ薬品があれば
パルプと薬品がくっつきやすいわけです。

そのときに使われるのがデンプン。

ただしデンプンそのままではなくて
カチオン化デンプンを使ってました。

デンプンにプラスの電荷を持たせるように
合成したものといえばいいでしょうか。

歩留まり向上剤という名前で
使われていたかなと思います。

ただこの薬品、使い方が難しい。

どういうことかというと中途半端に使うと
紙の均一性が損なわれるんですよね。

パルプが局所的に凝集しやすい。

紙面はできるだけ均一なほうが
見栄えがいいのでこれは避けたい。

それに紙力に対しても良くない。

特に抄紙でですけど。

部分的に強い弱いがあると
弱いところから断紙するので。

なので、ラボで結果が良くても
現場は使いたがらなかったかなと。

中性抄紙のときは必須の薬品だったので
なんとか無理やり使ってましたね~

紙にデンプンを使う理由。塗料のバインダーとしても使う

もう一つデンプンを使うところですけど。

コート紙の塗料のバインダーに使ってました。

これは塗料処方によりますけど。

バインダーとしての性能は
ラテックスがいいんですが

コスト的な問題とか粘土の維持とか
そういうところでデンプンも使う。

ただ、塗料の高濃度化が進むと
普通のデンプンは使いにくい。

デンプンってどうしても一回水に
溶かすために炊かないといけない。

今は粉で入れても大丈夫という
デンプンもあるそうですけど。

いずれにしても。

管理人が担当していた頃は
普通に使ってましたけど

今だとその使用量はずいぶんと
減っているのかなと思います。

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管理人のまとめ

今回は紙にデンプンをなぜ使う?
強度改善と薬品定着の向上のため!
というお話でした。

紙にはデンプンを使う。

主に紙力増強と薬品定着のため。

デンプンを内添することで
引張、引裂、Z軸強度が上がる。

圧縮強度もあがるでしょうか?

デンプンを外添することで表面強度が上がる。

消しゴムで消しても毛羽立たないとか
印刷用紙の紙粉の発生を抑えるとか。

そういう使い方になります。

そおれから。

コストの問題もある。

デンプンは他のバインダーより安い。

性能がそこそこでも安ければ
デンプンを使うわけです。

というようなお話をさせていただきました。

木材由来の紙をとうもろこし
由来のデンプンで強くする。

どちらも土から出来たものなので
相性がいいのかも知れませんね~

この記事が、紙にデンプンをなぜ
使うのかの参考になればと思います。

紙にデンプンが使われる、面白いですね!

(参考)
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