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管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。
今回は、紙の折り目を消す
方法はあるのかというお話。
紙は折り目がつく素材。
折り紙が出来るわけですから。
よく考えてみると、他のもので
こんなに簡単に折り目をつけることが
出来る素材ってあんまりないのでは
と思うんですよね。
ポリエチレンやポリプロピレンの
ポリ袋も折りますけど紙とは違う。
プラスチック製品はほとんどが
曲がりますが折り目は難しい。
普通、無理して折ったら割れますからね。
そういう意味では折り目がつくというのは
紙の特性じゃないかと思うんです。
それなのに。
折り目はきっちりツケたいけど
変な折り目は消したい。
管理人はなんだかそれは
わがままだと思うんですよ。
しかしまあ、その気持はよく分かる。
意図せずに折れてしまったところを
なんとか修復したい。
せめて折り目を薄くしたい。
そんな事ができるんだろうか?
ということで。
この記事では、紙の折り目を
消す方法について
管理人なりに調べたことを
お伝えしたいと思います。
紙の折り目を消すならアイロンかけ
結論から言うと紙の折り目を消すなら
アイロンをかけるのが一つの方法。
やり方は簡単で洋服の
シワを取るのと同じこと。
紙の折れ目にあて布をして
低温でアイロンをかける。
とりあえずこれで折り目が
軽減されたらラッキーでしょう。
あまりきつくない折り目なら
うまくいくと思います。
これでダメだった場合は
霧吹きなどで少し湿らせてから
同じ要領であて布をして
低温でアイロンをかける。
この方法はただ単にアイロンをかけるより
効果があるのは分かると思います。
洋服にアイロンをかける時でも
スチームアイロンの方が強力ですから。
ただ、これは印刷された紙の場合
ちょっと心配なところがあります。
普通の本や新聞紙なんかだったら
少々水に濡れても大丈夫でしょうが
インクジェット印刷されているものだと
インクが水でにじむかも知れない。
インクジェットでなくても万年筆や
水性ボールペンで書いていたら
やっぱり水には弱いので
あまり湿らせたくはない。
文庫本程度なら大丈夫だとは
思いますがあまり良くないです。
一応、折り目が軽減される理屈は
一旦水分を与えることで繊維の
からみが緩むからという
ことになるようですね。
ただし、なんどもいいますが修復は
折り目のレベルによります。
折り目が浅ければよく見ないと
分からないくらいになるでしょうが
折り目がキツければ
ちょっとマシになる程度でしょう。
紙の折り目はコート紙では消えない
それから、紙がコート紙か非塗工紙かでも
修復度合いは変わります。
コート紙というのはたとえば
チラシでテカテカしたやつとか
ポスターや写真の入った
カレンダーのような紙。
非塗工紙というのはコピー用紙とか
新聞紙とかノートの紙とかです。
それで何が変わるのかと言うと
コート紙の折り目は基本治りません。
しかし、非塗工紙の折り目は
治る確率が高いです。
両者の違いはなにか?
それは紙表面に塗料を
塗工しているかどうか。
当たり前のことなんですが。
それでこの塗工の有無の
何が問題かと言うと
塗料は紙が折れた部分では
「割れている」ということです。
元々塗料は粘土ですから
イメージで言うと陶器ですね。
陶器を薄くして固めたと
考えてもいいです。
つまり、お皿と同じようなもので
割れたら戻りません。
紙にごく薄く塗っているから
そう思いませんが
紙表面の塗料の部分は
実は割れてしまっているわけです。
紙の繊維の部分だけなら
水で膨らんで繊維の絡みが
ゆるんで折り目が修復される
こともあるわけですが
塗料部分は水でふやかしたからと言って
緩むとかそういうことはないわけですし
水をつけたら塗料がくっつくとか
そういうこともありません。
一枚物のお皿を割ったら
修復すると言っても無理。
紙の折り目の部分は粉々に
砕けているのと同じ状態です。
だからその部分は修復できない。
そしてその部分は紙の表面ですから
一番目に見える部分なんですよね。
そういうことで、チラシやポスターは
折り目がついたら治らない。
紙のパルプの部分が治っても
表面の塗工部分が戻らない。
そこは白い跡が残るでしょう。
塗工量が多いポスターなんかは
特に白い跡が目立つと思います。
一方の非塗工紙の場合は塗料が
ないので折り目は軽減できるでしょう。
ただしこれも、何度も言いますが
折り目のレベルによります。
きつく折り曲げられていたら
ちょっとマシになる程度でしょう。
うまくやればパッと見では分からない
程度になるかも知れませんが。
紙は折り目がつくのが特徴
ここまでは紙の折り目の消し方
についてお話してきました。
ただですね、先程もお話しましたが
紙というのは折り目がつくものなんです。
それが素材としての特徴なんですね。
プラスチックフィルムなんかだと
一旦折ったら広げられないとか
逆に、いくら折り目をつけても
放置しておくと広がってしまうとか。
無理して折り目をつけたら
割れてしまうとか。
紙以外の素材で折り紙を作るのは
とても大変なんですよね。
ところが紙は自由に折り目をつけて
いろんな形に折ることが出来る。
折り目をつけて開いてまた別の
折り目をつけることもできる。
こういう事ができる素材は身近では
他にないんじゃないかと思います。
逆に言うと紙の折り目を消すのは
とても難しいということです。
管理人のまとめ
今回は、紙の折り目を消す
方法についてのお話でした。
結論から言うと、
折り目にアイロンをかける。
折り目がキツければ霧吹きなどで
若干湿らせてからアイロンをかける。
そのときにはあて布を使うこと。
それから、紙といってもコート紙は
折り目の修復は無理。
それは塗工層が割れているから。
非塗工紙ならある程度は
修復できるでしょうということでした。
管理人は紙は折り目がつくもので、
折り目がつくから使われると思います。
だから折り目を消すのは難しい。
なるべくうまくアイロンを掛けて
消せればいいなとは思いますが。
この記事が、紙の折り目を消す
方法の参考になればと思います。
紙はおかしな折り目がつかないように
丁寧に扱って下さいね!
(参考)
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