オフセット印刷でトラブル!確認したい印刷条件とロットNo

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オフセット印刷 トラブル

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回はオフセット印刷でトラブル!
確認したい印刷条件とロットNo
というお話。

管理人は元製紙会社社員。

印刷用紙の担当が長かったです。

当然ながらクレームも多々ありました。

印刷トラブルですね。

多々あったと言っても発生する
クレーム自体は決まっています。

多かったのはしわダブリ、紙粉。

これで8割だったでしょうか。

それ以外のクレームは少ないですが
ただ一旦発生すると大クレーム

というケースもあって適当に
流していいわけではないですが。

それで。

クレームとの付き合い方は難しくて
ノークレームがいいとは限らない。

最悪なのはクレームをつけることなく
他社品に切り替わっていること。

気がつくと販売数量が激減したとか。

タチが悪いのは本音は値下げなのに
品質クレームで金銭補償させるとか。

技術屋からみれば不正ですよね。

営業的にはそういう「お付き合い」
という側面はあるんでしょうけど。

経験が重要でも癒着は困るという構造は
こういうところでもあるんですよね~

それはそうとして。

管理人が経験したクレームのほとんどは
オフセット印刷の印刷トラブルでした。

トラブルが発生したらまずは営業員が
謝りに行くんですがそのときに

怒られて終わるのではなくて
データを持って帰って欲しい。

慣れないと難しいんですけどね。

では技術者としてはどんな
データがほしいのか?

ということで。

この記事では、オフセット印刷でトラブル!
確認したい印刷条件とロットNoについて

管理人が調べたことを
お伝えしたいと思います。

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オフセット印刷のトラブルで確認してほしいのはロットNo

管理人の経験からお話してみます。

とりあえず印刷トラブルがあれば
営業員がユーザーに謝りに行く。

実際にはメーカーの営業に伝わることなく
代理店とか卸商で止まることも多いですが。

運良くと言うか運悪くメーカーの営業まで
クレームが来るととりあえず謝ってくる。

そこでトラブルの確認をするわけですが
技術者として聞いてほしいことがある。

怒っているユーザーを前にして
聞きにくいだろうと思いますけどね。

それで。

紙屋として確認したいのは実はロットNo。

これがあるかないかで調査の
しやすさがかなり違います。

というのも。

会社にもよると思いますけど
管理人のいた会社では最低でも

1年はサンプル見本を残すように
なっていたんんですよね。

なので、ロットNoがわかれば
どの紙が問題か特定できる。

これが結構重要なところ。

たとえば紙粉クレームなら
表面強度が問題になりますが

そのためのRI試験というのをやるとき
ロットNoがあれば保管見本で試験できる。

その他のクレームでもロットNoが分かれば
操業条件を確認することが出来る。

これが大きいんですよね。

どこでも製造会社は操業日報を
作成していると思いますが

そこでトラブルがあったかどうか
異常があったかどうかを確認する。

その履歴があれば何がどう悪かったか
というのが確認しやすいわけです。

もちろん操業で異常があれば
出荷は止まっているはずですが

たとえば断紙直後のロットで操業が
安定したかどうかだったとかですね。

ほとんどの場合は問題ないんですが
無いならないで確認する必要がある。

しわやダブリが発生した場合なら
プロファイルチャートを確認する。

これもマシンにデータが残っていますが
ロットNoが不明だと特定が難しい。

まあ色々お話しましたが製紙会社にとって
ロットNoの確認は実は重要なことなんです。

これは正確な情報が欲しいんですよね~

オフセット印刷のトラブルで欲しい印刷条件とクレームサンプル

先程はクレームが発生したときに
ロットNoが重要だとお話しました。

それ以外だと印刷条件とトラブルの
現物サンプルが欲しいところです。

印刷条件は印刷会社によっては
どこまで教えてくれるかは不明。

工場内に立ち入ることが出来ない
印刷会社も多いですから。

管理人の経験では印刷機の名前も
教えてくれないところもありました。

教えてくれなかったのか対応した人が
印刷機の名前を知らなかったのか

そのあたりはちょっと分かりませんが
そういうこともあったということです。

これについては教えてもらえる範囲で
教えてもらうしか出来ないんですよね。

たとえばしわダブリや紙粉ピッキングの
ようなクレームの場合印刷機の速度は

かなり重要なデータになるんですが
それは企業秘密ということもあった。

まあ印刷機の速度がわかると時間あたり
何枚印刷できるかが分かるわけで

それは色々知られたくないという
ことがあったのかも知れません。

それまで順調に印刷できていたのに
速度を上げたら紙ムケしたとか

製紙会社からするとちょっと待って
くださいよというのもありましたね。

腕のいい印刷屋さんは紙に合わせて
印刷条件を調整してくれますが

イマイチな印刷屋さんは印刷に
紙を合わせろという感じになる。

そうなってくるともうクレーム対応
ではなくて力比べになってしまう。

そこをまとめるのが営業の
腕になるんでしょうけど。

まあこれはちょっと極端な話。

普通は印刷会社も操業日報があるので
トラブル発生時の状況はわかります。

巻取印刷か枚葉印刷か
両面印刷か片面印刷か

何色刷りかインキの種類は?
速度は?湿し水はどうだったか?

その時の気温や湿度はどうか
何枚くらいでトラブル発生か。

ちょっと考えただけでもこの程度は
出てくるのですがクレームの内容に

よってはもっと細かく条件を
確認する必要があるでしょうね~

それからトラブルを起こしたサンプル。

ただこれ印刷物によっては
もらえないこともある。

発生直後なら残っていたけど
後から行っても捨てられたとか。

トレーディングカードの印刷物なら
クレーム品でも渡せないとかですね。

発行前の週刊誌だったり。

ただし特別な理由がない限り現物
サンプルはもらう必要がある。

言ってみればクレームの証拠品ですから。

そうそう、よくあるのが他社品に変えたら
トラブルが収まったというパターン。

こういうときは比較のために他社品も
同時に入手してほしいんですよね。

これは本当に印刷会社といい関係
じゃないともらえませんけどね。

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管理人のまとめ

今回は、オフセット印刷でトラブル!
確認したい印刷条件とロットNo
というお話でした。

オフセット印刷に限りませんが
トラブルが起こると原因を探る。

そのときに印刷条件はもちろんですが
紙のロットNoが重要であるということ。

もちろん現物サンプルも必要ですが
その紙の品質や操業条件を調べるのに

ロットNo.が重要な手がかりに
なるためということでした。

こういうトラブルは慣れないと
ユーザーから情報を聞けないですが

そこが営業員の日頃の付き合い
ということになるのでしょう。

そうそう。

クレームというのは無いほうがいいんですが
まったくないというのはまた問題がある。

実際のところ販売数量が多いほど
クレームも増えるんですよね。

だからクレームがないということは
売れていないということになる。

それに。

クレームが出るというのはユーザーで
なにか変化が起こっている可能性もある。

技術的な変化に対応できていないなら
それはメーカーとしてはまずいこと。

クレームやトラブルはそういう知見を
広めるきっかけでもあるんですよね~

だからといってわざわざトラブルを
起こすことはないんですけど。

この記事が、オフセット印刷の
トラブルの参考になればと思います。

クレーム対応、上手くやって下さいね!

(参考)
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