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管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。
今回は、冷感紙とは?
パルプ繊維と冷感繊維で
冷たさを演出するらしい
というお話。
冷感紙というのがあるそうです。
触ると冷たく感じる紙なんだとか。
普通、紙といえば温かいわけで
段ボールをしいて寝ると温かい。
そういう常識を覆す紙。
どんなものか興味があります。
あまり情報はないみたいですが
ちょっと確認してみましょうか。
ということで。
この記事では冷感紙とは?
パルプ繊維と冷感繊維で
冷たさを演出するらしい
について
管理人が調べたことを
お伝えしたいと思います。
冷感紙の仕組み
まずは冷感紙の仕組みですけど。
愛媛県産業技術研究所のHPによると。
⇒https://www.pref.ehime.jp/uploaded/attachment/117391.pdf
〇木材パルプ(紙の原料)と冷感繊維などを組み合わせて、冷感性を持つ紙を試作
と記載されています。
つまり、パルプが冷たくなるのではなく
冷感繊維を漉き込んだ紙なんですね。
では冷感繊維はどんなものか?
日本化学科学繊維協会のHPを見てみると。
⇒https://www.jcfa.gr.jp/about_kasen/katsuyaku/09.html
各社様々なタイプの冷感繊維を
開発しているようです。
たとえばこの商品だと。
Phantoscope 敷きパッド 夏用 シングル 接触冷感 ひんやり シーツ リバーシブル オールシーズン使え 吸湿速乾 抗菌防臭 洗える ベッドパッド 100x200cm ブルー
メインの素材がナイロンとポリエステル。
重要な機能は速乾性と熱拡散効率。
汗をスグに吸収して気化させれば
気化熱を奪って涼しくなる。
発熱した熱をできるだけ早く
拡散すれば涼しく感じる。
ということのようです。
それをどうやるかは各メーカーの
腕の見せ所ということなんでしょう。
吸水性がいい繊維といえばEVOHや
ナイロンになるんでしょうかね。
ナイロンの下着は昔からあるし。
これらとポリエステルを組み合わせて
涼しく感じるようにするのかなと。
ポリエステルを芯に、EVOHを鞘に
と言う構造を持つ繊維にするとか
ポリエステルとナイロンで混紡するとか
そういうことになるようです。
なので。
冷感紙はこういう冷たさを演出できる
繊維との混抄紙になるみたいですね。
繊維の表面がナイロンやEVOHなら
親水性なので紙にもなりやすい。
レーヨンなんかもよく使われます。
そういう技術は元々ありますから
その応用でなんとかできるのかなと。
紙と機能性のある繊維の混抄紙
なかなか面白いですよね。
冷感紙をどう使うのか
ここまで冷感紙と冷感繊維について
確認してきました。
冷感紙の仕組みはある程度分かりましたが
次に気になるのはどうやって使うのかです。
これも愛媛県産業技術研究所の資料ですが
〇今後は、開発した冷感紙を糸に加工し、織物製品への活用を検討していきます。
となっていました。
なんだか微妙。
衣類に使うなら冷感繊維をそのまま
使えばいいような気がするので。
まあ、紙を糸にしてそれを使って
靴下にするとかありますけど。
こんなやつ。
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なので技術的には可能ですけど
そのメリットがあるのかどうか。
それからコストが見合うのか?
新しいことをやるので簡単ではないですが
繊維を紙にしてまた糸にするという
手間を掛けてコストが上がるのを
どういう形で吸収するのか。
高付加価値製品として売るときに
認めてもらえるようになるのか。
技術として面白いだけにうまく
やってほしいと思いますね~
管理人のまとめ
今回は冷感紙とは?
パルプ繊維と冷感繊維で
冷たさを演出するらしい
というお話でした。
冷感紙は冷たさを感じる紙なんですが
その仕組はパルプ繊維と冷感繊維の混抄紙
ということでした。
使われる冷感繊維は色んな
種類があるようですね。
管理人的にはこの冷感紙が今後
どんな形で世の中に出てくるのか
かなり楽しみにしています。
この記事が冷感紙の参考になればと思います。
冷感紙、うまく使われるといいですね!
(参考)
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