硫酸紙とクッキングシートの違いとは?剥離性が異なります!

記事内に広告が含まれています。

この記事は約 8 分で読めます。

硫酸紙とクッキングシートの違い

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、硫酸紙とクッキング
シートの違いについてのお話。

管理人は料理とか出来ませんが。

食べる方は好きですね~

それで。

揚げ物なんかやるときには
クッキングシートは便利ですね。

耐熱性があるし、表面が剥がれるし。

そうそう、クッキングシートはこんなやつです。

クックパー クッキングシート Lサイズ 30cm×15m

これはアマゾンにあったやつ。

なかなかのスグレモノだと思います。

まあ、スーパーとかでどこにでも
売ってますからめずらしくもない。

一方の硫酸紙。

これはあまり見かけません。

こんな感じのやつ。

 

博愛社 硫酸紙 中 500枚入

 

イメージとしては薬包紙ですかね。

理科系の人なら分かりますかね。

それから文庫本のカバーに使う薄い紙。

薄くて透明でなんとなく茶色っぽいやつ。

昔の文庫本はみんなついてましたが、
今はキレイなコート紙が主流ですけど。

一応、あれが硫酸紙になります。

それで、この硫酸紙とクッキングシートは
似てるんですけどどう違うのか?

ということで。

この記事では硫酸紙とクッキング
シートの違いについて

管理人の調べたことを
お伝えしたいと思います。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

硫酸紙とクッキングシートの違いは剥離性

結論から言うと硫酸紙とクッキング
シートの違いは剥離性になります。

硫酸紙の表面は特に処理してませんが
クッキングシートは表面にシリコーン塗工。

そこは大きく違うところでしょうね。

耐水性、耐油性、耐熱性はどちらもある。

気密性は硫酸紙のほうが高いようです。

専門的には「透気度」といいますが
クッキングシートの方が低いようですね。

用途的には硫酸紙は空気を
通しにくいので薬包紙に使われる。

それから、酸化させたくない食品を
包装するのにも使われるようです。

ではこの違いはどこから出てくるのか?

それぞれの製造方法を
確認したいと思います。

硫酸紙の製造方法

以前にこのブログでも
紹介しましたが再度記載します。

==ここから==

硫酸紙はパーチメント紙とも呼ばれます。

製造方法は、紙を硫酸で処理する、
ということだそうです。

具体的には紙を
硫酸溶液の中にくぐらせる。

濃硫酸から順に硫酸濃度を薄くして
最終的にアルカリ(苛性ソーダ)で中和する。

その後水洗いして薬品を除去する。

処理としてはこんな感じ。

紙の主成分はセルロースなので
このセルロースが硫酸によって

変性してアミロイドというものに
なるんだそうです。

アミロイドというのはゼラチン状の
ネバネバした物質。

これが紙の表面を覆うので
紙の空隙(すきまのこと)が塞がれる。

紙の空隙が少なくなれば
液が通りにくくなるので耐水・耐油性になる。

硫酸紙に耐水・耐油性があるのは
こういう理由からなんですね。

なお、硫酸紙はワックスペーパーと違って
基本的に紙ですから印刷ができます。

それからワックスペーパーのように
ワックスが溶けたりしませんから

硫酸紙は紙と同レベルの耐熱性
耐寒性があります。

オーブンでも使用できるようですが
ここは説明書を確認してください。

==ここまで==

硫酸紙という名前の通り
硫酸で紙を処理するわけです。

なお、このとき原紙として使う紙は
グラシン紙が多いようです。

では次はクッキングシート。

クッキングシートの製造方法

これもこのブログで書いていますが、
もう一度記載しておきます。

==ここから==

クッキングシートの場合、
原紙がグラシン紙というのは

ワックスペーパーと同じなんですが
シリコーン樹脂を塗工をするんですね。

ここでいうシリコーンは
シリコンゴムなんかと同じ成分。

実はシリコーンというのは
耐水・耐油性があって耐熱性も高い。

そしてネバネバしたものでも
くっつかないという性質があります。

だからこれを紙に塗工すれば
耐水・耐油性があって耐熱性もある

クッキングシートの出来上がり
となるわけです。

==ここまで==

こういう感じで、グラシン紙にシリコーンを
塗工したのがクッキングシートになります。

厳密にはクッキングシートの原紙は
グラシン紙だけではないようです。

不織布が使われる場合もあるらしい。

いずれにしても、硫酸紙とクッキングシートの
違いはこの製造方法の違いによるものです。

スポンサーリンク

管理人のまとめ

今回は、硫酸紙とクッキングシートの
違いについてのお話でした。

どちらも耐水性、耐油性、耐熱性はある。

違いは硫酸紙は剥離性がないこと。

クッキングシートは気密性が低いこと。

このあたりでしょうか。

そうそう、硫酸紙は普通に
印刷ができますね。

クッキングシートのように
インクをはじきませんから。

それで。

その違いは製造方法によります。

両方共原紙はグラシン紙が多いですが
硫酸紙は硫酸の中に紙をくぐらせ、

セルロースを化学反応させて
紙の隙間を埋めてしまう。

対して、クッキングシートは
グラシン紙にシリコーン塗工する。

紙全体で化学反応させて隙間を
埋めるか、表面に塗工して紙を覆うか。

そういう製造方法の違いが
性質の違いになるんでしょう。

この記事が、硫酸紙とクッキングシートの
違いの参考になればと思います。

両方の特徴を考えて使ってくださいね!

(参考)
こんな記事も読まれています。

業務のデジタル化が進まないのは?書類にペンで署名が9割!
https://kamiconsal.jp/gyomudejitaruka/

請求書ペーパーレス化は仕方ない!メリットとデメリットは?
https://kamiconsal.jp/seikyusyopaperless/

紙の切符は廃止できないのか?システムトラブルの対応に必要
https://kamiconsal.jp/kamikippuhaisi/

タイトルとURLをコピーしました