新聞にアイロンをかける!ある程度のシワはキレイになります

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新聞 アイロンかけ

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、新聞にアイロンをかけると
ある程度のシワはキレイになるというお話。

管理人は知らなかったんですが。

イギリスの貴族なんかが出てくる映画では
執事が朝の紅茶と新聞を持っていくとき

新聞紙にアイロンをかけるシーンが
出てくることがあるんだとか。

英国の貴族だからそうなのかと
思いますがなんだか贅沢ですよね。

でも、新聞にアイロンをかけるのって
コストはほぼかかってませんけど。

新聞にアイロンを掛けてモーニングティー。

これで優雅で贅沢な気分になれるなら
安上がりな贅沢ではありますね。

黒執事に出てくるセバスチャンみたいな
執事がやってくれたら贅沢ですかね。

それはそうとして。

新聞にアイロンをかけるとある程度の
シワならキレイになるのは何故か?

ということで。

この記事では、新聞にアイロンをかけると
ある程度のシワはキレイになることについて

管理人なりに調べたことを
お伝えしたいと思います。

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新聞にアイロンをかける理由

そもそも新聞にアイロンをかける理由は
インクで手を汚さないためだったとか。

そういえば昔の新聞はインクの乾きが遅くて
配達されたばかりだと手が汚れました。

海外でもそうだったんでしょうね。

今は日本では印刷方式が
凸版印刷からオフセットに変わり

インクも速乾性になったので
手につくことはほぼありませんが。

ちなみに。

欧州のインクは日本より
柔らかいと聞いたことがあります。

それだと余計に乾きにくいのかも。

手を汚さないためというのは
よく分かる話だと思います。

それから。

紙にアイロンをかけると
紙がパリッとするんですよね。

紙は吸湿しやすいから水分を
飛ばせばパリッとするわけです。

新聞紙は特にそうなんです。

どういうことか。

実は新聞紙は上質紙と比べて
吸湿しやすいんですよね。

だからタンスの湿気取りに
使われたりするわけですが。

それでその理由は新聞紙は
古紙パルプが多いから。

つまり古紙パルプというのは
吸湿しやすいということです。

古紙パルプが100%近い新聞紙は
吸湿しやすいから、普通はしなっとしてます。

それにアイロンをかけると水分が抜けて
パリッとした感じになるというわけです。

なお、古紙が吸湿しやすいという
理屈はよくわかりませんでした。

ただ管理人の経験では
吸湿しやすいということです。

繊維がリサイクルされて傷んでいるので
水が入りやすいのかも知れません。

それでまあ、吸湿しやすい新聞紙に
アイロンをかけるとパリッとするわけです。

雨降りの日にアイロンをかけたら
水蒸気が出るんじゃないでしょうか。

アイロンでシワをキレイにする方法

ここまでは新聞にアイロンをかける
理由についてお話しました。

ではどうやれば紙の
シワがキレイになるのか?

それはシワ部分を霧吹きで若干湿らせて
低温でアイロンをかけるということ。

もちろん長時間置きっぱなしはNG。

サッとかけないといけません。

紙を一旦湿らせればシワ部分の繊維が緩む。

繊維が緩んだところでアイロンをかければ
シワが伸びるということのようですね。

紙がなんだかフニャフニャしてるなら
アイロンをかけるといいかも知れません。

古紙配合品は断紙しにくい?

ここからは余談です。

今回は新聞紙のお話をしていますが
新聞紙は古紙配合品なんですよね。

しかも紙が薄い。

これは断紙しやすいと思われますが
実はそうでもなかったりします。

この場合の断紙はあくまで抄紙工程でのお話。

最終製品が切れやすいか
どうかではありません。

それで、どういうわけで新聞紙は
そこまで断紙しないのか?

もちろん抄紙機の工夫が一番。

しかしそれ以外では古紙入り品
だからという理由があります。

先程もお話しましたが古紙パルプは
吸湿しやすいというか伸びやすいんです。

紙は引っ張りながら巻き取るわけですが
このとき紙を運んでいるロールが

うまく同調して回転してくれないと
どこかで紙を引っ張りすぎることになる。

管理人は引っ張っている力を
テンションと呼んでましたが

テンションコントロールが狂うと
紙がはち切れてしまうわけです。

しかしこのときに、紙が若干でも
伸びれば切れずに済む。

テンションを張り気味にしても
切れないというわけですね。

このテンションコントロールは相当
難しい技術で抄紙機の各ロールが

ちょうどい感じで回らないといけなくて
緩めすぎてもダメ、張りすぎてもダメです。

新聞抄紙機はだいたい1500m/分
くらいの速度だったと思いますが

この速度で回転しているロールの
テンションを同期する必要があります。

分速1500mというのは時速90kmなんで
高速道路を走行している車程度です。

あの速度で走る7m以上の長さの
何本ものロールの制御が必要。

しかも全く同じ速度ではなくて
紙の乾き具合でそれぞれ調整する。

後ろに行くほど速く回すとか
そういう微妙な調整がいるんですね。

そんな速度で回っているロールですから、
ちょっとでも変動したら紙が切れる。

そういうときに古紙パルプが入っていると
紙が伸びるので変動を吸収して断紙しない。

もちろん限度はありますが
ちょっとなら助かるわけです。

それで、そういうちょっとの積み重ねが
トータルでは大きいんですよね。

これが上質紙だとそうは行きません。

古紙パルプほどは伸びないので
テンションが強すぎるとはち切れる。

最終製品としてはとても強いのですが
抄紙段階では融通がきかないんですね。

こういうのは操業の慣れが大きいんですが
操業においては本質的なところになります。

融通がきくかどうか、緩むかどうかは
意外と大切なことなんでしょうね。

管理人のまとめ

今回は、新聞にアイロンをかけるとある程度の
シワはキレイになるというお話でした。

そもそも新聞にアイロンをかけるのは
インクが手につかないようにするため。

しかし、新聞紙は吸湿しやすいので
アイロンをかけるとパリッとします。

また、紙にシワが入っている場合は
若干霧吹きなどで湿らせて

シワ部分の繊維が緩んだところで
アイロンをかけるとシワがキレイになる。

ということでした。

それから新聞紙は古紙が多いので
吸湿しやすいこともお話しました。

この記事が、新聞にアイロンを
かけるときの参考になればと思います。

パリッとした新聞とモーニングティーで
贅沢なひとときを楽しんで下さいね!

(参考)
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プロフィール
べぎやす

元製紙会社社員。
技術者として入社し16年間勤務する。
開発技術部門、営業管理部門、現場管理部門など様々な部署を転々としたあと独立。
紙に関するコンサルタントとして今に至る。

詳しい運営者情報はこちらからご確認いただけます。
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