サーマルリサイクルとマテリアルリサイクルの違いは再資源化

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サーマルリサイクル マテリアルリサイクル 違い

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、サーマルリサイクルと
マテリアルリサイクルの違いは再資源化
というお話。

管理人も再生紙の開発に
関わったことありますが。

正直言うとあまり好きではなかったですね。

社会的にいいことをしているとか
全く思わなかったですから。

企業イメージにはいいんでしょうけど
技術的にはどうなのかなと思ってました。

昔、古紙配合率のごまかしが
話題になったことがありますが、

あれこそがリサイクルの実態で
本末転倒になってたんですよね。

環境にいいからと古紙を使って
紙を作っているはずだったのに

古紙を使ったら品質もコストも
悪くなるのでごまかしたと。

今は技術が進んだのである程度
そういうのはないと思いますが。

結局のところ。

やっぱり適材適所でないと
うまくいかないわけですよ。

新聞紙に新聞古紙。

ダンボールにダンボール古紙。

上質紙のような白い紙には
色が落ちる古紙は使わない。

そういう使い方でも相当量の
紙はリサイクルされてますから。

それはそうとして。

このリサイクルの分類で
サーマルリサイクルと

マテリアルリサイクル
というのがあるんですよね。

ではその違いは何になるのか?

ということで。

この記事では、サーマルリサイクルと
マテリアルリサイクルの違いは再資源化
について

管理人が調べたことを
お伝えしたいと思います。

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サーマルリサイクルとマテリアルリサイクルの意味

サーマルリサイクルの意味についてですが、管理人が調べた限りでは以下のような定義がありました。

ウィキペディアによると。

==ここから==

サーマルリサイクル(Thermal Recycle、熱回収)とは、廃棄物を単に焼却処理せず、焼却の際に発生する熱エネルギーを回収・利用すること。日本などで用いられる概念で「エネルギー回収」ともいう。

==ここまで==

つまり、ただ燃やして灰にするのではなく、その燃焼時に発生する熱を有効活用するという考え方です。

よくある事例としては、ゴミ焼却施設で発生する熱エネルギーを利用してお湯を沸かしたり、蒸気タービンを回して発電を行ったりする方式があります。これにより、廃棄物からでもエネルギーが得られるという点が評価されています。

とはいえ、燃やしてしまった廃棄物は当然ながら灰になり、最終的には埋立処分されるという流れになります。

一方のマテリアルリサイクルについて。

こちらはウィキペディアの「リサイクル」の項目に説明があります。

==ここから==

リサイクル(英: recycling,recycle)は、人間から排出された資源(またはエネルギー)を再度回収して利用すること。「再生利用」「資源再生」「再資源化」「再生資源化」などと訳される。廃棄物等の再生利用は、資源・エネルギー問題の深刻化に対応するための長期的な資源確保のための手段という観点、本来処理されるべき廃棄物量の減少(減量化)という2つの観点をもつ。

==ここまで==

簡単に言えば、廃棄物をそのまま資源として再利用する、というのがマテリアルリサイクルの基本的な考え方です。

たとえば紙の場合であれば、使用済みの紙を回収して再生紙としてもう一度紙にする、というのが典型的な事例になります。

さらに、再生の仕方にも種類があります。同じ種類の紙(例えば新聞古紙を再び新聞紙として使うなど)に再生する水平リサイクルと、品質を下げた形で別の用途に回すカスケードリサイクルのような形があります。上質紙を新聞紙に再生するようなケースですね。

現実問題としては、再生するたびに品質はある程度落ちていきます。たとえば、紙であれば白さが失われたり、強度が下がったりします。ですから、黒いものを白いものに再生するのは非常に困難で、コストや技術的な課題が多くあります。

そのため、リサイクルする場合には元の素材よりも白色度や品質の要求が低い用途に使うのが自然な流れです。製造コストを抑えつつ、環境負荷を減らすという点でも理にかなっています。

そして、マテリアルリサイクルが困難なものや、再利用に不向きな廃棄物については、サーマルリサイクルによってエネルギーとして活用するというのが現実的な対応策になります。

これは非常に合理的な発想だと思うのですが…。

現実には、環境保護の分野では理想論や感情論が先行しがちです。黒い紙を無理に漂白して再利用するなど、技術的にもコスト的にも無理があるのに、「とにかく回収して使おう」とする声が大きいのです。

このような状況において、技術者としてはサーマルリサイクルという考え方は非常にありがたい選択肢だと思っています。

率直に言えば、「紙を回収して古紙として再利用する」ことが常に正しいとは限りません。むしろ、その古紙を再生紙に加工するためにどれだけのコストが掛かっているのかをきちんと見直すべきです。

たとえば、白い印刷用紙に黒い新聞古紙を使って再生紙を作ることは、見た目には環境に優しそうに映るかもしれませんが、品質やコストを犠牲にしてまで実現する意味があるのかという問題があるわけです。

製品として市場に出して、果たしてそれが消費者に支持されるのか?利益は出るのか?と少し考えれば、答えは見えてくるはずです。

もし無理をして進めた結果、製紙会社の経営を圧迫するようなことになれば、古紙回収の仕組みそのものが立ち行かなくなる可能性すらあります。

環境保護を声高に叫ぶ人たちは、どういうわけか企業の持続性や経済性といった部分をあまり考慮しない傾向があります。

本当に環境負荷を減らすなら、新しい技術を開発して、それに投資を行い、使えるようにしていくことが必要です。努力だけで解決しようとするのは無理があります。

企業は利益を出さなければ存続できません。モラルや理想論だけでは、現実の製造業は動かないのです。

そのため、全体最適化という視点がどうしても必要だと管理人は思っています。

サーマルリサイクルはリサイクルではない?

ところで、「サーマルリサイクルはリサイクルとは言えないのでは?」という意見も根強くあります。

たしかに、「リサイクル」とは本来、物を物として再び使うという意味であり、熱エネルギーに変換するというサーマルリサイクルは定義上はリユースとは異なるという解釈もできます。

この点について、感覚的には理解できますが、管理人としてはそれがあまりにも理想主義的で、現実から乖離しているように感じてしまいます。

率直に言えば、ゴミはゴミです。紙であっても、油で汚れていたり、食品のにおいが移っていたり、ラミネート加工が施されていたり、特殊な薬品が塗られていた場合は、再生紙として使うのは不可能です。

それでも「回収したら必ずリサイクルすべきだ」と主張する人たちは、製品の原料についてあまりに無頓着な印象を受けます。

どんな製品であれ、原料には品質の担保が求められます。ゴミを何でも集めて混ぜ合わせて、簡単に製品が作れるようなものではないのです。

「ゴミを減らそう」「ゴミを有効利用しよう」という目標自体は非常に良いものです。しかし、それをどこまで追求するのかは、私たちの生活に直結する現実的な問題でもあります。

管理人としての本音を言えば、ケミカルリサイクルやカスケードリサイクルといった、本当に再利用可能な素材に変換する技術にもっと投資してほしいのです。

よく分からない環境保護運動にお金を使うくらいなら、現場で使えるリサイクル技術の研究開発に資金を回した方が、よほど建設的だと感じています。

管理人の見立てでは、実際に効果のある技術にはなかなか光が当たらず、理想論が先行してしまっているように思えてなりません。

「サーマルリサイクルはリサイクルじゃない」という論争よりも、サーマルリサイクルを含めた廃熱利用技術にしっかりと資金を投じて、現実的な廃棄物処理の一環として活用していく方向のほうが、遥かに実践的で価値のある取り組みだと考えています。

管理人のまとめ

今回はサーマルリサイクルと
マテリアルリサイクルの違いは
再資源化、というお話でした。

サーマルリサイクルは
焼却処理によるエネルギー利用。

マテリアルリサイクルは再資源化。

というのが大きな違いです。

一般的にはマテリアルリサイクルが
リサイクルだと思われています。

しかし。

現実問題としてはどうしてもサーマル
リサイクルを考えないといけない。

古紙にしても回収したものを完全に
紙に戻すのが理想なんですけど

実際にはそれは難しくて
かなり無理があるわけで。

それでも紙はリサイクルの優等生で
回収率は80%程度だったと思います。

管理人的には技術的、コスト的な問題を
解決せずに進めるのは無理があるのかなと。

企業がやることですから品質とコストが
両立する範囲でやらないといけない。

無理をしても長続きしません。

昔、配合率のごまかしが
あったりしましたし。

不正はだめですけどそうでもしないと
うまくいかないルールを作るのが問題。

環境問題は常に正論ですから
非現実的なものでも通ってしまう。

この対応はなかなか難しいですね~

この記事が、サーマルリサイクルと
マテリアルリサイクルの違いの
参考になればと思います。

環境問題、うまく対応してほしいですね!

(参考)
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