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管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。
今回は、パウチした紙のゴミは?
古紙リサイクル出来ないので焼却処理
というお話。
書類や掲示物を水や汚れから守るために
「ラミネート加工(パウチ)」された紙は、
学校やオフィス、家庭でも使われています。
見た目もきれいで耐久性が増すため
重宝されていますが、使い終わった後の
処分について考えたことはありますか?
このパウチされた紙は、通常の古紙と
同じようにリサイクルできるのでしょうか?
結論から言うと、ラミネート加工された紙は
古紙リサイクルに回すことができず、
可燃ごみとして焼却処分されるのが
一般的になるんですよね~
ということで。
この記事では、パウチした紙のゴミは?
古紙リサイクル出来ないので焼却処理
について
管理人が調べたことを
お伝えしたいと思います。
パウチ加工とは何か?
まず、パウチ加工とは何か?ですが。
これはラミネートとも呼ばれ、
紙の表面に熱で溶かした
プラスチックフィルムを圧着することで、
水濡れや破れ、汚れから保護する加工方法。
主にPET(ポリエチレンテレフタレート)や
PP(ポリプロピレン)などの熱可塑性樹脂が
使われています。
このフィルムは紙の両面をしっかりと
挟み込んで密着させるため、
剥がすのは非常に困難です。
学校の掲示物、店舗のポップ、
飲食店のメニュー表などに
多く使われており、紙の劣化を
防ぎたい場面では非常に便利です。
ただし。
「紙とプラスチックが一体化している」
という構造こそが、リサイクルを
難しくしている原因でもあります。
なぜパウチ紙はリサイクルできないのか?
一般的な古紙リサイクルは、
「パルプ化」と呼ばれる工程で行われます。
これは回収された紙を水と混ぜて
繊維状(パルプ)に分解することで、
新たな紙の原料として
再利用できるようにする処理。
しかし、パウチされた紙は表面が
プラスチックで覆われているため、
水に溶けにくく、繊維に
分解することができません。
また、仮に細かく裁断されたとしても、
プラスチックが混入してしまうと
パルプの品質が著しく低下し、
リサイクルに使えなくなってしまいます。
さらに。
プラスチックが混じった状態のパルプを
機械に通すと機械を傷める原因になることも。
そのため、古紙回収業者や製紙会社では、
ラミネート加工された紙の受け入れを
断っているケースがほとんどです。
環境省や自治体も、ラミネート紙を
「古紙」ではなく「可燃ごみ」として
分別するように呼びかけています。
正しい処分方法と代替手段
ラミネート加工された紙の正しい処分方法は、
基本的には「可燃ごみ」としての処理です。
地域によっては「プラスチックごみ」として
扱われることもありますが、大半の自治体では
燃えるごみとして出すよう指導しています。
パウチされた紙を少しでも
エコに処分したいと考えるなら、
以下のような工夫が考えられます。
- 使用前に、そもそもラミネート加工が本当に必要かを見直す
- 必要であれば「再利用可能なクリアファイル」や「パウチ不要の耐水紙」などを活用する
- 破損しない範囲でパウチフィルムを剥がし、紙とフィルムを分別して捨てる(かなりの手間がかかる)
また最近では、ラミネートフィルム自体が
生分解性素材で作られている
製品も登場しつつあります。
まだ一般的とは言えませんが、
環境に配慮した製品を選ぶことも
ひとつの手です。
管理人のまとめ
今回は、パウチした紙のゴミは?
古紙リサイクル出来ないので焼却処理
というお話でした。
パウチされた紙は、その便利さゆえに
広く使われていますが、再利用が困難である
という環境的な課題も抱えています。
ラミネート加工によって紙とプラスチックが
一体化してしまうと、通常の古紙リサイクルの
工程では処理できず、焼却処分が
唯一の選択肢となります。
私たちができることは、
ラミネートの必要性を見極めること、
再利用可能な代替手段を検討すること、
そして正しい分別を心がけることです。
日常のちょっとした選択が、
資源循環や環境保全につながります。
この記事がパウチした紙のゴミの
参考になればと思います。
パウチ、うまく使って下さいね!
(参考)
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