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管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。
今回は防錆紙の販売について
自分の思うところを書いてみます。
自分はアウトドア興味ないんですが、、、
たまにアウトドアで遊ぶという人に
聞いたんです。
その時に使う刃物、
たとえば包丁とか、ハサミとか
ナイフやノコギリなんかの保管、
ちょっと厄介なんだそうです。
活動期間は基本的に夏。
シーズンが終わると来年まで
保管しないといけない。
ところが保管方法が悪いと
刃物は錆びてしまう。
いざキャンプへと思ったら
道具が錆びていて、
結局また新品を購入するとか
無駄なことをしてしまうそうで。
自分はアウトドアなんて無縁なので、
そうですかと聞くだけですけど。
いずれにしても鋼の刃物は
食材を切るたびに、
布巾で水分をきれいに
拭き取るくらいの丁寧さが必要。
長期保存するなら椿油などを塗って、
紙に包んで保管するのが基本なんだとか。
でも油を塗ると次に使う時は
油を落とさないといけない。
結構手間じゃないかと思うんですよね。
そこまでしないといけないのか?
と思っていました。
ところがお手軽な方法として、
防錆紙(ぼうせいし)を使う方法が
あるんだとか。
ということで、この記事ではその防錆紙が
どこで販売されているのかということと、
防錆紙の特徴について
お伝えしたいと思います。
防錆紙の販売はホームセンターや通販
錆止めに使われる防錆紙は
どこで販売されているのか?
フェロブライト防錆紙 茶薄紙 100×100cm KS-VCI U35
もっとも身近なところではホームセンター。
東急ハンズのDIYコーナーなんかでも
販売されているそうです。
包丁のような刃物以外でもノコギリや
ハサミなんかもよく錆びますからね。
高級品ほどよく錆びるから厄介です。
身近にホームセンターがない場合は
通販でお取り寄せになるでしょう。
普通にアマゾンや楽天でも
防錆紙は販売されています。
購入自体には問題ないと思います。
防錆紙を使用する時の特徴と注意点
防錆紙は正しくは
「気化性防錆紙」と言うそうなんです。
その名前の通り有効成分は
「気化性」なんですね。
イメージとしては防虫剤のナフタリン、
あれに似た感じなんだとか。
防錆紙の有効成分は
紙に塗布とか含浸とかされていますが、
製造されてから日数が経過すると
気化して抜けていくということです。
だから「有効期間」があります。
刃物の錆止めに防錆紙を使う時は
水分をよく切った上で防錆紙で包みます。
しかし、有効期間が過ぎて
有効成分が抜けた防錆紙では効果がない。
これはかなり重要なことです。
購入した時に何ヶ月程度有効なのかを
確認しておかなければいけないし、
使用環境によって有効期間は
変わってきます。
だから防錆紙で包んだ刃物でも
数ヶ月に一回は様子を見るべきです。
なにより購入してから時間が経って
有効期間が過ぎている防錆紙を使わない。
逆に言うと必要枚数以上の防錆紙を
購入しない。
購入する時に最低限の大きさはあります。
それは仕方がないとしても、
必要以上に購入して余ってしまっても
次の時には使えないと思っていたほうが
良いということです。
長期間の在庫は出来ないんですね。
また使用環境によっても
有効期間は変わってきます。
防錆剤の有効成分は気化性なので、
密閉空間なら気化した有効成分が
ガスとなって刃物に付着した水分に
溶け込むような形で効果を発揮します。
しかし開放空間だと、
ガスになった有効成分が逃げてしまう。
そのため有効期間が短くなります。
だから防錆紙は基本的には箱の中などの
密閉空間で使う方がよいそうです。
そして金属を防錆紙で包む場合は
密着させること。
有効成分と金属の距離は近いほど
効果を発揮しやすいですから。
もうひとつの注意点としては
防錆剤には金属との相性があること。
たとえば防錆紙には鋼には使っても良いが、
亜鉛、ニッケル、銅には使用しない。
そんな注意書きがあるはずです。
販売されている防錆紙が何用なのか、
十分注意が必要です。
これには理由があります。
防錆紙は金属と防錆剤の化学反応で
金属表面を保護しているそうです。
うまく反応する金属には効果があるが、
そうでない金属には効果がない。
そういうことが起こるので、
金属の種類ごとに防錆剤が必要なんだとか。
残念ながらまだ万能な気化性防錆剤は
ないらしいです。
金属と反応しない防錆剤は効果がないし、
場合によっては錆びるんですね。
これは非常に重要な点ですから
使用する時には十分注意して下さい。
防錆紙に使われている紙について
ここからは元製紙会社社員として
お話をさせて下さい。
防錆紙に使われる紙は
主にクラフト紙と呼ばれる紙。
中でも未晒クラフト紙や両更クラフト紙、
と呼ばれる茶色い紙が多いようです。
使用されているパルプは
化学パルプ(クラフトパルプ)。
なかでもNUKPと呼ばれる
針葉樹を使用した未晒パルプが多い。
このパルプは塩素などで
漂白をする前のパルプで色目は茶色。
防錆剤は用途を考えれば、
色が白い必要はないですから、
安い未晒パルプを使えばいいというのと、
塩素を嫌うということで、
未晒クラフトパルプを使ったほうが
都合がいいようです。
また、防錆紙はサビを防ぐ紙ですから、
酸はNG。
だから硫酸バンドを使わない
中性紙になっています。
もしも塩素が残っていたり酸性紙だったら
金属のサビを促進してしまう。
それでは防錆紙にならないですよね。
裏面にポリエチレンラミネートをしている
防錆紙もあります。
これは裏側から防錆剤が
気化して抜けていかないための工夫。
そういうタイプの防錆紙は
有効期間が長く設定されています。
管理人のまとめ
ここまで防錆紙の販売と
特徴や注意点についてお伝えしてきました。
防錆紙は有効期間がありますから
古いものは使わないほうが無難。
ホームセンターなどで購入する場合は、
日付に注意して購入すること。
また金属との相性がありますから
どの金属用なのかという確認も必要です。
調理器具にしても大工道具にしても
使う時に錆びていたらショックはでかい。
でも防錆紙を使えば
簡便にサビを防止できます。
防錆紙を上手く使って
趣味を楽しんで下さいね!
(参考)
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