管理人の紙コンサルこと、
べぎやすです。
このカテゴリでは紙と料理について
お話したいと思います。
料理に紙を使うシーンって
意外にあるんですよね。
たとえばお菓子。
クッキーやチョコレートを包んだり
ケーキの下に敷いておくとか。
天ぷらだったら天ぷら用の敷紙。
かき揚げを作るときに
クッキングシートに材料を乗せて
そのまま天ぷら油に入れて揚げる、
という使い方もあるようです。
このカテゴリでは料理や
お菓子作りに使われる紙の
用途や特徴について
管理人が調べたことをお伝えします。
【紙と料理 料理に使われる紙の色々】
冒頭でもお話しましたが、
紙は料理で色々使われるんですね。
キッチンペーパーのように
拭き取るというのはもちろんですが、
ワックスペーパーのように
油や水に強い紙を使って
お菓子を包むとか
ケーキの下に敷くというのもあります。
またクッキングシートだと
耐熱温度が250℃くらいあるので
天ぷら油に入れても
燃えたりはしないんですね。
ちなみに、
紙の発火温度は約450℃ですから
通常食品を加工する程度の温度では
そう簡単には燃えません。
そういえば石板とかフライパンの上に
クッキングシートを敷いて焼肉すると
後片付けがラクでいい、
といっている人もいましたね。
では料理に使われる紙がは
どんな感じで作られるのでしょうか?
【料理で使われる紙の製造方法】
ここからは元製紙会社社員として
お話をさせて下さい。
これまでに出てきた
ワックスペーパーとクッキングシート、
これらを例にして
特徴と製造方法の関係をお伝えします。
<ワックスペーパー>
ワックスペーパーは
なぜお菓子にくっつかないのか?
これは製造方法に理由があります。
まず原紙にグラシン紙を使います。
厳密には紙はなんでも良いんですが
グラシン紙が使われることが多いです。
グラシン紙というのは
細くて短いパルプで製造した紙を
スーパーカレンダーという装置で
圧力をかけて作ります。
この紙は圧力がかかってますから
平滑度や密度が高くなります。
その代わり半透明な紙になります。
そのグラシン紙にワックスを含浸します。
ワックスはロウソクですね。
含浸するというのは
紙に染み込ませるということです。
実はロウソクの成分は
水にも油にも強いんです。
そしてグラシン紙は圧力がかかって
押しつぶされています。
だから密度が高くて小さな穴が少ない。
そのためグラシン紙に
ワックスを含浸させれば
耐水性、耐油性が良好で
液体が染み出しにくい紙になります。
そしてロウソクの成分は
ツルツルしてくっつきにくい。
こういう性質がお菓子を包んだり
下に敷いたりするのに都合がいい。
ということでワックスペーパーが
よく使われるわけです。
<クッキングシート>
クッキングシートは不織布に
シリコーン加工するものが多いようです。
不織布の製造方法も色々ありますが、
パルプを原料とした方法は
王子キノクロス(王子製紙)の
エアレイド法がメジャーのようです。
エアレイド法の説明はこんな感じ。
バラバラにほぐした
繊維や粉体を水を使わないで、
空気の流れに乗せて均一分散させ、
金網上に吸い取らせる方法です。
不織布の原料および
製法は多種多様です。
製法には湿式と乾式があり、
乾式のなかでも接着剤型、機械結合型、
紡糸型などさまざまですが、
エアレイドは接着剤型に属します。
ということです。
水を使わずに接着剤で
繊維をくっつけるようですね。
接着剤で繊維をくっつけていますから
紙のように水には溶けません。
そしてこの不織布を原紙として
両面にシリコーン塗工をします。
シリコーンを塗工すると
水や油をはじきやすくなります。
表面の摩擦が少なくなって
ツルツルします。
専門的には表面エネルギーが
小さくなると言うようです。
身近に使われているのは
ラベルの台紙ですね。
ラベル台紙は剥離紙と呼ばれますが
シリコーンが塗工されています。
だからベトベトしている粘着剤が
キレイに剥がれるんですね。
それからテープの背面にも
塗工されています。
テープもシリコーンを塗工しないと
上手く剥がれてくれないですから。
クッキングシートを使うと
かき揚げとか、焼肉とかが
サラッと剥がれるというのも
同じようなことです。
【管理人のまとめ】
今回は紙と料理について
お伝えしました。
紙は意外と料理のときに
使われているんですね。
キッチンタオルのように
布巾として使われるのもありますし、
ワックスペーパーのように
クッキーやチョコレートなどの
お菓子やケーキを包んだり
下に敷いたりするというのもあります。
クッキングシートなんかは
天ぷら油に入れてもいいような
耐熱性があるのですから
上手く使えば色々便利そうです。
メーカーのHPを見ると使い方について
いろんな提案が記載されてますね。
グラシン紙にワックスを含浸させたり
不織布にシリコーンを塗工したりと
紙に色々な加工をしている
ということのようです。
このような紙をうまく使えば
お菓子作りや料理の腕も上がるはず。
ただしどこまでいっても紙ですから
いくら耐熱性があると言っても
水も入ってないのに直火で加熱するとか
長時間オーブンに入れるとか
メーカーが推奨していないことは
しないようにして下さい。
便利な紙を使って美味しい料理を
たくさん作って下さいね!